2008年09月02日

toujyouka016.jpg 民主から離党者

もう収拾がついた感じですが、民主党から離党者が出てしまいましたよ。
渡辺秀央氏と、大江康弘氏で、これに無所属の松下新平氏と、
荒井広幸氏(参院選前に新党日本から抜けた議員)を加えて、
「改革クラブ」なる政党を作ってしまいました。
この期におよんで離党というのは、わたしとしては衝撃が大きいです。
「<改革クラブ>4人で結成会見「参院本来のあり方を追求」」

02年の暮れにも、菅氏の代表選出に反発して、
民主党から抜けて、保守新党に入った人たちがいましたが、
(あの山谷えり子も、このとき離党しました)それ以来です。
これで離党者が出たのが、2回目になりますが、
これを多いと見るか、すくないと見るかは、人によるでしょうか。

 
新党結成の中心となった、渡辺秀央氏というのは、小沢代表のやりかたに、
かねてから反対していて、小沢一郎氏が無投票で、代表に3選が決まりそう、
ということが、直接の原因ということになっています。
そういえば、日銀副総裁の人事で自民党に賛成したとか、
道路整備特別措置法案や、福田首相の問責決議でも、ことごとく造反して、
処分まで受けていたとかありましたし、ふしぎはないとも言えますが。

とはいえ、7月の参院選の大敗以来、自民党政権は青息吐息です。
「政権交代が目前なのに泥船の与党に走る」と、言われているくらいです。
(それに、こうもうしてはなんだけど、保守新党とおなじ運命をたどりそうだし。)
そこであえて、このようなわりの悪そうな選択をするのですから、
よほど不満が強かった、ということなのでしょう。

この「切りくずし」には、背後に自民党がいたようで、
どうも二階俊博経産相が、「分断工作」の中心だったもののようです。
自民党サイドは歓迎ムードで、福田首相も「私どもの政策と考え方を含めて
同じ方向であるならば、協力していける」ときたものです
これは打撃が大きいなと、わたしは、気が重くなっていたのですが、
直前で姫井由美子氏が、民主党からの猛烈な説得で、新党参加をとりやめて、
民主党に留まってくれたので、一矢報いたところでしょうか。
「<姫井参院議員>新党には参加せず 民主離党届を撤回」

新党側が5人にこだわったのは、政党助成金をもらうためですね。
政党条件を満たすには、直前の選挙で2%以上の得票か、所属議員5人以上が
条件なのですが、直前の選挙がないので、5人以上となるわけです。
それで、「民主党は、新党に分断工作をしかけましょう、
ひとり減らして、4人にしましょう」という意見もあったのですが、
姫井氏を引き止めた民主党は、実際にそうしたことになります。


なんで、ほかの4人とは異色の姫井氏が、参加しかけたかですが、
記事をいくつか見ていると、参院当選直後、不倫でバッシングされたことで、
県連副代表をやめたりと、民主党に居場所がなくなっていたからのようです。
(報じているのが、なぜかタブロイド版や、スポーツ紙ばっかり。)
そこへ、メンバーを5人にしたかった、渡辺秀央氏が近付いたようです。

この不倫バッシングは、わたしも覚えているけれど、ひどいと思っていましたよ。
選挙とも、議員活動とも、せんぜん関係ないむかしのことです。
こんなことを蒸し返すしかないというのも、よほど姫井氏の当選が
気に入らない人たちなんだと、わたしは、思っていたのでした。
(民主党躍進の象徴のようでしたから、というのもあるのでしょうけれど。)
これで、本当に離党されていたら、どんな汚ない手を使っても、
とにかくバッシングすればうまくいくと、自信を持たせかねないところでした。

説得にあたった中心は、菅直人代表代行で、あと、鳩山由紀夫氏、
輿石東氏をまじえて、6時間くらいかけて、粘り強くなされたそうです。
「よく離党を踏みとどまってくれた。救われた」というのが、
小沢一郎代表のメッセージでした。
民主党としては、これで気の重くなる雰囲気を、だいぶ緩和できて、
新党騒動のダメージを最小限に食い止めた、というところでしょうか。


そのほかの参考記事:

「<民主党>3氏離党で攻勢前に痛手 与党は歓迎」
「“ぶってぶって”姫井、民主飛び出し5人で新党旗揚げ」

「小沢Vs二階、かつての師弟“因縁バトル”激化へ…」
「この自民別動隊はまだ膨らむのか」

「前代未聞のドタバタ劇 「ぶって姫」新党参加一日で撤回」
「新党参加ドタキャン!裏切り「姫」、民主に出戻り」
「“ぶって姫”拘束強奪…「マダムキラー」菅」
「姫の離党騒動、菅代表代行が火消し」

posted by たんぽぽ at 22:55 | Comment(0) | TrackBack(2) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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