「とある事実婚関係の掲示板」で、事実婚についてのアドバイス(?)が、
「覚悟」とか大上段に構えていて見当違いだ、というエントリです。
「事実婚への覚悟」
http://ameblo.jp/jijitsukon/entry-10281438591.html
この際だから書いちゃうけれど、「とある事実婚関係の掲示板」はこちらです。
http://6304.teacup.com/ako/bbs
最初に相談されたかたは、「事実婚生活はわがままですか?」と
おたずねしたのですが、「問題は覚悟があるかだ」などと答えていて、
どういうわけか、論点がすりかえられているのです。
さすがに見かねたのか、管理者のかたがフォローしていました。
http://6304.teacup.com/ako/bbs/702
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あなたのお考えがわがままかどうか..
それは、人それぞれの価値観によって異なるものだと思います。
少なくとも、他人に聞いて”正解”が得られるものではありません。
「事実婚は、かなり認知度があがってきたとはいえ、
決してメジャーな選択ではありません。
元々、周りとの多少の摩擦は覚悟した上で選ぶべきものだと思います。
あなたとあなたのパートナーにそういう覚悟があるか?問題はそこだと思います。
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最初でご紹介のエントリのコメント欄にありますが、
「シングルマザーはメジャーな選択でない」とか、
「同性愛は周囲の摩擦を覚悟するべき」のたぐいと同じでしょう。
偏見を他人のせいにして、自分は偏見がない態度を装いながら、
じつは偏見を助長することになりかねない、というものです。
それに、「事実婚はわがままでない」という認識を
普及させるのが、くだんの掲示板の主旨のはずです。
わがままと決めつけることを、「多様なカチカン」で正当化したら、
偏見を容認することにもなって、かえって悪影響でしょう。
回答した人は、じつは、わたしがむかしかかわった、
インターネットの、選択別姓の市民団体のかただったりします。
活動していたころ(いまも活動しているつもり?)の感覚が、
いまだ健在なのかもしれないです。
自分たちは「意識が高い」から、お気楽に事実婚や、
夫婦別姓をやっていなくて、ちゃんとリスクを考えて、
「覚悟」もしているんだ、とでも言いたいのでしょう。
一般の市民の生活が、選択別姓推進運動の「道具」にされている、
という批判が出て来ても、無理もないことだと思います。
ついでに言うと、さきの回答、アドバイスとしてもずれていると思います。
「わがままか?」とお尋ねしているのに、それに対する直接の答えをせず、
「他人に聞いて正解が得られない」などと、はぐらかしています。
また、相談者の文章だけでは、相手の男性との話し合いが、
どんな内容だったかはわからないのですが、
「相手の男性との話し合いがない」と、あたまから決めつけています。
ようは「はじめに結論ありき」の、紋切り型のお説教なのでしょう。



こういった提言は、一見、まっとうな意見に見えてしまうところが怖い。
考えさせられます。
例の凪のところを覗いたら、日経の社説にイチャモンをつけておりました。
元記事を読むと、民法改正(婚外子差別の撤廃)を訴えておりました。
日経のような、経済界を代表する保守本流ともいうべき新聞が社説でです。
これは、たんぽぽさにお知らせせねばと。
(いろいろ大変でしょうが、元気出して下さいね。)
民法が改正されないのは、「政治の怠慢であり、異常なことである。」とまで
言っています。
社説 日本の「結婚」は今のままでいいのか チェンジ!少子化(6/28)
日経新聞2009年6月28日
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090627AS1K2600927062009.html
一部抜粋しました。
「日本に婚外子が少ない一因は『非嫡出子(婚外子)の相続分を嫡出子の2分の1とする』という民法の規定にある。
法務省によると、相続で婚外子が法的に差別されているのは日本とフィリピンぐらいという。
この規定はかねて「法の下の平等」を定めた憲法14条に違反すると批判されてきた。
法制審議会も1996年に規定を撤廃するよう答申を出している。
しかし、最高裁大法廷が95年に合憲の判断を下したこともあって、答申は13年間たなざらしになったままだ。
政治の怠慢であり、異常なことである。」
「そもそも、結婚していない両親の子どもを指す『非嫡出子』にあたる言葉は、差別的な意味があるとして国際的には死語になりつつある。
民法の規定は、婚外子が社会的に差別される原因にもなっている。まず民法を改正する必要がある。」
「日本・東京商工会議所は少子化問題に対する提言の中で
『伝統的な法律婚以外に事実婚や婚外子が受け入れられる社会のあり方について検討すべきだ』と訴えている。
日本の結婚のあり方が少子化の一因となり出生率上昇の妨げになっているとすれば、障害を取り除く必要がある。
それは、婚外子の相続差別をなくさねば始まらない。」
逆にうちの母の知人の娘さん夫婦は、同居を始めるにあたり、
「しばらく様子を見てから婚姻届を出すかどうか決める」と言っていたら、
双方の両親から「(結婚生活に対する)覚悟が足りない!」と言われ、
特に出したくない理由もなかったので、婚姻届を出すことにしたそうですよ。
ある意味、「覚悟」って言葉は、精神論っていうか、根性論っていうか、私には昭和の香りしかしませんね。
(すいません、私が一番、身もフタもないですね・・・)
コメントが遅くなりまして、もうしわけないです。
ああ、いえいえ、今回の考察は、御神崎さまのエントリに、
頼っているところも、多いですから...
>一見、まっとうな意見に見えてしまうところが怖い。
紋切り型のお説教は、固定観念に訴えるので、
あたまの中に入って行きやすい、ということかもしれないです。
ところで、掲示板で相談されたかた、管理者のかたにお礼を述べてましたね。
(もしかして、このエントリを見て、気が付いたのかな?)
>http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090627AS1K2600927062009.html
情報どうもありがとうございます。
日経新聞も、選択別姓は何度も取り上げることがあったので、
民法改正のもうひとつの課題である、婚外子のことを記事しても、
それほどめずらしくないとも言えますよ。
少子化対策として、婚外子差別の廃止を考えるのは、
そこらへんの市民団体の影響を受けたの感なきにしもあらずで、
そうだとすると、やっぱり「保守本流」なのかもしれないけど。
こちらで、さっそく考察がなされてますね。
http://ameblo.jp/jijitsukon/entry-10290236469.html
>(いろいろ大変でしょうが、元気出して下さいね。)
こちらも、どうもありがとうございます。
(いつまでも、泣き言は言っていられないですね...)
>「(結婚生活に対する)覚悟が足りない!」
婚姻届けを出すことを、「けじめ」のように、考えているのかもしれないですね。
「しばらく様子を見てから」なんて、ヨーロッパなんかでは、
ありがちなパターンだと思うけど、同棲に対する固定観念でもあるのか、
好ましくないように見えるのかな?
それはともかく、選択別姓の推進運動をやる側としては、
事実婚がお気楽に思われては、かなわないのもあるんだと思います。
実際、事実婚で満足して、法改正への興味が薄れた、
というかたも、すくなからずいらっしゃるからだけど。
(こういう打算なら、それこそ運動の「道具」扱いだけど。)