2010年12月29日

toujyouka016.jpg 配偶者控除廃止が見送り

すこし前のニュースで恐縮ですが、
配偶者控除の廃止が、またまた見送られてしまいましたよ。

「配偶者控除のゆくえ」
「配偶者控除の所得制限見送りへ 菅政権、慎重論に配慮」
「子ども手当:財源で再び迷走 配偶者控除見直し抵抗根強く」

検討されていた案は、全廃はむずかしいので
高所得者にかぎり配偶者控除を廃止する、というものです。
一部だけでも、ぜんぜん廃止しないよりは、ずっとよいでしょう。

そしてこれによって捻出できた財源を、
子ども手当ての増額に当てることを考えています。
3歳以下にかぎりですが、1万3000円から2万円になります。

 
民主党内での対立意見は、つぎのようになっています。
(孫引きで恐縮ですが。)
http://ryuseisya.cocolog-nifty.com/hakata/2010/11/post-f266.html
■民主党子ども・男女共同参画調査会の提言
配偶者控除に所得制限を設けて
(子ども手当の)財源を生み出す案を示した。
小宮山洋子厚生労働副大臣は「女性の就業を応援している時に
税制が足を引っ張るのは見直すべきだ」と述べた。

■民主党税制改正プロジェクトチームの提言
配偶者控除の所得制限は「一定の所得で区切るのは
理解が得にくい」とし、配偶者控除見直しに慎重な立場。

(上記はいずれも朝日新聞11月26日付朝刊の記事より)

廃止賛成の意見は、12月20日にお話したように、
配偶者控除の存在が、専業主婦の「囲い込み」となって
女性が職を持つことのさまたげになるというものです。
もともとの理念にもとづいた考えで、
将来的に全廃をめざしたものと、おそらく思います。

廃止反対の意見は、一定の所得で区切るのは、
理解が得にくい、ということだそうです。
全部を廃止すれば抵抗は強いでしょうが、
高所得者にかぎれば、むしろ受け入れられやすいと
思うのですが、それでもだめみたいです。
(あるいは、12月23日にお話したような
基礎控除への一本化案は、検討されないのでしょうか?)

反対しているのは税制改正のPTとなっています。
前にこんなことを書きましたが、税制の人たちは、
ジェンダーのことはくわしくなくて、
廃止の必要性があまりわからないのかもしれないです。

さらには「主婦層から反発にあい、統一地方選で
大敗するおそれがある」なんて、風向きを気にして撤回という、
いつもどおりの理由も出て来てきました。
これと菅政権の求心力のなさも手伝って、
廃止の見送りにいたったしだいです。

posted by たんぽぽ at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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