2011年04月09日

toujyouka016.jpg 震災復興の国家構想

「子ども手当て」「高速道路の無料化」「高校無償化」
「農家の戸別所得補償」は、民主党の主要な政策です。
これを自民党は「ばらまき4K」などと呼んで反対し、
撤回して財源を震災の復興に当てろ、などと言っています。
これに同調する意見も、実際多いような感じです。

ところが、震災からの復興のためには、
むしろ「4K」のほうが必要ではないかと主張している
記事があるので、ぜひとも紹介したいと思います。

「与野党は「復旧」段階では政治休戦しても「復興」に至ったら大いに国家構想を論議せよ」

 
戦後の日本政治は、経済成長がつねに最優先課題でした。
それゆえ、産業界の活性化のために、
公共事業が行われてきたし、阪神大震災のときも、
復興の方針は公共事業が中心だったのでした。

ところが今度の大震災は、発電所がやられて、
供給できる電力が下がり、工場の生産力も、
すぐには回復しないだろうと考えられます。
したがって、自民党的な公共事業中心の経済成長は
困難だろうと、記事では主張しています。

その一方で、人口減少や、少子高齢化をはじめ、
国民生活は以前として不安が蔓延しています。
よって、ヨーロッパにあるような福祉の充実を
復興の中心にすえたほうがいいと、記事では考えています。
そして、民主党の「4K」こそ、そうした福祉国家の
ベースである、と言うわけです。


これをご覧のみなさんは、よくご存知のように、
福祉国家の「4K」は、ヨーロッパの民主主義国では、
あたりまえの制度として定着しています。
日本では、ようやく入り口のところに来たばかりで、
導入の段階ですでにつまづいています。

第二次世界大戦後、福祉社会の充実に励んできた国ぐにと、
重商主義政策を取って、企業の保護に励んできた国との
差が現れたのだと言ってしまえば、それまでですが。

3ページ目に出ている、野党や官界、財界、マスコミが、
「4K」をしきりに攻撃したのは、既得権益層を切り崩し、
既得権益層を飛び越して、国民に直接給付されるからだ
というのは、まさにそうだと思います。

子ども手当てが嫌われるのも、直接給付するゆえに、
官僚が予算配分で権力を行使する余地や、
天下りのための理事職のたぐいを作る余地が
ないからだとも、言われています


それから、「4K」を実行すると財源がたりなくなる、
というのは、「強力な反論」としてよく言われます。
実際「子ども手当て」など、財源の捻出に苦しんでいます。

これも、自民党や財界、官界の既得権益に
手をつけないことを前提としているからだと、
記事では主張していて、そうだろうと、わたしも思います。
財源がたりないのなら、自民党的な公共事業や、
補助金、規制などを削ればよいことになるでしょう。

このあたりは、政治主導法案国家戦略局の設置が頓挫して、
官僚機構に予算編成の権限を握られたところで
命運は定まったのだと、わたしは思います


そして記事では、自民党的な公共事業か、
それとも「4K」をベースに直接給付を中心とするか、
震災復興の国家構想を、おおいに議論せよとしています。

しかし、いまの民主党政権は、福祉国家の「4K」の意義を
あまり主張せずどんどん後退させ、大連立を画策して、
自民党にすり寄ろうとしています。
とくに、こんどの統一地方選で自民党が復調すると、
この傾向は強まり、公共事業型の復興が、
あたまをもたげてくるのではないかと思います。

「直接給付型と公共事業型、主にどちらの「復興」策に賛成?」
という世論調査が記事の最後にあります。
現在、「直接給付」と「公共事業」がほぼ同数ですが、
記事を読んで投票しているでしょうから、
公共事業に対する信奉は、依然として強いのだ、
ということかもしれないです。


付記1:
民主党は福祉国家の「4K」を、自分たちのメンツのために
守ろうとしているふしは、なきにしもあらずです。
もしそうだとしたら、なんのための「4K」なのか、
自分たちが作った政策の意義が、見えなくなったのでしょうか?

