「緊急避妊用ピル・ノルレボ錠の承認についてのビラ撒き」
「緊急避妊薬・ノルレボ錠承認に向けパブコメ開始」
これは、通常の避妊法に失敗しちゃった、というときに、
最後の避妊手段として服用するものです。
これまで中用量のピルを代用していたのですが、
ずっと副作用やからだへの負担が、すくなくなっています。
とくに、不幸にしてレイプ被害にあったが、
妊娠だけは絶対防ぎたい!というときに、役に立ちます。
苦渋の判断で小さな命を奪う、という事態も、
ずっとすくなくなるでしょう。
「承認されそう」ともうしあげたのは、なにを思ったのか、
厚生労働省がパブリックコメントの募集をしているのです。
方法は、インターネット、郵送、FAXの3通りがあります。
しめきりは12月9日です。
(1)インターネットの場合には
「厚生労働省・パプリックコメント」からお入り下さい。
*入力フォームの「※件名」欄に
「ノルレボ錠0.75mgの医薬品製造販売承認に関する意見」
と入力してください。
(2)郵送する場合
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1−2−2
厚生労働省医薬食品局審査管理課あて
(3)FAXの場合
FAX番号:03−3597−9535
ご意見は、日本語で、個人の場合は氏名、住所、職業、
連絡先(電話番号及びFAX番号)を記載して下さい。
(連絡先等は、提出意見の内容に不明な点があった場合等の
連絡・確認のために利用します)。
なお、寄せられた御意見は、個人を特定することのできる情報を除き、
公開されることにつき、あらかじめ御了解願います。
承認の判断は、医薬品として安全かとか、
効果があるかという、医学的な問題だろうと思います。
ノルレボ錠の効能は、従来の避妊薬より優れていることや、
外国ではすでに承認されて、使われていることなどは、
わたしがリンクした記事を見れば、わかると思います。
じつは、低容量ピルのときも、パブリックコメントを
募集したら、このとき反対意見があまりに多くて、
承認審議が先送りになったことがあったそうです。
今回の緊急避妊薬ノルレボも、反対意見が殺到して、
低容量ピルの二の舞になる恐れがありそうですね。
ここからは、わたしの憶測ですが、低容量ピルのとき、
大量の反対意見を送った人たちは、おそらくこのときと同様、
特定の政治的イデオロギーをお持ちだろうと思います。
(フォームの中にはFAXもありますし。)
今回の緊急避妊薬も、医学的な問題のはずなのに、
政治的イデオロギーを持ちこんで反対する人が、
大量にパブリックコメントを送る可能性があります。
教育問題なのに、政治的イデオロギーを絡ませる、
朝鮮学校の無償化適用みたいなものでしょう。
製薬会社が日本での販売権を取得して2年
販売前に行うべき治験が終了してからも1年くらい
音沙汰がなく、どうなっているのか心配していました。
>安易な避妊法が普及するとかえって(男女とも)性道徳が乱れる
>「フェミニズム」の側が求めているから、
>「アンチフェミニズム」としては反対しておこう
たぶん、両方だと思います。
前者は本質的に、性に関わることに偏見があるのでしょう。
後者は、女性の権利の拡大、と聞いただけで、
思考停止して、やみくもに反対をするものと思います。
(外国人の権利の拡大というだけで、ヒステリックに
反対をする「国士さま」とおなじメンタリティですね。)
>やっと・・って感じですね
そういえば、ずっと進捗を追っていらしたのでしたね。
でも、ここへきてパブリックコメントですよ。
例によってあの大量FAX攻撃で、審議が先送りに
なるんじゃないかと、しばしいやな予感がしています。
承認するかどうかは、医学的な判断でしょうから、
それこそ専門知識のある官僚で決めればいいのに、
パブコメなんてやって、どしろうとの意見を集めて
どうしようというのかと、思ってしまいます。
面倒なことにならずに、承認までこぎつければいいんだけど...
