「夫婦別姓:「賛成」50%、女性・若年層で高く 本社調査」
もう世論調査なんていいよ、世論と無関係に
法案を成立させるべきだ、という意見もあって、
ごもっともなのですが、せっかくですから見ておくことにします。
世論調査ですから、正真正銘の無作為です。
選択別姓に理解のなさそうな高齢層も、回答者にふくまれますよ。
はじめに全体ですが、賛成が50%、反対が42%です。
最近の調査と同様、賛成が半数以上の高率を占める結果です。
無回答が8%あるので、これを除くと、
「アイシェア」とほぼ同率となります。
高齢層が入っているので、賛成の比率が下がるかと思ったら、
それほどでもなかったようです。
毎日新聞は1993年にも調査しているのですが、
このときは賛成が26%でした。
16年前と比べて、相当に賛成が増えたことになります。
とくに最近に関しては、政権交代して雰囲気が変わり、
さらに法相が、積極的に取り組むと明言して、
世論を喚起した効果もあるのでしょう。

年代別のデータも出ているのですが、
ちょっと奇妙かもしれないです。
40代が59%でピークになっていて、30代がくぼみになっています。
読売のボートマッチも、40代がピークでしたから、
最近の傾向だろうと思います。
20代がもっとも高率で、世代が上がるごとに、
単調に下がりそうな気がします。
むかしの調査は、実際にそうだったのですが、
いつのまにか、こんな傾向になったようです。
(90年代に民法改正が話題になったとき、
関心を持った結婚世代が、いま40代なのでしょうか?)

さらに子どもの苗字についての設問があります。
つぎのようなのですが...
「一定の年齢になったら子供に選択させる」: 59%
「父親の名字を名乗る」: 22%
「母親の名字を名乗る」: 2%
「生まれるごとに名字を決める」: 5%
その「一定の年齢」になる前、産まれてすぐ、
親が決めるときにどうするかが、モンダイなのとちがう?
よって「一定の年齢になったら」なんて、
選択肢を入れちゃだめだと思いますよ?
この設問は、選択肢の設けかたで
失敗していると思うのは、わたしだけでしょうか?