付記2:
「福祉国家の「4K」」というのは、よい表現かもしれないです。
「4K」はもちろん、自民党が批判のために使ったのですが、
政敵が作ったことばを、逆手に取るのですね。


記事の著者は、上久保誠人氏
ほかならぬ「かみぽこちゃん」ですね。

posted by たんぽぽ at 22:58 | Comment(28) | TrackBack(3) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - 震災復興の国家構想 web拍手
この記事へのコメント
 実は私もそう考えていたので、わが意を得たりの思いです。
 今度の震災復興の時こそ、日本を変えるチャンスだと思う次第。
 ご紹介の記事に全面的に賛同します。
Posted by ジャッカル at 2011年04月10日 07:31
てか、相手が誰であれバラマキをしないとガレキの山も死体の山も片付かないし、震災孤児も数多く遺され、地方自治体も壊滅してて、一般人が片づけられるレベルではないわけで…今更ですかねえ。ほとんどの人は建物の中にしか住んだことがないし職場もほとんど消えた今、「バラマキ」を批判してしまうと本当に他人事として放置するしかありません…


色々連想しますね。「子ども手当」について存在が消えそうで心配なさっているかもしれませんが、実は全寮制の小中学校を作らなくてはならない数の震災孤児がいるので、「社会が子どもたちを育てる」という概念は今までよりずっと強く広く定着するかと思います。

個人的に心配しているんですが、現状でも実質高校は義務教育になっているので高校まで含めないのだろうかという点です(家族のいない状況で15歳で自立、住所を持って光熱費を払って働いて、というのはほとんど不可能でしょう…)。また、成人=20歳になるまでの後見人が必要になりますが、高校を卒業しただけでは18歳です。たぶん成人年齢を18歳に変えた方が後々の問題を減らすことができるだろうと思います。

どうやら孤児は相当数いるようです。日本は4Kから逃げることはできないと思います。
Posted by mmm at 2011年04月10日 08:12
そうですねえ。
僕は4Kのうち、『高速道の無料化』だけがバラマキと見ていたんですが。
いずれにしても今までの公共事業ではなく、『人』にサービスを提供すると言う理念が必要でしょうね。
国民も、『バラマキとは何か』『何がバラマキで、何がバラマキでないか』を真剣に考えないといけませんね。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2011年04月10日 12:47
ジャッカルさま、コメントありがとうです。

>実は私もそう考えていたので、わが意を得たりの思いです

エントリで紹介した記事の趣旨に
賛同してくださり、ありがとうございます。
おなじことを考えているかたも
いらっしゃるとわかって、わたしもうれしいです。
(こういう記事は理解されないと思っていたんだ。)


公共事業を興して経済成長という時代は、
バブルがはじけた1990年ごろで、終わったんだろうと思います。
それ以後は、経済成長なんて見込めないですからね。

自民党政権最末期の00年代後半なんて、
公共事業型の経済成長を画策してうまくいかなかったですしね。
(地方のお金を東京につけかえただけ、
なんてさんざん批判されていたし。)

この大震災は、国家の方向性を変える、
格好の機会だと、わたしも思うのですが、
肝心の菅政権がたよりないのが、いかんともしがたいです。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月11日 22:30
mmmさま、コメントありがとうです。

>実は全寮制の小中学校を作らなくてはならない数の震災孤児がいるので

学校を建てるのは、利権が介入する余地があって、
既得権益層のふところは満たされるんじゃないかな?
既得権益を守っているから賛同される、
というのも、あるんじゃないかと思います。

既得権益層の利益と関係なく、「社会が子どもたちを育てる」
という政策を推進できるかが、問題なんですよね...


>現状でも実質高校は義務教育になっているので
>高校まで含めないのだろうか

外国の例を見ても、高校まで子ども手当てを
適用している国も、結構ありますね。
http://taraxacum.seesaa.net/article/131027276.html
http://taraxacum.seesaa.net/article/140858461.html

日本は現状でも、つなぎ法案でやっとこさですからね。
高校生まで対象が拡大される日は、
いったいいつになるのやら、という感じですけれど。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月11日 22:35
SPIRIT(スピリット)さま、コメントありがとうです。

高速道路の料金も、無料が世界標準ですね。
アウトバーンの元祖ドイツは全線無料ですし、
モータリゼーションの元祖アメリカも、
かなりの部分が無料区間だと思います。

震災復興の手始めに、東北道と常磐道を
全線無料にしてもいいのではないかと思います。
復興のために、東北方面の物流コストを下げるため、と言えば、
それなりに理解も得られそうに思うんだけど。


