2005年12月31日

toujyouka016.jpg 細木と石原の人気

12月23日のエントリで、細木数子人気と、石原慎太郎人気は、
同根だと書いたけれど、なぜわたしがこう考えるのかを、
もうすこしくわしく、お話しておこうと思います。

 
不況や戦争のような、社会不安が続くと、
その社会集団の中に、ストレスや、フラストレーションがたまってきます。
不安の原因が、漠然として、はっきりしないと、
そのことが、さらに不安をつのらせ、ストレスのもとにもなります。
そんなとき、わかりやすい原因を作って、そこに責任を押しやり、
安心を得ようとする人たちが、集団の中から出てくることがあります。

「わかりやすい原因」は、その社会の、
固定観念や偏見にもとづいていることが、よくあります。
その集団の人たちにとって、耳障りがよく、
あたまの中に入って行きやすいことだからです。
また、責任転嫁をしやすいので、その社会で立場の弱い人たちが、
スケープゴートとして、攻撃されることも出てきます。

このような、自分たちの不安や不満が慰撫されることを、
わかりやすい表現で、はっきり言ってくれる人が現れると、
そこに人気が集まるようになります。
こうした、「カリスマ性」のあるところが、
石原と細木とで、共通しているのだと、わたしは思います。


お話が変わって、不況でたくさんの失業者を出していた、
ワイマール共和国では、その対策として、女性の賃金差別や、
一方的な解雇を認める法案が、可決したのでした。(1932年)
「ドイツ女性会連合」という会は、この法案成立を黙認し、
反対する社会民主党などを、批判していました。

また、ドイツ女性会連合は、1928年の選挙では、
「女は家庭にいて、母としての任務を果たすべし」とする、
保守系政党の候補ばかりを支持し、社会民主党の候補を、
ひとりも支持しなかったのでした。

おそらく、この連合は、社会不安の中でパニックになり、
判断力を失なっていたのかもしれないです。
ドイツが危機から抜け出すために、議会制を廃止して、
ナチス党に期待することさえ、主張していました。

石原慎太郎は、ヒトラーとの類似性を、言われることがありますが、
細木のおばちゃんに、似たような人たちも、
ワイマール時代に、ちゃんといたのでした。
(ドイツ女性会連合とちがって、細木数子は、
活動が非政治的なぶんだけ、ましとは言えるでしょうけど。)


参考文献:
『魔女とカルトのドイツ史』 浜本隆志著、講談社現代新書
『ヴァイマル共和国』(156-164ページ)
リタ・タルマン著、長谷川公明訳、文庫クセジュ
『国会議員を精神分析する』(第5章) 水島広子著、朝日選書

posted by たんぽぽ at 07:37 | Comment(0) | TrackBack(2) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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