いまさらですが、8月30日の総選挙についてさらっておきます。
(「分析」と呼べるほどのご大層なものではないです。
わたしが、個人的事情でへこんでいて、政局を追っていなかったので、
ここでまとめてメモしておこう、ということです。)
5月の連休明けに、小沢一郎氏が代表を辞任したときは、
代表が小沢以外でだいじょうぶだろうかと、じつのところ不安でしたよ。
(しかも解散が近い状況で、ごたごたやるわけですし...)
しかしそのあと、代表が鳩山由紀夫氏になってから、
民主党の支持率がきゅうに上がり、状況が一転してくれました。
そこからは、「ラストスパート!」という感じだったと思います。
さいたま市長選、千葉市長選、静岡県知事選と
残っていた大型地方選挙に、民主党はすべて勝ち続けました。
7月12日の東京都議会選でも、民主党が第1党となり、
さらに自民と公明で過半数割れに追い込むという、目標を達成したのでした。
このころ、自民党では、宮崎県知事の東国原氏が、
自分も総裁選に出馬させろと言ってきて、ごたごたがありました。
結局、茶番劇に終わりましたが、これで自民党はさらに印象を悪くした感じです。
7月21日の解散の前後に、「政局よりマニフェストだ」と、
鳩山代表が言ってからは、マニフェストが検討されるようになっていきました。
ここから「マニフェスト選挙」の様相となり、いよいよ加速がかかって、
「流れは民主党になったな」と、わたしは思いましたよ。
あとは、2007年の参院選のときと同じように、
雪なだれ式に、民主の支持が高まっていきました。
気になる「揺り戻し」もなく、8月になると代表はだれでもだいじょうぶ、
という雰囲気になっていたと思います。
民主党が取った議席は308で、自民党は119議席でした。
郵政選挙で、小泉自民が293議席を取ったとき、
こんな勝ちかたは、いくら小選挙区でも二度とないだろうと、
わたしは思ったのですが、それをさらに上回りましたよ。
はじめのころは、民主党が過半数の240を超えれば「御の字」と、
わたしは思っていたので、ここまで議席が取れて正直びっくりです。
東京の25選挙区も、勝ち越しが目標と、7月16日には言っていたのですが、
選挙結果は、民主が21議席に対し、自民が4議席でした。
前にもお話したように、マニフェストがていねいに読まれ、
ウェブでも政権公約が、あちこちで議論されるのが見られました。
選挙戦に入ってからも、立ち会いの場などの演説では、
民主党の候補者や関係者は、政権公約の解説に集中していました。
公約に出ているさまざまな政策が、冷静に検討されたと言えるでしょう。
「郵政民営化」のひとつだけが争点だった、
「郵政選挙」とはだいぶ様子が違ったと、わたしは思いましたよ。
ジェンダーの観点では、民主党が苦手とよく言われる、
女性からの支持をかなり集めていたこと、その原因として、
「子ども手当」創設が評価されたと見られることを、特筆しておきます。
「自民・民主、当落線上の攻防激化…読売情勢調査」
========
男女比では、民主党は男性47%(自民党24%)、
女性35%(同25%)の支持を集め、
これまで支持が薄いとされた女性層にも浸透していた。
同党が目玉政策とする「子ども手当」創設が評価を集めたと見られる。
========
2009年09月03日
この記事へのトラックバック
素晴らしい民主党の勝利!大胆にこの国を変える政策を期待!
Excerpt: いい選挙でした。日本人も本当の馬鹿ではない事がわかった事は、 一応この国に住んでいる日本人の一人として、反日の私でも嬉しい 政権交代おめでとう!民主党は308議席の大勝!シロアリ自民は119議席に..
Weblog: 愛国心なんか糞食らえ
Tracked: 2009-09-04 01:03
「マニフェストにこだわる必要は無い」
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20090831
(指摘は“木走日記”さん)
という社説を掲載したところまで続くのでしょうか?
finalvent氏も
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20090901/1251761921
で「大手紙は民主党のマニフェストを内心無理でしょと見切っているというか」と書いてますし。
テレビのワイドショーでも
「民主党は初めて与党になったのだから、マニフェストにこだわる必要はないと思う」発言を聞くことが出来ました。
あなたは、「どんどこ」というハンドルで、コメントなさったかたですね?
もはや遠い昔になってしまいましたが、一緒に闘っていたと信じていた民法改正運動から、いつのまにか夫婦別姓を妨げている犯人にされて、「婚外子差別反対のこの字も言ってくれるな。」といわれて以来、夫婦別姓関係の人たちから最も「遠い人」になっていた者です。
この度の選挙での民主党の圧勝と子供手当てのマニフェストはさすがにうれしくて、「身分もわきまえず」(かって婚外子の身分を強制的にわきまえさせられましたので、その記憶をちょっと表明してみました。タンポポさんは婚外子の追い出しに反対された方のようですし。あれは婚外子にとって壊滅的な出来事でした。現在は夫婦別姓や非婚の母たちと完全に絶縁して、ひそかに再起を図っています。このような理由ですのでメールアドレスは失礼させてください。)コメントしてしまいました。
現実の生活の中で婚外子が困っている事の第一は親からの拒絶と排除と、それに関連して起こる経済的困窮ですから。何しろ金がなくては教育すら受けられないし、これは実際痛い。
現実には婚外子自身の希望と、非婚の親たちの希望は全然違うし、その人権を主張する根拠も全然違う。
非婚の親たちと婚外子が互いに遠くはなれて連絡を一切取らなくなるのはいいことかも。
わたしのブログにお越しくださって、まことにありがとうございます。
婚外子の切り離しにともなって、民法改正運動から
排除されたとのこと、心中お察しもうしあげます。
そのあと婚外子の運動は、どうなったのかなと思ったのですが、
やはりというか、ひどい状況となったのですね...
