2009年10月03日

toujyouka016.jpg 夫婦別姓4部作(2)

前のエントリのつづき。

「姓と苗字など」
「平田国学と夫婦別姓」
「「別姓」という表現など」
「「夫婦別姓導入」へ」

 
>お墓

選択別姓の反対派は、「お墓はどうするんだ?」と詰め寄ることがあります。
たぶん墓石に、「なんとか家代々の墓」と書くので、
夫婦別姓だと、なにか具合が悪いと思うのでしょう。

お墓のスタイルは、法的には決まってないですから、
各人の事情に合わせて、好ましいようにすればいいだけだと思います。
お墓の引き継ぎも、ふつうの相続とおなじ扱いですから、
苗字が違ったら相続できない、ということはないですよ。

その「だめ押し」のような検証が、このエントリです。
江戸時代までは、個人か夫婦単位の埋葬が一般的でした。
墓石に「なんとか家」と書くようになったのは明治以降で、
これも近代家族制度である、「イエ制度」の影響なのでしょう。
つまり「なんとか家」と書くのは、お墓の本質ではないということです。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090905/1252117392

わたしのサイトの関連コンテンツ:
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/against/tomb.html


>高市早苗

高市早苗は、選択別姓に反対しているのに、
なんで自分は通称で旧姓を使うのか?と、いぶかるかたも多いと思います。
当人としては、自分の主張は「通称使用でじゅうぶん」だから、
自分が通称を使っても矛盾しない、ということなのでしょう。

なんでも、日常的にも婚氏を使いたかったのですが、
夫君に反対されて、不本意ながら通称を使っているのだそうです。
「自分が通称使用を実践して、それでじゅうぶんであることを
証明するべきだ」と言われたのでした。
(これもいまでは、知っている人のすくなそうな「秘話」かな。)
http://rep.sanae.gr.jp/yamato/yamato_contents.html?id=64

ところが、通称使用(ダブルネームの使用)は、
「家族の一体感」の維持に取って最悪かも、という指摘があります。
「妻のキャリアなど関係ないと息巻く「同姓強制」論者が近くにいて
イジメられる通称使用者も存在しうる」と最後にあるので、
通称使用で苦労する現場を見ているかたと思われます。
http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2004/09/post_27.html

わたしのサイトの関連コンテンツ:
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/movement/takaichi.html


>子どもの苗字の扱い

子どもの苗字は、出生ごとにきめるという、民主党案のほうが、
「家名の存続」のかたにとっても具合がよい、という指摘があります。
(これは気がつかなかった...)
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090928/1254069607
========
「子の出生ごとに決める」という案だと、
〈イエ制度〉に拘る保守的な層の支持も得やすくなり、
それはそれで賢明な選択だろうとは思う。
少子化という状況においては、一人息子と一人娘のカップルが多くなるわけだが、
苗字を「子の出生ごとに決める」ということにすれば、
父方の苗字も母方の苗字も継承されることが可能になるわけだ。
========

民主党案の立法主旨としては、前にお話したように
国家が個人のライフスタイルに干渉しない、という観点だと思います。
(「家名の存続」の立場も、検討されたのかもしれないですが。)

posted by たんぽぽ at 22:26 | Comment(4) | TrackBack(2) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
>子どもの苗字と「家名の存続」

 母方の実家は、母の代では一人しか男(あたしからすると叔父)が生まれず、そしてその叔父の結婚相手が一人っ子ということで何か色々あったようななかったような。
詳しいことは当時小学生だったので分かりませんが。

選択制夫婦別姓の議論を見ていて
「新しい家族観の創造」

「古い「イエ」の存続(そういう価値観と現実との折り合い付け、という意味では頭は固すぎない気もしますが)」
の両面にこの制度が使えるなぁ、と思ったので、だったらとりあえず選択肢広げといたらいいんじゃないの、と思ったりしています(ぁー)
Posted by 七重 at 2009年10月05日 20:28
七重さま、こんにちは。
コメント、どうもありがとうございます。

>そしてその叔父の結婚相手が一人っ子ということで
>何か色々あったようななかったような。

実家は地方でしたっけ...?
やっぱり、家名の存続なんて、結構やかましいほうなのかな?
(記憶に残ってないのが、ちょっと残念かな...)


>選択制夫婦別姓の議論を見ていて
>両面にこの制度が使えるなぁ、

ほかのモチベーションは、個人の生きかたの尊重とか、
ジェンダー平等とかだけど、「家名の存続」だけは保守色がして、
異色な動機になっているんですよね。

この「矛盾」をついてくる反対派も...たまにいますよ。(苦笑)
(でも、「家名にこだわる保守派を利するのはケシカラン!」
なんて言って、選択別姓の導入そのもに反対したら、
それこそ「左翼小児病」のような気がするけど。(笑))
Posted by たんぽぽ at 2009年10月06日 00:03
>実家

父方の実家(父が長男なので、あたしが特に注釈をつけずに「実家」という場合はこっちです)も母方の実家も田舎です(笑)
父方はあたし達兄弟に対して後継ぎ云々はあまりうるさくないのですけど、両方ともそこそこ年季が入った「家」ではありますね。

記憶に残ってないというか、気がついたら叔父が結婚することになっていて、何かあったようなニュアンスのことを親や親戚を言っているのを耳に挟んだくらいなのです(^^;

>「家名の存続」

 …どうついてくるのでしょう?(「選択肢広げといたらいいんじゃないの」なので、あんまり痛くなくてよく分からない(ぉぃ)) <「矛盾」

でも、この件に限らず、「左翼小児病」系の空気が垣間見える方ってそれなりにいますね。あたしは、そういう言説を見ていると
「あ〜…ダッタラアタシ『強者』デイイデス(目泳ぎ)」
みたいな気分になってしまいます。実際、恵まれてる部類ではあると思われるのですけど。
Posted by 七重 at 2009年10月06日 18:04
七重さま、またコメントありがとうございます。

(きょうはコンピュータが壊れちゃって、
復旧に手間取ったので、いつもより夜更かしです。)

両実家の事情について、お話していただきありがとうございます。
(どちらのご実家も、家名にはいささかこだわりそうな、
「地方」みたいですね。)


>どうついてくるのでしょう?

「夫婦別姓は、イエ制度からの女性の解放を目指しているのに、
家名の存続なんて、イエ制度の温存に加担して矛盾だ」ですね。
(こういうときだけ、やけに「女性の権利」に、
ものわかりがよくなるのね。(苦笑))

わたしも、現代のニーズという観点で考えていて、
イデオロギーでとららえたことがなかったので、
こういう考えをする人もいるのかと、思ってしまったけど。
(わたしの知るかぎり、たまーに反対派が言うことがあるくらいで、
賛成のかたが言うのは、さいわい見たことがないけれどね...)


>「左翼小児病」系の空気が垣間見える方ってそれなりにいますね。

いらっしゃりますね。(苦笑)

>「あ〜…ダッタラアタシ『強者』デイイデス(目泳ぎ)」
>みたいな気分になってしまいます。

わたしも、そういう気分になってしまいます。
(「強者」というか、「保守」という感じかもしれないけど。)
Posted by たんぽぽ at 2009年10月07日 01:35
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