>国民も、『バラマキとは何か』『何がバラマキで、何がバラマキでないか』を

すくなくとも、福祉国家の「4K」は、ヨーロッパの
民主主義国では、あたりまえのものですからね。
この程度の知識は、国民全体のあいだで共有していても、
よさそうに思います。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月11日 22:36
私も高速無料化だけは「強者へのバラマキ」と感じています。

無料が世界標準というのはその通りですが、アメリカ以外はガソリン代は日本よりはるかに高く設定され、車優遇にならないようにしています。
日本は高速料金を無料化するならガソリン税を上げるなりして、車社会のこれ以上の進展を阻止する手段をとる必要があります。

CO2温暖化論には私も少し距離をおいてみていますが、もしCO2が元凶だったとしたら、総排出量の4割を占め、電力と同じくらいのCO2を出している車を今のように優遇しながら高速無料化というのは二重優遇となります。

あとの3つに関しては世界標準ですので進めればよろしい。そのための増税ならば受け入れもします。
山口二郎氏が「高校無償化や子ども手当がバラマキというなら、年金や義務教育だってバラマキじゃないか」と発言しており、まさにそう思います。
Posted by 飛び入りの凡人 at 2011年04月12日 21:39
私も高速道路無料化は反対です。理由は以下の3つ。

移動時間短縮の対価として高速料金を払うものだと思っているので、「無料にしたけど渋滞が増えました。」では、お話になりません。麻生の「休日1000円高速」なんて、言語道断ですよ。いつ止めてくれんの?今度のGWはどーなの???

道路公団を民営化したのに、高速料金を徴収しないんじゃ、何のための民営化なのか、良く分からなくなりませんか?

日本の高速道路は、欧米のそれに比べトンネルや橋梁が多く、維持管理費もそれだけ多くかかります。
地震が来る度に、路面状態その他の確認も必要ですし。
施設の維持管理費は施設の利用者から徴収すべきではないでしょうか?

===

農家の個別補償については、△くらいかなぁ・・・。
「農協改革」とかで、農村全体の経営が改善するような方法論は無いのでしょうか?
あまり詳しくなくてなんですが。

残り二つは賛成です。

ともかく、政策論議が仕事でありながら「バラマキ4Kだから駄目」とか言う思考停止・職務放棄は、ほんと止めて欲しいです。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月13日 00:41
ニャオ樹・ワタナベさんへ

農家への戸別所得保障は、諸外国と自由貿易になったときの国内農家の保護政策と聞いています。
所得の保障をすることで、農家の保護と自由貿易を両立させたいということらしいです。
そういうことなら、僕は賛成したいのですが、どうでしょう?

とにもかくにも、復興への青写真とともに、この問題を皆が考えないとね。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2011年04月14日 12:38
飛び入りの凡人さま
わたしのお返事が遅くなりまして、もうしわけないです。

>私も高速無料化だけは

日本では、自動車の所有者からの税収は約9兆円で、
道路整備に使われる予算は、高速道路も含めて
約3-4兆円くらいだそうです。
http://bit.ly/dVT5sE
http://bit.ly/gCIsIY

5-6兆円もおつりが来るのですから、
日本ではすでに「車優遇にならない」ような
高い自動車税を徴収していると言えます。

この自動車関係の税金は、自動車の保有率が高い
地方の人たちが多く払っています。
都市部との格差を縮めるためにも、高速道路の通行料くらい、
無料にするのが筋だろうと思います。


>CO2温暖化論には

わたしのブログのコメント欄で話題になっている
ことについては、つぎのエントリに書きました。
http://taraxacum.seesaa.net/article/195782185.html

炭酸ガスの温暖化効果は、北極の寒冷化とは
この際関係ないし、矛盾もしないということです。
炭酸ガスの温暖化論自体が妥当なのかどうかは、
なにも言っていないです。


>「高校無償化や子ども手当がバラマキというなら、
>年金や義務教育だってバラマキじゃないか」

これはわたしも同意見ですよ。
年金は子ども手当ての2倍近い財源を使って、
「ばらまき」をしているのに、なにも言われないですからね。
「子どもに税金を使うのはばかばかしい」という、
社会のカチカンが反映されているのだと思います。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月14日 23:14
ニャオ樹・ワタナベさま

現時点で、自動車税の税収がすでに過剰で、
高速道路を無料にしても、余裕で新路線の建設も、
既存路線のメインテナンスもできることは、
前の飛び入りの凡人さまへのお返事で、お話しています。