わたしも、婚外子の切り離しは反対でしたが、
そのときは「粛正」までは、されなかったのでした。
それでも、婚外子切り離しに反対して、排除された人は知っていて、
かなりえげつない「粛正」だったのが、
公開された部分しか見えないわたしにも、伝わってきました。
婚外子切り離しは、とある反対派(扇千景と言われる)が、
民法改正に、婚外子差別の撤廃がふくまれるのが理由で
反対したことが、原因らしいです。
このころの推進派たちは、反対派の言うことなら、
なんでもしっぽを振って聞いていたので、
それで婚外子の排除に取りかかったものと思います。
反対派にしっぽを振っても無駄、運動が分裂して、
深刻な打撃を受けることになると、わたしは言ったのですが、
自分たちのやりかたは絶対うまくいくと確信していた、
夫婦別姓の市民団体の人たちは、聞く耳を持たなかったのでした。
それでも、夫婦別姓の市民団体の人たちが、
「政権交代なんていつになるかわからない」と言って、
さんざんばかにしていた民主党が、ついに政権を取ったのでして...
民主党にも、すこし反対派がいるなど、懸案事項はあるのですが、
それでも展望はだいぶ開けたと思います。
きっとよい方向にむかうと思うので、希望を持っていただけたらと思います。
>非婚の親たちと婚外子が互いに遠くはなれて
>連絡を一切取らなくなるのはいいことかも。
「わたしのブログには、婚外子のことも理解している
非婚の親御さんも、ちゃんといますよ」と型通りのことも言えますが...
それでも、あなたが、夫婦別姓の団体や非婚の親たちに、
不信感を持ってしまったのは、無理もないことなのでしょう...
(わたしとしては、それはとても残念なことですが...)
メールアドレスがないのは、ぜんぜんかまわないですので、
気になさらないでくださいね。
非婚の親たちとの絶縁の理由は、不信感だけではありません。
彼女たちの中に「婚外子差別をする事で非婚の親まで悲しい思いをしたり、子供がかわいそうだからという理由で生き方の制限を受けてしまう。それは差別であるから止めるべきだ」と言う主張が正しくて、「婚外子自身に対する差別そのものが不当である」と言う主張には正統性が無いと言う考えの方が多数派であった事。
非婚の親と彼女の子供の関係がほとんどの場合大変厳しいものであった事に対し非婚の親たちが被害者意識を募らせていた事。
非婚の親は婚外子が自己の苦しみの体験を主張をする事を、母親の生き方に対する非難と受け取って、激しい反発を見せた事。なども合わせて原因となりました。
婚外子の方にも、自分自身の出生そのものを、親に迷惑をかけて生き続けていると言う罪悪感が強く、(婚外子にそう思わせているのは非婚の親自身なのですけどね。子供はそういうことを言ってもすぐ忘れているはずだと思って、けっこう八つ当たり気味に「あんたが生まれてきたおかげで皆が迷惑した」とか言っていると言う報告を多数聞いています。)親と引き離す事によって生きつづける勇気を持ってもらうと言う深刻な理由が実は一番大きかった。
とにかく婚外子の受けているダメージはものすごく大きい。
そういう理由で遠くでひそやかに頑張っています。
書かせていただいてありがとうございました。
またコメントをくださって、ありがとうございます。
夫婦別姓の人の中にも、事実婚にすると、子どもが非嫡出子になるので、
別姓で法律婚ができるようにしたい、という考えで、
婚外子差別自体は、黙認しているとおぼしきかたも、結構いましたね。
非婚のかたとは、状況が異なるかもしれないですが、
根本にある発想は、おそらくおなじではないかと思います。
もしよろしければ、これをご覧になってみては?と思います。
http://macska.org/article/123
>書かせていただいてありがとうございました。
前述の「型通りのこと」は、それでもわたしは言えるのですが...
たぶん「なぐさめ」にもならないかもしれないですし、
余計なことになるかもしれないので、これ以上はやめておきますね。
もしよろしければ、またときどき、雑談しに来てみては?と思います。
たいしたことはできないですが、気持ちがいくらかは
晴れるかもしれないですので。
いつしか、婚外子差別がなくなる日がくることを、お祈りいたします。
距離を置いているせいで、民法改正に関する情報音痴になってしまいます。
実はときどき情報収集のため来ておりました。
目的が目的なので、覗くだけでしたが。
多分これからも時々覗きに来ます。
あなたの活動の実りあることをお祈りいたします。
いつもご覧くださって、ありがとうございます。
わたしのブログは、たいしたものではないので、
お役に立っているならば、わたしとしては光栄です。
これからも、よろしくお願いいたします。
今後とも、わたしのつたないブログが、お役に立てればさいわいです。