12月23日のエントリで、細木数子人気と、石原慎太郎人気は、
同根だと書いたけれど、なぜわたしがこう考えるのかを、
もうすこしくわしく、お話しておこうと思います。
不況や戦争のような、社会不安が続くと、
その社会集団の中に、ストレスや、フラストレーションがたまってきます。
不安の原因が、漠然として、はっきりしないと、
そのことが、さらに不安をつのらせ、ストレスのもとにもなります。
そんなとき、わかりやすい原因を作って、そこに責任を押しやり、
安心を得ようとする人たちが、集団の中から出てくることがあります。
「わかりやすい原因」は、その社会の、
固定観念や偏見にもとづいていることが、よくあります。
その集団の人たちにとって、耳障りがよく、
あたまの中に入って行きやすいことだからです。
また、責任転嫁をしやすいので、その社会で立場の弱い人たちが、
スケープゴートとして、攻撃されることも出てきます。
このような、自分たちの不安や不満が慰撫されることを、
わかりやすい表現で、はっきり言ってくれる人が現れると、
そこに人気が集まるようになります。
こうした、「カリスマ性」のあるところが、
石原と細木とで、共通しているのだと、わたしは思います。
お話が変わって、不況でたくさんの失業者を出していた、
ワイマール共和国では、その対策として、女性の賃金差別や、
一方的な解雇を認める法案が、可決したのでした。(1932年)
「ドイツ女性会連合」という会は、この法案成立を黙認し、
反対する社会民主党などを、批判していました。
また、ドイツ女性会連合は、1928年の選挙では、
「女は家庭にいて、母としての任務を果たすべし」とする、
保守系政党の候補ばかりを支持し、社会民主党の候補を、
ひとりも支持しなかったのでした。
おそらく、この連合は、社会不安の中でパニックになり、
判断力を失なっていたのかもしれないです。
ドイツが危機から抜け出すために、議会制を廃止して、
ナチス党に期待することさえ、主張していました。
石原慎太郎は、ヒトラーとの類似性を、言われることがありますが、
細木のおばちゃんに、似たような人たちも、
ワイマール時代に、ちゃんといたのでした。
(ドイツ女性会連合とちがって、細木数子は、
活動が非政治的なぶんだけ、ましとは言えるでしょうけど。)
参考文献:
『魔女とカルトのドイツ史』 浜本隆志著、講談社現代新書
『ヴァイマル共和国』(156-164ページ)
リタ・タルマン著、長谷川公明訳、文庫クセジュ
『国会議員を精神分析する』(第5章) 水島広子著、朝日選書
2005年12月31日
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