2009年10月01日

toujyouka016.jpg 民法改正法案を提出?(2)

民法改正法案を来年の通常国会で提出予定の続報です。
他紙も出始めました。

「夫婦別姓、来年の通常国会も視野に…法相」
「<選択的夫婦別姓>福島氏も通常国会で成立に前向き」
「<選択的夫婦別姓>「早ければ来年通常国会にも」千葉法相」

 
まだ法案提出の予定だけで、実際に提出していないのですが、
つぎつぎと記事が出て、ネットのあちこちでも話題になっています。
(必然的に、反対論者たちも、お騒がしくなっています。)
いままでのセンセーショナルのなさからは、考えられないくらい
注目されていて、政権与党の貫禄なのかもしれないです。

「順調に進行中」
「判断の基礎には正確な知識を」

「夫婦別姓導入へ!!うれしい。。。」


「通常国会での夫婦別姓(民法改正案)・反対意見は意味不明」
「身分登録の問題として民法改正(夫婦別姓)案を考える」
「追記:戸籍のIT化は夫婦別姓の実現を見越していたという話」

「「夫婦別姓導入」へ」
「「在日民主党」」

いままでは、自民党政権でしたから、
推進派がいくら「やります!」と覇気のいいことを言っても、
「どうせ党内の反対派がつぶすんでしょ...」と思って、
お話半分くらいにしか、聞く気になれなかったのでした。
ところが今年は、政権公約に民法改正の実現がある、
民主党の政権ですし実現の可能性が高く、期待もできそうです。


>いままで実現しなかった異常な事態

法制審で答申があった法案が実現しないのは、異例中の異例です。
おそらくこれまでに数えるほどでは?と思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090929-00000956-yom-pol
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法相の諮問機関である法制審議会が1996年に導入を答申したが、
与党だった自民党が「家族の一体感を損なう」などを理由に
強く反対してきた経緯がある。
千葉氏はこれに関連し、「法制審で答申があったのに、
実現できなかったことの方が異常だ。
法制審に基づいた法案をできるだけ早い時期に国会に提案したい」と述べた。
========

こうした異常事態がおきるのは、自民党が党内会議である
「法務部会」で、民法改正法案提出をいつも阻止するからです。
「反対派最後のとりで」
「自民党法務部会の実態」(2002年)
「2003年の法務部会」
「2004年の法務部会(1)」

この「法務部会」は、「事前審査・承認制度」という、
自民党の決定プロセスの一部として設けられたものです。
もともと「霞ヶ関」で作られた法案を、国会に提出する前に、
自民党内で承認するためのものです。
ところが、民法改正にかぎっては、霞ヶ関の意向に逆らって、
自民党議員たちが、法案提出を握りつぶす場に使われているのでした。

法務部会を通さないで、国会に法案提出することは認められず、
自民党の反対派議員たちが、民法改正法案をほうむる、
絶好にして唯一の舞台となっていました。
こうした現状があるので、自民党政権下では、
民法改正法案の実現はありえず、政権交代が起きないと無理と、
わたしは主張してきたのでした。


>子どもの苗字の扱い

法務省案(法制審議会)案と民主党案とで、
別姓を選んだときの、子どもの苗字の扱いにちがいがあります。
わたしの見解を言わせれば、「子どもの苗字はきょうだいのあいだで
統一させる必要はなく、出生ごとに届ければよい」です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090927-00000001-yom-pol
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別姓を選んだ夫婦の子の姓に関しては、
法務省案が「複数の子の姓は統一する」としているのに対し、
民主党などの案は子の出生ごとに決めるとしており、今後調整する。
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苗字を統一させる案は、きょうだいどうしで
苗字が違うのは、おかしいとかかわいそうとかいう、
根拠のない偏見が、背景にあるのだろうと思います。
きょうだいで苗字の異なる家族もあるのですが、
取り立てて問題は起きていないようですよ

苗字を統一させる案では、婚姻届けを出すときに、
子どもの苗字も届けさせるようになっています。
これは、結婚したら子どもを産むことが、前提になっていて、
子どもを持たない(持てない)夫婦への配慮がないものとなります。
子どもが産まれるごとであれば、子どもがいないかぎり、
苗字を届けなくてよいので、こうした問題は起きなくなります。

posted by たんぽぽ at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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