2010年12月20日

toujyouka016.jpg また亀井静香か

春から進められていた「第3次男女共同参画基本計画」が
12月17日に閣議決定しています。
「第3次男女共同参画基本計画」

民法改正、選択的夫婦別姓も第2分野に登場します。
「男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革」
エ 家族に関する法制の整備等
夫婦や家族の在り方の多様化や女子差別撤廃委員会の
最終見解も踏まえ、婚姻適齢の男女統一、
選択的夫婦別氏制度の導入等の民法改正について、
引き続き検討を進める。

 
春の中間整理では「選択的夫婦別氏制度を含む
民法改正が必要である」となっていたのですが、
「引き続き検討を進める」に後退しています。

これはどうやら亀井静香の反対によるみたいです。
なんだよまたかよ、という感じですね。
「夫婦別姓の導入検討=「必要」から後退−男女参画計画」
男女共同参画会議(議長・仙谷由人官房長官)は7月、
菅直人首相に対し、夫婦別姓を含む民法改正が「必要」と答申した。
しかし、国民新党の亀井静香代表らが強く反対し、
基本計画では表現が「引き続き検討を進める」と後退した。

今年の通常国会でも、亀井静香氏は、民法改正法案の
閣議決定に反対して、成立を妨害したのでした。
来年の国会でも、しっかり邪魔立てしてくれそうで
とても嫌な予感がします。


亀井静香氏が、民法改正の反対派になったのは、
反対の支持基盤が国民新党についたからのようです。
そうやって支持基盤のほうばかり見て、
国民全体を見なくなるから、先の参院選で議席が
ゼロだったのではないかと思うところです。

ところが、党が危機的な状況になったので、
ますます支持基盤に頼るようになるという、
悪循環におちいっているのでしょう。


関連エントリ(亀井静香):
「反対派に落選傾向あり?」
「国民新党の正体」
「民法改正に暗雲」
「国民新党のこと」
「亀井静香が反対」

関連エントリ(第3次男女共同参画):
「共同参画計画・公聴会」
「独自路線の産経」
「失われた10年」
「共同参画計画の内容」
「共同参画計画・中間案」

posted by たんぽぽ at 23:58 | Comment(9) | TrackBack(1) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
たんぽぽさん。コメントするのは珍しいです。ブックマークやツイッターを拝見して、たんぽぽさんが私のことをよく分かってくださっているので、私も夫婦別姓(民法改正)に関心を持ちます。

法務省の民法改正案の有識者会議が来年半ばだったと思いますので、通常国会に間に合うかどうか。来年は参院選がないので、通常国会を思いっきり延長して、法務委員会で改正民法を秋までに可決させてほしいです。

ことしの通常国会でも、有力な女性政策秘書もこれに興味を持っていて、「審議状況どうなってます?」と聞かれることがありました。夫婦別姓について、「たんぽぽのなみだ」を活用して、これから勉強してみようと思います。新書などでオススメありますか?
Posted by 下町の太陽 at 2010年12月22日 10:35
下町の太陽さま、いらっしゃいませ。
わたしのブログにコメント、まことにありがとうございます。

いえいえ、こちらこそ、貴ブログには、
いろいろとお世話になっております。

>ブックマークやツイッターを拝見して、
>たんぽぽさんが私のことをよく分かってくださっているので

ああ、いえいえ、かいかぶりですよ。
ブログやツイッターを見て、いろいろと考えてはおりました。

今度のことに関しては、小沢一郎氏が政倫審の出席を
拒否するのは筋が通っていると、わたしは考えています。
そして、党執行部は、小沢氏に離党されたくないなら、
世論ばかり気にしていないで、筋を通すべきだと、
わたしは思っているのですが。


>法務省の民法改正案の有識者会議が
>来年半ばだったと思いますので、通常国会に間に合うかどうか。
>来年は参院選がないので、通常国会を思いっきり延長して、
>法務委員会で改正民法を秋までに可決させてほしいです

貴重な情報、まことにありがとうございます。
でもそれはかなりきびしい状況ですね。

じつは来年の春には、女子差別撤廃委員会の
中間審査があるので、通常国会の会期末でも
すでにそれには間に合わないことになります。

>有力な女性政策秘書もこれに興味を持っていて、
>「審議状況どうなってます?」と聞かれることがありました

ああ、やっぱり気になるかたは、
政界にもたくさんいらっしゃるのですね。
もう何年も前から、期待を持たされては裏切られの
繰り返しなので、無理もないのですが。
Posted by たんぽぽ at 2010年12月22日 22:08
>私も夫婦別姓(民法改正)に関心を持ちます

>夫婦別姓について、「たんぽぽのなみだ」を活用して、
>これから勉強してみようと思います。
>新書などでオススメありますか?