そうじゃないと思うよ。
最も中絶とこの薬とどちらがリスクが少ないかと言うと、どっちだろう?と言わざるを得ないけど。
飲む人間の自己責任ということだろうね。
それより、何で女だけがリスクを負わなければならないのかと言う事のほうが腹が立つのだけれど。
問題の根っこは、現実を優先するか、理想を優先するかって話になってきますね。一部の反対派の姿勢が「中絶反対はする、しかしその責任や協力は自分には無関係だ」という感じですが、正しいとは思えません…それじゃただの黙殺だよ、とか。
あ、そうだ、pulinさん、キリスト教社会の中絶反対派はカトリックと一部の異端(≠カルト: 教義の面での問題。カルトは社会的な面での問題)ですね。多分中でも相当こういう話題でもめてるかもしれませんけど…(カトリック教会行ったことないから詳細はわかりません汗)。
そういえば、自分の所属教会はプロテ(某北欧で国教化されてる教派)で、個人的にも現実容認派です。望まない妊娠は無いのが善いけれど、実際それらに対応できない社会という現実を見ると否定もしてられないんじゃないかな…と、私個人は思っています。「キリスト教保守派」と一括りにした中でもこんな感じで議論進行中です。容認派なウチの教会も保守派というカテゴリに真っ先に入ってますしね。
カトリックは中絶絶対反対です。でも避妊に対しては日本人が勝手に想像しているほど不寛容ではありません。
一般的にはカトリック教国の女性は、日本女性に比べ性に対しておおらかです。一方日本の男性の性に対する無節操ぶりは・・・。
中絶するよりは、薬を飲んだほうがずっといいと思いますよ、
いくらなんでも。
薬の副作用などについては、このエントリで
リンクした記事をご覧になってください。
>一部の反対派の姿勢が「中絶反対はする、
>しかしその責任や協力は自分には無関係だ」という感じですが
黙殺というか無責任ですよね。
一般に性的なものを忌避する人たちというのは、
「臭いものにふた」的な対処を要求してきますね。
しかもたいていは、女性にばっかり負担を押し付けて、
自分(男性)はなんの負担もなく、しかも責任も
ぜんぜん取らないという、独善的なものだったりします。
>キリスト教社会の中絶反対派は
キリスト教のことについては、コメントありがとうございます。
わたしもほとんど知らなくて、中絶に反対するのは
プロテスタント系の宗派に多いのかと、なんとなく思ってました。
(アメリカはプロテスタントが多いので。)
pulinさんのおっしゃる「保守派」というのは、
「原理主義」と言われる人たちを意識していると思います。
(カトリックかプロテスタントかはわからないですが。)
たんぽぽ様も取り上げて下さり、ありがとうございます。今のところは反対派の動きは大きくなってない感じ、なんでしょうか…?
「最後の手段」なんて、取らなきゃいけない状況にならないに越したことはないですけど…でも、だからといってその手を封じちゃうのはもっと良くないですよね。
>医学的な問題のはずなのに、政治的イデオロギーを持ちこんで〜
本当に、「何で」と思います。
もひとつ言うと、性教育も教育及びリスクの話のはずなんですけど、何か余計なものが絡み過ぎるんですよね…
今更ですが、トラックバック打たせていただきました。
>今更のご挨拶で申し訳ないです;
ああ、いえいえ。
いつもコメントをたくさんくださって、どうもありがとうです。
遠慮なくコメントしていただけたらと思います。
それと、このエントリにもコメントとTB、ありがとうです。
>たんぽぽ様も取り上げて下さり、ありがとうございます。
たいして貢献はできそうになくて恐縮だけど、
ささやかながら、わたしのブログでも取り上げてみました。
>だからといってその手を封じちゃうのはもっと良くないですよね
注意して避妊しても「万が一」もありますし、
襲われた場合のように望まない性交もありますからね。
むしろ「手段」はできるだけ確保しておくほうが、
より安全になるんだと思います。
>今のところは反対派の動きは大きくなってない感じ、なんでしょうか…?
そういえば、お話を聞かないですね。
今回はおとなしいまま済んでくれるのかな?
(それとも、お話を聞かないだけで、すでにやっている??)