日本の高速道路は、トンネルや橋などの建築物が多い、
というのは、よく言われますが、これらの建設費を
含めた上での勘定ですからね。


日本の高速道路の料金が高いのは、余剰人員と、
利用者のすくない過疎路線の建設じゃないかな?
余剰人員は、公団時代は公務員なので、
こんなに人はいらないと思っても、クビが切れないのでした。

過疎路線は、まさに公共事業を興して、
産業界を活性化させる、というものでしょう。
まさに利権を維持するために、高い通行料を
払っているのだと思います。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月14日 23:17
SPIRIT(スピリット)さま

農業は一般に補助を出さないと、維持がむずかしいみたいです。
それで世界の多くの国で、補償制度があるのだろうと思います。

ご指摘のとおり、TPPに参加するなら、
それに先立って農家の個別所得保障を導入するのは、
ぜひとも必要でしょうね。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月14日 23:19
たんぽぽ様

>現時点で、自動車税の税収がすでに過剰で、
ならば、自動車税を減税すべきでしょう。
自動車税で維持管理、新設するのは、国道・県道の類だけにすべきでしょう。

道路公団は民営化されたのですから、これからは税金を一切投入せず、自前で職員の給料を稼いでもらわねばならないのでは?
で、nexcoが完全民営化となったら、通行料以外には、せいぜいSAのテナント料位しか、収入は無いはずです。SAのテナント料しか収入が無い極貧会社がメンテしている道路を、100km/h超で走るのは、かなり勇気が要りそうです。
高速料金でしっかり収入を得て、責任を持って自前の道路を整備してもらわねば困ります。

無料になったことで交通集中が加速され、休日になるたび超渋滞、では、経済損失、環境汚染、ドライバーの精神衛生への悪影響などなど、問題だらけです。

鉄道会社やフェリー会社にとっては、税金で競合他社が優遇される話でしかなく、1000円高速の際もそうでしたが、怒り爆発でしょう。

なにも一律料金にしなくても良いんじゃないでしょうか。交通量の少ない路線は料金を安く設定し、渋滞が多い区間は逆に料金を上げ、「自動車移動の高速化」と言うサービスを売れば良い。そこはnexcoの裁量に任せましょう。

あとはユーザーが高速道路で行くか、一般道で行くか、鉄道にするか・・・を、自身のニーズに合わせて選択する。
これが公平だと思います。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月15日 00:26
>SPIRIT様

>農家への戸別所得保障は、諸外国と自由貿易になったときの国内農家の保護政策と聞いています。

しかし一方で、日本の農作物をブランド化して、富裕層が激増している中国等へ輸出し、きちんと成り立っている農家もある、と聞いています。
全ての農家にこれを求めるのは無理でしょうが、農協が本来の職務に戻り、おらが村の農作物のブランド化を目指す、と言う手法は無いのでしょうか?

中国が自国権益保護のために、日本の農作物の名前を勝手に登録商標していたりするのは、そういった日本からの農作物の輸入を警戒してのことではないでしょうか。
TPPだと日本の農家壊滅、というのも、一律そうなのかな?と、3月10日までは思っていました。

レベル7となった今、絶対的に日本の農家を保護しなければならなくなりましたね・・・
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月15日 00:37
子ども手当をバラマキと批判する政党も、実は子ども(子育て)に1円たりともバラまくな、という考えではないんですよね。

公明党→児童手当を拡充(中学生まで延長)
自民党→児童手当と年少扶養控除復活(高所得者優遇バラマキ)
みんなの党→現金支給を否定してない
要は、「どうバラまくか」の違いだけ。

自・公の児童手当は所得制限がありますが、所得制限をつけると対象者全員の所得確認が必要になります。しかし、被災者や原発事故で大変な世帯に所得制限などと言えるでしょうか? そういう人は制限しないとして、ではどこで線引きするか、問題になるでしょう。原発事故は茨城や千葉にまで影響が出ていますし。
年少扶養控除復活に至っては、高所得者には子ども手当並みの減税になるんですから。バラマキを批判しといて、震災も原発も影響ないお金持ちにもバラまく控除復活って何なの? と思います(被災して家・財産を失った世帯は納税免除になると思うので、おそらく扶養控除の減税メリットは無いかと)。

どのみち子どもを対象に手当を出すなら、親の状況や所得に関係なく一律に出すのがベターだと思います。余計な事務手続(所得確認とかの)をせずに済みますし。
それと、子ども手当創設によって初めて児童養護施設の子どもに直接手当が出るようになったことも忘れないでほしいです。