興味を持ってくださって、まことにありがとうございます!
わたしのつたないサイトで、お役に立つことがありましたら、
活用していただけたらと思います。


わたしが、よく利用するのは、
ちょっと古いですがつぎの2冊です。
『結婚と家族』(福島瑞穂著、岩波新書)
http://www.bk1.jp/product/00833790?partnerid=&volno=0000
『夫婦別姓への招待』
(高橋菊江、折井美耶子、二宮周平著、有斐閣選書)
http://www.bk1.jp/product/01197370

婚外子だけですが、つぎの本は新しいです。
これはかなり薄いので、すぐに読めてしまいます。
『法に退けられる子どもたち』(坂本洋子著、岩波ブックレット)
http://www.bk1.jp/product/03061778

それからこれは、ことしの2月に出た新しい本です。
じつは、わたしは、この本を読んでいないのですが、
書評を見たところでは、最近の事情も含まれていて、
よさそうな感じです。
『よくわかる民法改正』(民法改正を考える会編著)
http://www.bk1.jp/product/03241656
http://www.ne.jp/asahi/m/net/


あと、ウェブでご覧になれるサイトやブログは、
こちらにいくつかまとめてあります。
(一部デッドリックがあってもうしわけない。)
http://taraxacum.seesaa.net/article/129674157.html
http://lacrima09.web.fc2.com/teardrops/fundament/beginning.html
Posted by たんぽぽ at 2010年12月22日 22:11
あははは・・。
そうですね。
亀井氏のこの考えはちょっと困りものです。

モラトリアム法案を通らせたり、亀井氏の所得再分配政策と突破力を評価する人は少なくないんですけどね。

再分配政策を強調すれば伸びる気がするのに・・。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2010年12月22日 22:38
こちらは更新が止まっちゃってますが忙しくて年明けまで無理そう…書きたいことはいっぱいあるけれど、時間が捻出できなくて。…というわけで、早いですが今ご挨拶を。時間ができたら来ますー

メリークリスマス!そしてよいお年を!
Posted by mmm at 2010年12月23日 15:42
亀井氏のように頑固に反対する人を、悪意で解釈すれば、日本社会が夫婦別姓によって破壊されてしまうのを阻止!という被害妄想的イデオロギーに凝り固まっているとも見えますし、善意にとっても、自分らは結婚して苗字が一緒になることで一体感の喜びを味わっていたのに、夫婦別姓でも良いとなると自分たちの喜びを貶められた気がして気にくわないという感情論程度にしかみえないのですけれどもね。。。
Posted by pulin at 2010年12月23日 16:45
SPIRIT(スピリット)さま、
コメントありがとうです。

いや、かなりの困りものですよ。

党存続の危機ということで、くっつけた支持基盤が、
民法改正反対のところだったのが、運の尽きだったのでしょう。
http://taraxacum.seesaa.net/article/156644943.html

評価されている「突破力」も、支持基盤が堅いので、
風に流されずに大胆な態度が取れる、
ということではないかと思います。
Posted by たんぽぽ at 2010年12月23日 22:58
mmmさま、コメントありがとうです。

>書きたいことはいっぱいあるけれど、時間が捻出できなくて。

お忙しい中、ご挨拶に来てくださって、ありがとうございます。

わたしのウェブログは、お正月も更新していると思うので、
もし時間がありましたら、ちょっとだけでも
のぞいていただけるとうれしかったりします。

それでは、メリークリスマス、そしてよいお年を!
Posted by たんぽぽ at 2010年12月23日 23:00
pulinさま、コメントありがとうです。

>被害妄想的イデオロギー

>気にくわないという感情論程度

つきつめれば、そのふたつに収束するのでしょうね。
Posted by たんぽぽ at 2010年12月23日 23:01
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