7月20日と7月21日エントリで、民主党の男女共同参画推進本部が、
黒川伊保子氏を講師に招いて、男女脳の違いなどという、
とんでもない勉強会を開いたことを、お話したのでした。
なんで民主党の共同参画推進本部が、かくもていたらくになったのか、
事情をご存知のかたから教えていただいたので、お話したいと思います。
原因はあの郵政選挙ですよ。
男女共同参画にかぎらず、民主党全体がそうなのですが、
このとき、アカデミックな議論のできるかたが、たくさん落選して、
めっきりすくなくなってしまったことによります。
選挙だけでなく、医師出身の五島正規氏という、
かなり信頼できるかたが、政策秘書の選挙違反事件の
責任を取って辞職するなど、さらに人材の減少に拍車がかかるなどして、
ますますお寒い状況になっているそうです。
現在の男女共同参画推進本部の事務局長は、
小沢一郎氏の側近(とりまき)みたいなかただそうです。
それで(たいへん失礼ながら)「こんなもの」なのだそうです。
こんどの8月30日の総選挙では、民主党はきっと勝つと思いますが、
学術的な議論のできるかたの不足は改善されないどころか、
さらにひどくなることが予想されるとのことでした。
(情報提供してくださったかたがた、まことにありがとうございます!)
察するに、民主党の男女共同参画推進本部が、まともだったのは、
2006年3月に「オンブッド会議」の報告をまとめたのと、
5月に「育ち育むプラン」を出したあたりまでになりそうです。
現在、政権公約に書かれている政策も、
ほとんどがこのときまでに作られたもののようで、
それでいまのところ、問題が目立っていないのかもしれないです。
「オンブッド会議」(PDF)は、郵政選挙のあとですが、
男女共同参画が危機的になったと見て、前原誠司代表(当時)が
委員会を推進本部に昇格させるなど、かなり力を入れていました。
選挙前からの連続もあって、完成させたかったのもあるのでしょう。
それで人材難ながらも、どうにかなったのかもしれないです。
この会議の報告書は、格差社会の最たる原因が、
雇用の非正規化にあり、女性が多くそこへ追いやられているからで、
格差問題が、男女共同参画の問題にもなることが、しめされています。
さらに、企業の社会保険料負担を減らそうして、
雇用の非正規化に拍車をかけ、社会保険庁がそれに手を貸すなど、
年金問題とも関係することが、しめされています。
これで、わたしは、民主党の男女共同参画はすばらしいと感銘し、
関連の資料を集めて、お勉強したりしたものでした。
これもいまはむかしのお話とわかって、ひどくがっかりです。
(情緒不安定なときに、こんなお話を聞くとよけいショックだったりする...)
http://taraxacum.seesaa.net/article/15448346.html
http://taraxacum.seesaa.net/article/15530443.html
ところで、民主党に連絡することを、わたしは前に勧めましたが、
いまは、国会が解散したあとで、選挙準備のために、
議員も秘書も選挙区に出払って、事務所にいないとのことでした。
メールを出しても、議員本人や秘書が読むことはなく、
なにを書いても、事務かたが形式的な返事をするだけだそうです。
なので、民主党の共同参画推進本部にものもうしたいかたは、
選挙が終わって、議員が永田町に戻ってからがいいと思います。
「選挙に当選してからでは意味ない」と言われそうだけれど、
きょうびは民主党が順風ゆえ、みんな当選するでしょうから、
選挙のあともう一度検討しても、無駄ではないと思いますよ。
だれがこういうことに熱心かとか、だれが影響力があるかといったことも
聞いていますので、興味あるかたは、メールをくだされば、
わたしが教えていただいたことを、お教えいたしますよ。
2009年08月06日
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帰郷・独房生活140日の悪夢の果てに
Excerpt: ||| W e l c o m e H o m e ||| 米人記者2名 140日間の独房生活から一転して喜びの帰郷、家族と感激の再会 ビル・クリントン24時間の米人流刑囚奪還作戦、金正..
Weblog: 米流時評
Tracked: 2009-08-07 13:56
男女共同参画に熱意のある人だったとは
知りませんでした。
意外です。
ああ、やっぱり意外性あるのね。
いまはどうなのか知らないけど、
代表をやっているときは、結構力を入れてましたよ。
郵政選挙で女性議員の比率が下がったことを、危機的に感じたようです。
選挙の候補者も、女性ばっかり選んでいましたし。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=5828
http://www.dpj.or.jp/news/?num=7306
世論の風を受けて、政権を取ろうかという政党が、ふたを開けて見たらこんなんでした〜じゃ、不安なものを感じます。
民主党の中には、本当に力のある議員もいらっしゃいますし、訳の判らない老醜をさらす議員もいます。
クリーンで先見の明のある方もいれば、金銭スキャンダルにまみれた奴もいます。
大きな党ですから当たり前かもしれませんが、いろんな方のモザイク模様ですね。
こうですから、自浄作用の働く組織でないと困りますね。
トンデモを国政に持ち込まないよう勉強していただかなくては!
タカ派的な外交姿勢から
「ウヨク」のイメージを持ってしまっているのかも。
エントリにも書いたけれど、ご指摘のようなゆゆしき事態は、
郵政選挙によって、アカデミズムな議論ができる議員が、
たくさん落選して、いなくなったことが原因のようです。
実際、「とんでも」発言が目立つようになったの、
郵政選挙のあとからだと思いますよ。
(それ以前は、民主党というと、「学校秀才の集まり」、
みたいな揶揄のされかたをしていました。)
現在、政権公約に書かれている政策も、
ほとんどが、郵政選挙より前に作られたものです。
(政権公約を、むかしのからずっとご覧になれば、
たいして変わってないのが、わかると思います。)
いまは、政策を「作成する」より、「実行する」ことが
求められているので、たいしてぼろが出ていないのだと思います。
しかし、政権公約に書かれた政策を、やり尽くしてきたあたりから、
ぼろが出るのではないかと、わたしも思いますよ。
このままでは、民主党は政権を取っても、
5年もしないうちにこけるのではないかと思います。
このゆゆしき事態から抜け出すには、
選挙のたびに、人材を入れ替えるしかないだろうと思います。
菅直人氏のお弟子さんみたいな立場で、
小宮山洋子氏に、わりと近いかたでもあるようです。
(あおりで、小宮山洋子氏まで「ウヨク」だなんて言う、
変な人もいるけれど。(笑))