2008年07月19日

toujyouka016.jpg 民主党代表選(2)

7月17日エントリでお話した、民主党の代表選ですが、
早くも各新聞社は、社説を出しています。
「民主党代表選―無風で自民に勝てるか」(朝日)
「社説:民主代表選 無投票ではもったいない」(毎日)
「【主張】民主党代表選 政策論争の好機を失うな」(産経)

告示までまだ2か月ありますし、こんなに早くから、
新聞社が取り上げるのは、異例のことだと言えるでしょう。
首相を選ぶ選挙かもしれないので、やはり関心が高いのだと思います。

ちなみに、つぎのエントリによると、読者のためというより、
「民主党に対する取材体制を整えて、政権交代にそなえよ」という、
新聞社の幹部への忠告かもしれない、とのことだそうですよ。
「異例!まだ2ヶ月前なのに、毎日と産経が社説で「民主党代表選」」
http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/b6f963e90e92956787868eed63a2f17e

 
つぎの衆院選では、参院選をさらに上回る圧勝の必要があります。
となると、つぎの代表は、07年の参院選で大勝をもたらした、
小沢一朗氏が続投がいちばんよいのでは?と、わたしも思いますし、
これをご覧の多くのかたも、そうではないか思います。

それでも選挙を行なうのは、ひとつは無投票だと、
密室の談合みたいで、印象がよくないというのがあります。
選挙で決まったほうが、明確でわかりやすいですし、
とくに一般党員やサポーターも参加しますから、
より民主的で、公平さが主張できる、ということがあります。

もうひとつは、選挙となると、戦うために政策を主張して
議論しますから、政策論争がおのずと活発になってきます。
いままでの政策の問題点が明らかになれば、ここで修正が入ります。
また、議論を一般に公開することで、国民に対して、
民主党の政策というのものを、はっきりしめすことができて、
なにがやりたいのかが、よくわかることになります。


問題は、肝心の対立候補が出てくるかどうか、ですね。
いまのままだと、出て来ない気配が濃厚です。
また対立候補が出て来たとしても、差がつきすぎると、
「デキレース」みたいになって、やはりしらけてしまいます。
(それでも、無投票よりはましですが。)

朝日の社説は、選挙にならないと、民主党は政権を取るために
本気なっていると思われないと、ちょっとお怒りのようですよ。
(国民のおおかたの意識は、「小沢でいいんじゃない?
選挙はないよりはあったほうがいいけど」くらいだと思うけれど。)

毎日の社説は、選挙をしないと、政策論争が出て来ないので、
もったいないと、わりと率直な主張をしていますね。
産経の社説は、小沢路線にもともと不満があって、
代表選を通した方向転換を、期待している感じですね。

posted by たんぽぽ at 00:12 | Comment(4) | TrackBack(2) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
私は対立候補は出たほうが良いと思います。

たとえば前原誠司前代表辞任を受けた2006年4月の代表選では、菅直人元代表が出馬して敗れましたが、菅氏は代表代行として党運営を支えています(朝日新聞が東京都知事選に出ろ、なんて無茶を言ってたことがあったけど、それに従わなくて正解でした)。

菅氏やそれに近い流れの人などの左派が立った場合、敗れたとしても(というか勝てるはずないと思うけど)、小沢一郎氏のこれまでの主張(民自合流後、新自由主義を捨てて福祉国家寄りに転向したはずの主張)が本物であるかどうかチェックしたり、党全体を新自由主義的あるいは国家主義的方向に向かわせないようクサビを打つ意味合いがあり、朝日新聞などが書くように、民主党の政策を国民に知らしめる意義もあります。一昨年に菅直人が立ったことで小沢氏と菅氏に亀裂が入るだろうと予想していた人が多かったけれども、私はそんなことにはならないと思ったし、その通りに推移しました(いちおう、社民連時代から菅氏には注目してるんで、そんな馬鹿なことをするわけがないと思っていました)。

だから代表選は菅氏に近い人に誰か立ってほしいんだけど、どうも菅氏らはあまり積極的でないようですね。

なお、朝日新聞や毎日新聞の社説は、正論だと思いますが、両紙とも新自由主義的な方向からの対立候補を想定しているように読めます。

私のように、福祉国家的観点から民主党に楔を打ち込もう、などと考えているのはやはり少数派みたいですが、少数派だからこそ粘り強く声をあげ続けていかなければならないと思う今日この頃です。
Posted by kojitaken at 2008年07月19日 06:18
kojitakenさま、コメントありがとうございます。

わたしはというと、小沢一朗氏の3選がいいと思いつつ、
選挙にはなったほうがいいと、ある意味ご都合主義的なことを考えています。
選挙があったほうがいい理由は、エントリに書いたようで、
公平感が出ることと、政策論争が起きることだけれど。

心配なのは、「だれが出るか」以前に、「出る人がいるか」だな...
これもエントリに書いたけれど、選挙になってもデキレースでは、
狙いの政策論争も活発にならないでしょうし、しらけますからね...
(願わくば、安倍や福田の総裁選よりは、ましになってほしい...)


朝日と毎日の社説は、わたしの印象では、期待する政策転換を
意識したものではないように、思ったのでした...
(両新聞社とも、期待する政策はあるんでしょうけど、
それを社説には反映させてない、という意味で。)

朝日の社説は、こういってはなんだけど、「焚き付け」というか、
悪く言えば「わざわざ煽っている」みたいなものを感じましたよ。
07年4月の都知事選のときも、「民主党は本気を見せろ」なんて、
わめいていたけれど、それと同じつもりじゃないかな...?
(だから、朝日の社説は、わたしはいやなものを感じている...)

毎日の社説は、朝日のと同じ主旨だと思うけれど、
そのあたりは客観的に論じていて、このましいと思ったのでした。
産経は、政策転換を期待しているところが現われて、とっても正直ですね。
Posted by たんぽぽ at 2008年07月19日 15:38
大新聞はこぞって「増税やむなし」キャンペーンをやってきましたからね。表向き自民を批判しても、政権維持が危なくなると味方する。なんとかして小沢一郎という目の上のたんこぶを取り除きたいんでしょう。

実際、ナマで小沢一郎の演説を聞きましたけど、他に変わる人物はいないですよ。なんというか・・・重戦車のような人です。
Posted by 夜明け at 2008年07月22日 12:55
夜明けさま、たぶん、はじめまして、ですね。
わたしのブログにコメント、ありがとうございます。

わたしは、ご本人を直接見たことは、ないんだけど、
会ったかたのお話だと、小沢一郎氏、カリスマというか、
オーラというか、そういったものがあるみたいですね。
http://ttokura.exblog.jp/5932554

マスコミは、客観公正という顔をしながら、じつは自民党政権擁護の
論調というのは、わたしも、つねづね感じているところです。
(エントリで紹介した朝日の社説なんて、
ただ民主党を叩いている、という感じだし...)
Posted by たんぽぽ at 2008年07月22日 19:44

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