無断で婚姻届け

本人の知らないあいだに、無断で婚姻届けを出して
結婚したという、ときどき見かける男性のニュースです。
しかも相手は、元妻の連れ子の高校生だったりします。
（義娘ですよ！）

「「婚姻届」偽造してまで元妻連れ子の女子高生と…」
（はてなブックマーク）

　
この男、相手の連れ子のことを、「子どもの頃から知っており、
好意を持っていた。自分のものにしたかった」などと言っています。
妄想と現実がすっかりごっちゃなのでしょうか。（いや〜）

法的な親子関係にあると、結婚はできないですが、
この男性と連れ子の高校生とは、養子縁組をしてなくて、
「配偶者の子」だったとあります。
（よって、女子高生の苗字は元妻の旧姓で、親子別姓のまま。）
それで、ふたりには法的な親子関係がないので、
結婚しようと思えば、結婚できるのでした。


それにしても、この得体の知れない事件は、
現在の婚姻制度の理不尽さにも、助けられていると思います。

元妻と離婚したつぎの日に、連れ子との婚姻届けを出しています。
事前に準備していた周到さが伺えますが、
翌日から結婚できるのは、男性ならではですよ。
女性は「再婚禁止期間」なるものがあるので、
つぎの日に婚姻届けを出せないですから、
男性とおなじことはできないです。

また、現行法では、男性は18歳からですが、
女性は16歳から結婚できます。
この高校生の連れ子は何年生かわからないですが、
婚姻可能な年齢が、男女とも18歳であれば、
こうしたことは、起きなかったのではないかと思います。

もっとも、未成年者が結婚するためには、
親権者の同意が必要となります。
見出しにある「捏造」は、この同意書を捏造したことです。


こういう男性に、勝手に婚姻届けを出された場合、
わたしがとっても気になるのは、苗字まで勝手に
変えられているのではないか、ということです。
自分のものにしたかった、なんて言うくらいだから、
きっと自分の苗字にしていると思うからです。

すくなくとも、このニュースの女子高生はそうでした。
戸籍の苗字が、男性のものになっていて、
パスポートも男性の苗字で発行されてしまいます。
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女子高生は今夏、海外旅行を予定しているが、
現状ではパスポートは男の姓で発行される。
女子高生から相談を受けた弁護士は
「なぜ防げなかったのか。理不尽だ。
一刻も早く戸籍を元に戻したい」と話している。
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とうぜんながら、婚姻を無効にする作業に入っていますが、
家庭裁判所へ行って、手続きを取る必要があるので、
数カ月もかかるそうです。（参考）
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夫婦の状態を取り消すには、家裁が婚姻の無効を認め、
市役所で戸籍訂正の手続きが必要で、
早くても数か月はかかるとされる。
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まったく、変なオトコの気持ち悪い妄想のおかげで、
相手の女性は、苗字のことまで、
苦労しなければならないんだからね！
（これが、わたしが、いちばん理不尽だと思うことだ．．．）