2010年07月09日

toujyouka016.jpg みんなの党の子育て手当

またまたkirikoさまの孫引きです。
(いつもいつもお世話になります)
こんどは、みんなの党の「子育て手当て」のミステリーです。

「みんなの党・選挙公約から「子育て手当」が消滅した件」

「みんなの党も子育ての手当を公約にしている件」

みんなの党は、5月ごろまでは、
民主党の子ども手当てとほぼ同様の「子育て手当」を、
選挙公約にしていたのでした。
ところが7月現在、それがなくなって(!)、
子ども手当てを「抜本的に見直し」としているのです。

 
7月上旬現在
http://www.your-party.jp/policy/manifest.html
========
2.「子ども手当」を地域主権の観点から抜本見直し

民主党政権で開始された、バラマキ重視の「子ども手当」は
少子化対策という観点から抜本的に見直し、
地域主権の観点から自治体の創意工夫による
現物給付と現金給付を車の両輪とした政策体系に転換。
========

5月中旬まで
http://megalodon.jp/2010-0208-1828-46/www.your-party.jp/policy/manifest.html
========
2.子育て支援を国政の中心にすえる

子育て手当を欧州並みに(2万円〜3万円/人・月)。
義務教育期間まで支給。
========


この豹変ぶりを、わたしも憶測してみます。
みんなの党の、「子育て支援」は、
昨年の衆議院選挙のころからあったのでした。
もともと家族政策にあまり理解がなかったのでしょう、
民主党のまねをすれば、選挙受けがいいだろう、
くらいの考えだったのではないかと思います。

ところが、「子ども手当て」が実際に導入されると、
諸方面から批判が出て、これは評判が悪いと
考えるようになったのかもしれないです。
(みんなの党は5月ごろは、すでに子ども手当てを
「ばらまき」と批判していたらしい。)

それで参院選は、子ども手当ては批判したほうが
受けると考えて、公約を書き直したのかもしれないです。
(このぶんだと、場当たり的に受けるための
公約をしておいて、いざ政権入りしたとしても結局守らない、
なんてことになるかもしれないですよ。)


いずれにしても、有権者になんの説明もなしに、
思いっきり「ぶれ」てくれたことになります。
こういう政党が、今度の参院選で10議席以上取れそうだと、
「第3極」として、注目されているわけですよ。

それとも、受けねらい(コイズミ的な?)が、
いまだに効を奏する、ということでしょうか?
そうだとしたら、これはもっと問題にしたほうが
いいことかもしれないです。


付記1:
昨年の総選挙から、ことしの5月までの
「子育て手当て」があったころの公約は
あちこちでコピー&ペーストされています。
検索をかければ結構見つかると思います。
(「第2民主党」とまで言われている。)
http://kyouno.com/turezure/20090830_sousenkyo-touhyou.htm
http://ee-news.seesaa.net/article/126562266.html
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/246.html
http://blog.livedoor.jp/mingshantongxin/archives/1385327.html

付記2:
みんなの党の川野ひろあき氏のサイトを見ると、
まだ「子育て支援」のある公約になっています。
http://www.kawanohiroaki.com/wp/?page_id=9


posted by たんぽぽ at 23:57 | Comment(8) | TrackBack(1) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
現物給付ってなんでしょうね?
まずしい家庭の子供には、文房具や、衣服や、栄養補助剤を配給するみたいな前時代的な発想でしょうか。
いまの世の中どうせくれるなら、パソコン一式、どんと支給するなら良いかもしれません。
Posted by pulin at 2010年07月10日 01:17
みんなの党の謎は他にもあって
あれほど「ムダ削減!」と言っているのに、八ツ場ダムは建設推進だそうですよ。

ツイッターで呆れられていました。

>pulinさん

現物給付とは、世帯・人に直接渡すのでない現物サービスのことでは?
保育所整備とか給食費無料とか学校整備とか。
これは民主党も言っていると思いますが。
Posted by kiriko at 2010年07月10日 02:45
pulinさま

>いまの世の中どうせくれるなら、パソコン一式、どんと支給するなら

月額2万円だとすると、1年分の給付額を使えば、
それくらいはできそうですね。

実際には、もっと官僚が喜びそうなものに、なるんでしょうけどね。
http://diamond.jp/articles/-/8669
Posted by たんぽぽ at 2010年07月10日 22:54
kirikoさま

みんなの党の公約は、あちこちで言及されているけど、
子育て手当てが、最近削除されたことに触れているのは、
kirikoさんだけのようですね。(さすがです。)

リンクした川野氏のサイトのように、
党支部長のサイトが、前の公約のままだったりして、
結構無防備なところがありますね。


>ツイッターで呆れられていました

あらあら...

こういう政党が議席を伸ばすところに、
日本人の民度を感じて、とてもいやになってきます。
Posted by たんぽぽ at 2010年07月10日 22:55
お久しぶりです。
10議席大躍進しましたね。なんでなんだろう。
小泉臭とか、バラエティー番組出演とか、色々思ってしまいますよ。
子ども手当もバラマキど安易に批判するのは簡単だが。
先日テレビで、とある地域の大家族を紹介してまして、9人家族だったかな。二部屋の家にすんでました。子ども手当てだけで20万円になるとかで、デカイお金だなと思いました。
物納じゃ気の毒ですね。

Posted by うがんざき at 2010年07月12日 08:53
うがんざきさま、
おひさしぶりです〜♪

>10議席大躍進しましたね。

「劇団ひとり」と言われたときからは隔絶の差ですよね。
見返してやったと思っているんでしょうかね?

>小泉臭とか、バラエティー番組出演とか、

やっぱり、政策と手法の両方がコイズミ的、
というのもあるんだと思います。
そういうのが受ける人たちが、まだ残っているのでしょうね。


>とある地域の大家族を紹介してまして、9人家族だったかな

なるほどねえ...
現物でもらっても、おなじものがいくつも
だぶることになって、ありがた味がなくなりますね。
こんなとき、現金でもらえるのは、いいことだと思います。

いまどき珍しいとはいえ、そういう家族もあるのだし、
ライフスタイルを選ばない、という意味でも、
子ども手当ては、現金給付がもっともよいのでしょうね。
Posted by たんぽぽ at 2010年07月12日 22:44
こんばんわ。こんな記事もあったのね。なんか胡散臭い党だと思っていたらやはり・・・って感じ。ミニミニ小鼠ですもんね。
こんなんに秋波を送るとは,枝野さん,んもう!
Posted by アルバイシンの丘 at 2010年07月29日 21:58
よくぞ見つけてくださりました。(笑)
ありがとうです。


この「ミステリー」を発見したのは、
kirikoさまだけど、上のコメントでも書いたように、
これを指摘しているかたは、ほかにはいないようです。

多くの人たちは、みんなの党の公約には、
まだ子育て手当てがあると、思っているのかもしれないです。

いずれにしても、みんなの党は、本質的には、
「官僚叩き」の党であって、官僚主導から政治主導への
移行をめざしているのではないことが、
これで、はっきりしたと思います。
「子ども手当て」は、かなり脱官僚的な政策だけど、
それを風向きを見て否定するのですからね。


>ミニミニ小鼠ですもんね

ほんと、そんな感じですね。
Posted by たんぽぽ at 2010年07月29日 23:25
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