>本当に、「何で」と思います
>何か余計なものが絡み過ぎるんですよね…
わたしもよくわからないけれど、
一度イデオロギー的に凝り固まってしまうと、
どうやっても理屈や現実が見えなくなるのでしょうね。
あと、こちらは気がつきました?
http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/nanae_ll/archives/51506397.html
ツイッターにも転送させたら、
リツイートが思ったよりたくさんついたので、
アクセスがちょっと増えたんじゃないかと思うけれど。
わたしにしては、拡散させたほうかな、
なんて思ったりしています。
が、イエスはパリサイ/ファリサイ派や学者が律法に触れるのを恐れるがあまり弱者を無視するという非人道的になっているのを批判してたんですがね…(汗)。サマリア人になろうぜって感じです。
>そうそう、実はアメリカは
ああ、なるほどね。
アメリカにも固有の事情というのがあるのですね。
(でもって、mmmさまは、どちらかというと、
ヨーロッパを意識していたのですね。)
でもって、あとのお話は...もうわからないです。
わたしにはついていけないです。
(ごめんなさいね。)
…なんせ、日頃のアクセス数の桁が違いますから(笑)
>「手段」は出来るだけ用意しておいた方がいい
ほんとですよね。間違ってるとか、効果がないとかならともかく。
>反対派
低用量ピルのときには吹き上がったけど、いざそれが承認されてみたら(良くも悪くも)社会が変わらないので今回はそれほどのモチベーションにならないとか、手段とその知識としては定着しちゃってきてるので抵抗出来ないと思っちゃってるとか…まあ、本当に大人しい可能性はないではないんでしょうかね?
>ブクマ・ツイッター
実は存じておりました。
ちょっと前にアクセス数がいきなり3桁だったんで(普段は2桁、酷いと1桁)何事かと思ったんですよ…(笑)
おとなしいところを見ると、
本当に気がついていないのかもしれないですよ。
国籍法改正のときも、衆院での審議が終わったころに
ようやく気がついて大騒ぎだったけど、彼らも出遅れたり、
気がつかなかったりすることはあるみたいですしね。
>ちょっと前にアクセス数がいきなり3桁だったんで
あら、そんなにたくさんアクセスがあったんだ。
(お騒がせしました。)
ブログに書いても、どうも反響がとぼしくて、
さみしいんだけど、ツイッターだと
結構見てくださるかたが、いらっしゃるのね。
参考にどぉぞ: 「善きサマリア人」の喩え
→http://mmmthinking.blog.shinobi.jp/Entry/7/
(ちなみに、「福音書」は4つありますが、このエントリで挙げている「ルカによる福音書」が非キリスト教圏では一番わかりやすいと授業で最も頻繁に使われているらしいです。)
横道に逸れちゃいましたがすいませんー
アメリカ人をキリスト教徒の代表として見るのは、かなりヤバいです…歴史を見ても、アメリカは最初ブリテン(イギリス)にいられなくなった厳格なピューリタンが移り住んだこともあって、極端な信仰態度を持つ人が多いようです(いやウチの教会にもアメリカ出身の日系人がノンクリスチャンと結婚した人と大喧嘩なんてトラブルを起こしたので実感はあるんだけれども…もちろん牧師に叱られてましたが)。
言ってみれば、その信仰態度を理由に追い出された人々を受け入れることで「信仰の自由」を表明しているので、電気の利用を禁止しているという現代ではびっくりな「アーミッシュ」たちがいるのも納得です。残念ながら彼らは異端…ですが。
エントリのご紹介、どうもありがとうございます。
「善きサマリア人」のお話、わかりました。
現代の日本で言えば「前例がないから」と言って、
腰が重くなるお役人のメンタリティとも
相通じるかもしれないですね。
>アメリカ人をキリスト教徒の代表として見るのは、かなりヤバいです
最初のコメントで「避妊や堕胎中絶は
とにかくいけないとするキリスト教保守派」とあったのを、
「アメリカの原理主義者」を具体的に指しているのだなと
思ったんだけど、これも結構偏っていることになりそうですね。
キリスト教社会で、中絶に反対しているのは、
カトリックと一部の異端(カルト)ですからね。
(アメリカの原理主義者が、キリスト教保守派の代表だとは、
ぜんぜん思っていないつもりですが。)