「子ども手当よりも扶養控除のほうが優れている」と思うならその根拠をちゃんと言ってもらいたいものです。政局に利用しているだけなのは願い下げです。
Posted by kiriko at 2011年04月15日 00:49
飛び入りの凡人さま

>CO2温暖化論には私も少し距離をおいてみていますが

お恥ずかしながら、「ナショナル・ジオグラフィック」の記事を、
わたしはまだちゃんと理解していなかったです。
4月14日エントリを、だいぶ書き直しました。
まだ興味がありましたら、ご覧いただけたらと思います。
http://taraxacum.seesaa.net/article/195782185.html
Posted by たんぽぽ at 2011年04月17日 23:53
ニャオ樹・ワタナベさま

>ならば、自動車税を減税すべきでしょう

これは、あなたが前のコメントで、日本の高速道路は
建設費や維持費がかかるとおっしゃるので、
その認識のまちがいを訂正する事実をしめしたんですよ。

ご自分の意見を一方的に投稿するのではなく、
他のかたのコメントの内容や文脈をよく把握した上で、
それに即したお返事をしてくださいね。
でないと、会話にならなくなりますから、ね...

>nexcoが完全民営化となったら

Nexcoは完全に民営なのではありませんか?
半官半民なら「営団」のはずですが、Nexcoが営団だというお話は
寡聞にして見つけられなかったです。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月18日 23:25
kirikoさま、コメントありがとうございます。
わたしのお返事が遅くなってもうしわけないです。

>被災者や原発事故で大変な世帯に所得制限などと言えるでしょうか? 

拝読しました、たしかに、ごもっともですね。
震災からの復興という観点でも、所得制限を設けないことには
利点があるわけですね。

>子ども手当創設によって初めて児童養護施設の子どもに
>直接手当が出るようになったことも

これもそうでしたね。
子ども手当てが廃止になって、児童手当に戻ると、
これもなくなってしまうのでしょうかね。
(公明党の拡充案はどうなのかわからないけど。)


>子ども手当をバラマキと批判する政党も、
>実は子ども(子育て)に1円たりともバラまくな、
>という考えではないんですよね

政党単位では、なんらかの給付は考えているのでしたね。
(さすがに子どもの福祉を、すっかり否定はできないようですね。)
「子どもに税金を使うのはばかばかしい」と
わたしが表現したのは、語弊があることになりますね。

>「子ども手当よりも扶養控除のほうが優れている」と思うなら
>その根拠をちゃんと言ってもらいたいものです。

内心では、児童手当てその他より、子ども手当てのほうが
優れていると思っていて、反論できないのかもしれないですね。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月18日 23:28
>>ならば、自動車税を減税すべきでしょう

>これは、あなたが前のコメントで、日本の高速道路は建設費や維持費がかかるとおっしゃるので、その認識のまちがいを訂正する事実をしめしたんですよ

では、民営化されたのに通行料を徴収できない道路管理会社が、何100kmもある道路の明日からの維持管理費を、どこから捻出するべきなのかを教えて頂けませんか?

「自動車税が高額だから通行料無しでOK」と言うことは、何らかの形で自動車税の一部を、民間会社の道路維持費に回すということではないでしょうか?
だとしたら、道路公団の民営化って何なのでしょう?

今後の高速道路の維持管理責任は、nexcoにあるべきなのか国交省にあるべきなのか。
高速道路無料化は、どちらを意図しているのかを、お伺いしたいです。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月19日 00:32
はじめまして。このエントリーを読んで我慢ができなくなったので、2点ほど申し上げます。

まずはmmmさん、あなたは

>「子ども手当」について存在が消えそうで心配なさっているかもしれませんが、
>実は全寮制の小中学校を作らなくてはならない数の震災孤児がいるので、
>「社会が子どもたちを育てる」という概念は今までよりずっと強く広く
>定着するかと思います。

とおっしゃっていますが、上記の発言はこのほどの震災で親を失った子どもの気持ちを考えた上でなさっているのですか? そのような人の不幸を政治的プロパガンダを正当化するために利用するとは、あなたは本当に血も涙もない人ですね。

