2009年02月19日

toujyouka016.jpg 行政が中立でない?

小さな記事で目立たないですが、民主党が政権を取ったときの、
とっても強烈な「霞ヶ関改革」のニュースを見つけましたよ。
「「民主に賛成の官僚以外クビ」鳩山氏、政権奪取後の構想」
「鳩山由紀夫幹事長「民主党に従わない官僚はクビ」と至極当然の発言」
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「(各省庁の)局長クラス以上に辞表を提出してもらい、
民主党が考えている政策を遂行してくれるかどうか確かめたい。
それくらい大胆なことをやらないと、官僚の手のひらに乗ってしまう」
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「官僚の意向を聞いて、民主党の方針を受け入れないなら、
辞表を出してもらう」なんて、なまやさしくないですよ。
「官僚全員に辞表を出してもらい、民主党の方針を受け入れると
約束するなら、あらためて採用する」ですよ。
辞表を出してから意向を聞かれるのは、かなり緊張感があるでしょう。
(読売の見出しもすごいけど)、とうとうここまできたかという感じです。

 
記事を見ると、このような「政治任用制の拡大」は、
「2007年参院選公約にも盛り込まれている」とあります。
「マニフェスト集」の「2007政策リスト300」や、
「政策INDEX2007」に、つぎのように書かれています。
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16.政治任用制の拡大
 現行制度のように巨大な官僚組織が大きな力を持ったままでは、
たとえ政権交代が実現しても、公約として掲げた諸施策を
実行に移すことには多大な困難を伴うことが予想されます。
政治任用・自由任用制度を大幅に取り入れ、公務内外から
実力と意欲に富んだ人材を積極的に登用します。
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議会制民主主義には、「行政の中立性」という原則があります。
これは、どんな政権になっても、国民が選んだものである以上、
官僚はそのもとで、忠実に職務をこなすということです。
というのは、官僚組織が、党派色や特定の支持政党を持つと、
政権が変わったとき、その方針に賛成できず、
楯をつくようになって、政府の業務がとどこおるからです。

自民党政権では、法案は官僚が主体で作られ、
自民党内の委員会は、ほとんどそれを承認するだけでした。
ところが、これは、省庁ごとの縦割り構造と、
族議員や法務部会といった、自民党の政策決定システムとが、
わかちがたくむすびつくことで、効率的にもなっていました。
(いわゆる「政財官の三位一体構造」の一部ね。)

日本は本格的な政権交代を、経験していないですから、
「行政の中立性」が守られるかは、わからないのでした。
ところが、上述のように、日本の官僚組織が、
自民党の恒久政権に、きわめて適合的と化しています。
よって、民主党が政権を取って、議員主体で法案を作ると、
官僚が思うように動かないことは、じゅうぶん考えられます。

民主党は、2007年のマニフェストだけでなく、
2003年にも、おなじ主旨のことをのべていました
ここにいたって、鳩山由紀夫幹事長が、「全員に辞表」案まで、
出してくるあたり、「行政の中立性」が信用されず、
官僚は新政権に楯つくかもしれないと、懸念されているのでしょう。


(万が一、楯突かれちゃったら、民主党政権の政策が、
とどこおることにもなりかねないのでありまして...
そうなると、新政権の政策を期待しているであろう、
みなさんが困ることになるのは、言うまでもないでしょうね。)


posted by たんぽぽ at 23:42 | Comment(2) | TrackBack(2) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
長妻昭氏なんかは、年金問題なんかでテレビに出るたびに言っておりましたが、このタイミングで読売が取り上げると言う事は、読売もさじを投げたのかな?
Posted by 仮)山田二郎 at 2009年02月20日 16:30
>年金問題なんかでテレビに出るたびに言っておりましたが

ああ、そうなんだ。
わたしは、テレビを見ないので、ぜんぜん知らなかったです。
(絶好の機会到来とばかりに、アピールしまくったのだな...)

>このタイミングで読売が取り上げると言う事は、

さがしてみたけど、読売と時事だけで、かなり小さい記事でした。
ほかの新聞は、記事にはしてないみたいです。
タイミングを見計らったんじゃなく、もともと関心がないか、
無視する程度のニュースだったのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2009年02月20日 23:24

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