これもずっと前のニュースですが、
2月4日に、自民党で選択的夫婦別姓法案について、
法務部会が開かれていました。
「夫婦別姓法案について慎重意見が大勢占める 法務部会」
法務部会は、いままでは、反対派がヒステリックに
反対を唱えて、法案提出を握りつぶす場所でした。
今年は、下野しているので、党議拘束をかけるかどうか、
という内容の議論になっています。
記事は短いので、全文書き写しておきます。
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法務部会は4日、鳩山政権が今国会に提出を予定する
夫婦別姓法案について議論した。
わが党の法案の取り扱いに関し、
議員から「党議拘束を外すべき」との声が一部出されたものの、
「家族の絆が問われる法案であり、党議拘束をかけるべき」
「わが党として民主党と対抗するスタンスを堂々と示すことが必要」
「民主党のイデオロギー的意図すら感じる」など
法案成立への慎重意見が大勢を占めた。
また、議員から、提出の検討状況の報告を求めたのに対し、
法務省担当者は、法案の具体的中身は
「政務3役で検討中」としか答えられなかった。
さらに、平成8年の法制審議会の答申が報告されただけで、
提出法案の論点も明らかにされなかった。
森まさこ法務部会長は「(議論に)ふたをせず、
開かれた冷静な議論ができた」と民主党との違いを強調した。
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結局、反対の党議拘束がかかるのですが、
「民主党と対抗するスタンスを堂々と示す」とか、
「民主党との違いを強調」とかいうのが理由ですよ。
ようするに「民主党が言うから反対」ということです。
(自民党が頑迷に反対するから、民法改正に賛成することで、
民主党が「自民との違いを強調」しやすく
なったのではないかと思うのですが。)
それから、「民主党のイデオロギー的意図すら感じる」
などと言っているのですが、イデオロギーにしているのは、
いったいどちらなんだと思いましたよ。
「ふたをせず、開かれた冷静な議論ができた」
というのも、これまでのヒステリックな反対派による、
法案提出の潰されかたを見ていると、
「なにをかいわんや」ですね。
自民党は、マイノリティ差別を軸にして、
「右翼イデオロギー政党」&「万年野党」の道を
突き進んでいるという、つぎのご指摘は、
民法改正に関しては言えそうです。
「憎悪を基盤に置く保守主義」
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残る保守の基盤は、要は反自由主義であって、
社会的な抑圧を、「伝統」「家族愛」「愛国心」などと呼び、
マイノリティを憎悪する層に訴えかけるしかない。
夫婦別姓に反対したり、国籍法改正を阻害したり、
非嫡出子差別を強化・放置したり、
特定の宗教に自治体として肩入れしてきたり、
そういうものがつまりは「穏健保守」の本質であって、
自分たちの好む社会像のためには、法の名においてマイノリティ差別や
抑圧があっても構わないと考える人たちである。
経済政策において対立構造を最小化する時に、
国内政策における保守の支持基盤はそういうところにしかあり得ない。
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