あとこれはついでですが、毎度何かにつけては「ヨーロッパの民主主義国では…」ですか。その西洋かぶれも、いいかげん何とかならないものですかね。
Posted by 南溟  at 2011年04月19日 22:29
前のコメント[2011年04月14日 23:14]で、
「道路整備に使われる予算は、約3-4兆円」と書いたけれど、
よく見たらこれは国費だけの額ですね。
国費3.3兆円、地方費4.1兆円で、合わせて7.4兆円が
税金から来る道路建設費のようです。(2007年)
http://bit.ly/dVT5sE

それから、JAMAのサイトを見たら、
自動車関係の税収は、全部で7.7兆円となってました。
2010年のデータですが、2007年と比べて
そんなに違っていないと思います。
(これで道路建設費と、釣り合っているのかもしれないです。)
http://www.jama.or.jp/tax/outline/index.html

トヨタのサイトにある、9.1兆円(2006年)
というのは、どういう計算をしたのかわからないです。
JAMAのデータのほうが、たぶんよさそうに思います。
http://bit.ly/gCIsIY

わたしの早合点から見当違いの批判をして、
まことにもうしわけなかったです。
おわびもうしあげるしだいです。>飛び入りの凡人さま、ニャオ樹・ワタナベさま


あと、こんなのを見つけました。
参考までにどうぞです。
http://maiko.cocolog-nifty.com/kuma/2011/03/post-8916.html
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20071105/139593/
Posted by たんぽぽ at 2011年04月19日 23:44
ニャオ樹・ワタナベさま

>何100kmもある道路の明日からの維持管理費を、
>どこから捻出するべきなのかを教えて頂けませんか?

税金ですけど?
http://bit.ly/dVT5sE

>道路公団の民営化って何なのでしょう?

つぎの記事によると、公団時代の借金43兆円を、
高速道路の料金を使って返済するためだそうです。
http://maiko.cocolog-nifty.com/kuma/2011/03/post-8916.html
Posted by たんぽぽ at 2011年04月20日 00:09
南溟 さま、いらっしゃいませ。
簡単な自己紹介もお願いしたいです。

>そのような人の不幸を政治的プロパガンダを
>正当化するために利用するとは、

mmmさまの[2011年04月10日 08:12]のコメントを
あらためて読み返したのですが、プロパガンダとは思えませんでした。

「社会が子どもたちを育てる」という認識が
震災復興作業の過程で定着するのではないか?という、
予想を述べているのだと思いました。


>毎度何かにつけては「ヨーロッパの民主主義国では…」ですか

これは、わたしに言っているのだと思いますが、
つぎのふたつの理由によります。

1. ヨーロッパの民主主義国は、基本的人権の尊重と、
議会制民主主義の定着が、世界全体の中で、
もっとも行き届いている国が多いです。
したがって、日本を含め他国が参考にするところが、
多いと考えられます。

2. OECD加盟国のうち高水準の国は、
多くが「ヨーロッパの民主主義国」です。
日本の経済水準を考えれば、
「OECD高水準国=ヨーロッパの民主主義国」と
同等のものを求めるのは当然です。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月20日 00:12
たんぽぽ様

>>道路公団の民営化って何なのでしょう?

>つぎの記事によると、公団時代の借金43兆円を、
高速道路の料金を使って返済するためだそうです。
http://maiko.cocolog-nifty.com/kuma/2011/03/post-8916.html

そうですね。
施設建設費の借金とその施設を併せて民間会社に渡し、「施設利用料だけで(ここが絶対大事)」借金返済と施設の維持管理をせよ、と見れば、筋は通っていると思います。
高速道路と言う特殊性の高い施設に関する、収支の透明性が確保されることが、道路4公団の民営化の目的だと思います。

ただし、地元への利益誘導のためにそこまでの借金を作らせてしまった道路族議員が、同じ穴のムジナだった道路4公団にババをおっ付けた、って点は許し難いものがありますけどね。

となると
>>何100kmもある道路の明日からの維持管理費を、どこから捻出するべきなのかを教えて頂けませんか?

>税金ですけど?
http://bit.ly/dVT5sE

それじゃあちっとも「完全民営化」では無いし、「高速道路の収支の透明性を確保する。」と言うコンセプトに反していると思います。
「足が出た分は税金で穴埋めして貰える。」のであれば、企業はユーザーの方を向いた経営努力をせず、穴埋めしてくれる人のために仕事をします。
癒着の温床ですよ。

そうした危険性がありながら、民主党(の1部)が、高速道路の無料化にこだわる理由が、私には分かりません。
この法案の狙いは何なのかが明確に示されないと、いつまでたっても「バラマキ」のそしりを免れないと思います。

まぁ、根本には「高速道路は特殊な道路か普通の道路か」と言う議論があるような気はするけど。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月20日 12:39
ニャオ樹・ワタナベさま

>http://bit.ly/dVT5sE
>それじゃあちっとも「完全民営化」では無いし、

たとえば私立大学は、税金から助成金をもらっているけれど、
私立大学は「完全に私立」ではないということですか?
私企業であっても、税金で補助を受けることは、
いくらでもあると思いますけれど?

それから、これは前のコメントで言うことだったのだけど、
「一方的に自分の意見を言うのではなく、
会話が成り立つようにしてください」と、
わたしはもうしあげたのに、それをすこしも顧みることなく、
「どこから捻出するべきなのかを教えて頂けませんか?」とか
わたしに質問をぶつけてくる感覚が、わからないですね。
Posted by たんぽぽ at 2011年04月24日 22:13
[2011年04月19日 23:44]のコメントをまたまた訂正です。

エントリに書きましたが、2010年のデータを見たら、
自動車関係の税収7.7兆円に対して、道路建設費は4.4兆円でした。
http://taraxacum.seesaa.net/article/197349953.html
数字だけでしたら、最初の[2011年04月14日 23:14]の
コメントのほうが近かったことになります。
やはり、かなり余分に税金を取っていることになります。

[2011年04月19日 23:44]のコメントで
リンクした資料をよく見たら、2007年だったりします。
このころは現在と違って、もっと道路建設に
使われる予算が多かったのでした。
(しかも、このデータは要求額あって、決定額ではない。
なので、実際の予算よりすこし多めになっています。)
http://bit.ly/dVT5sE

くりかえし訂正して、まことにもうしわけないです。
>飛び入りの凡人さま、ニャオ樹・ワタナベさま
Posted by たんぽぽ at 2011年04月24日 22:15
>たとえば私立大学は、税金から助成金をもらっているけれど、私立大学は「完全に私立」ではないということですか?私企業であっても、税金で補助を受けることは、いくらでもあると思いますけれど?

全ての学生から、授業料も入学金も一切取らず、全て税金で補填して貰っている私立大学などありません。
高速料金は、NEXCOのほぼ唯一の収入源です。
それを全額、税金で賄うとなると、NEXCOを民営化した意味、NEXCOの存在意義が分からない、と、最初から申し上げているつもりです。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年04月24日 23:08
多額の借金や多数の過疎路線を抱えた状態で、
税金の投入なしでやっていくのは、きわめて困難というのは、
上の「高速道路の無料化(2)」のコメント欄でお話しています。

高速道路建設については、通行料を取らなくても、
自動車関係の税金でじゅうぶんなのですから、
財源の範囲内で行なえばよいだけのことだと思います。

それでも、すべて税金を使うのがおかしいというのなら、
自動車やガソリンを買ったときの収益を、税金ではなく、
Nexcoの収入になるようにすることだと思います。
Posted by たんぽぽ at 2011年05月02日 22:33
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

格差是正と税収を両立させる方法 〜宗教税?〜
Excerpt: 東日本大震災の後、小さな地震が東北で続いているが、とりあえず復興のための予算案が通った。 財源は高速無料化の中断や、子供手当の上積み断念でとりあえず集めるということらしい。 うちの家族に言わせ..
Weblog: 早乙女乱子とSPIRITのありふれた日常
Tracked: 2011-04-23 22:54

復興財源 消費税が軸??? !
Excerpt: 復興財源、消費増税が軸 数年間の時限措置 首相が意向(朝日新聞) - goo ニュース 東日本大震災と福島原発事故で混乱の極にあると思われる日本と菅政権。 そんな中だから政権のお粗末さを論うのはなる..
Weblog: 王様の耳はロバの耳
Tracked: 2011-04-28 18:23

格差是正と税収増加を両立させる方法 〜法人税〜
Excerpt: 件の大震災から1か月。 震災の復興会議がはじまったが、なかなかまとまらないらしい。 ねじれ国会だけではなく、地方選の敗北を受けて党内でも乱れがあるからだとは、まあ聞いた。 寄り合い世帯で意見をま..
Weblog: 早乙女乱子とSPIRITのありふれた日常
Tracked: 2011-04-30 00:32