安倍晋三と統一教会（６）

祝電事件発覚から、2週間近くになると、
さすがに、メディアも、取り上げるようになってきました。
ネットで、『世界日報』の記事が見つかったのが、6月3日、
うわさが広まってきたのが、11日ごろからなので、
おそらくネットの騒ぎで、情報を察知したものと思います。

わたしの、全体的な印象ですが、取り上げられた数は少なめで、
扱いも小さく、安倍をかばう論調が、ただよっている感じです。
「安倍晋三氏は、統一教会とは、不本意におつき合しているんだ」と、
いうことにでもして、これ以上話題にしたくない
雰囲気があるように、わたしは思いました。

　
もとの記事は、韓国語版の『世界日報』、5月13日です。
日本語訳は、すでにご存知のこちらです。
http://hamnidak.exblog.jp/d2006-06-05

6月1日の『中和新聞』も、合同結婚式のことが出てきます。
（「6月1日号の読みどころ」、日本語です。）
http://www.kogensha.com/products/magazines/C681.htm

「世界平和統一家庭連合」（統一教会の下部機関）のサイトに、
祝電が送られたところの動画があります。
（ウィンドウズでないと、ご覧になれないです。）

『Youtube』にも、動画が上げられており、マックでもご覧になれます。
（これをアップロードしたかたは、すごいかも．．．）
「統一協会関連のイベントに群がる議員たち」
また、mpeg形式に変換したものが、こちらにあります。
（ダウンロードしたいかたは、どうぞ。）


日本のメディアで、いちばんはじめに、
取り上げたのは、『赤旗』でした。（6月13日）
「統一協会の集団結婚・大会　安倍長官らが祝電」
「出席依頼があったので電報を送った」と、
保岡興治氏の事務所が、事実を認めています。

6月19日に、弁護士会が、安倍晋三の事務所に公開質問状を送ると、
さすがに大手メディアも、この祝電事件を報じ出したようです。

テレビで取り上げたのは、TBSでした。（6月19日）
「統一教会に祝電、安倍官房長官に抗議」
「私人としての立場で地元事務所から
『官房長官』の肩書で祝電を送付したと報告を受けた。
誤解を招きかねない対応で、担当者に注意した。」
なんだかおかしな表現ですが、なにはともあれ、
これで安倍事務所側も、祝電を送ったことだけは認めました。

TBSは、6月11日にも、統一教会の被害について、特集を組んでいます。
霊感商法や、マインドコントロールの被害が中心で、
政界とのつながりは出てこないし、「報道特集」なので、
企画したのはもっと前でしょうから、
時期が重なったのは、まったくの偶然だと思いますが。
http://www.youtube.com/watch?v=FHH5iDPQerE
http://www.youtube.com/watch?v=UpruuB7-vSw
http://www.youtube.com/watch?v=lOaLZRLQKs4


新聞では19日の晩に、共同通信と時事通信が、記事にしています。
「統一教会系集会に祝電　『担当者注意』と安倍長官」（共同）
「安倍官房長官らに質問状＝『統一教会ダミー団体』に祝電で」（時事）

これを受けてだと思いますが、ようやく、朝日、読売、毎日が、
6月20日に記事にしました。　（産経はまったく取り上げず。）
「統一教会系の集会に安倍氏の祝電　弁護士が公開質問状」（朝日）
「安倍官房長官、統一教会系団体集会に祝電」（読売）
「安倍官房長官：統一教会関連団体の集会に祝電『地元が』」（毎日）

紙の新聞も、朝日と毎日は、6月20日に出ていました。
しかし、扱いはとても小さく、ウェブのほうも１度きりで、
これ以上続けて記事にする気配はなさそうです。
（もうしょうがないから、記事にしてやったということか？）


週刊誌で、いちばん早かったのは、『FLASH』（7月4日号）でした。
（買ってしまったよ．．．とてもはずかしかったけど．．．）
「日本はこの男と心中するのか---
安倍晋三窮地！　統一教会『合同結婚式』に祝電！」
『世界日報』の記事の全文や、紀藤正樹弁護士の
強い批判をこめたコメントが載せられていて、
わたしが見た中では、いちばんよく書けていると思います。

この『FLASH』7月4日号は、すでに情報が流れていますが、
「自民党再チャレンジ推進議員連盟」についての記事もあります。
「晋三チルドレン」なんて書かれていますが、
この議連、ようは「安倍派議員」の顔ぶれ、ということのようです。

『週間朝日』（6月30日号）と、『サンデー毎日』（7月2日号）も、
この祝電事件を、取り上げてはいました。
しかし、２誌とも、安倍晋三をみょうにかばう、
有田芳生氏のコメントを、長く載せているのが、とても気になります。
「まったくのでっちあげか、そうでなければ、
おじいちゃんからのコネで、統一教会とは、
しかたなしのお付き合いなんだ」ということにしたいのでしょうか？

さらに言えば、有田芳生氏（『統一教会とはなにか？』の著者）が、
なぜに安倍をかばうのかも、よくわからないですが。
（有田氏の挙動不審については、こちらに考察がありますが．．．）


それから、ウェブの『janjan』に、いくつか記事があります。
ウェブからどうやって、祝電事件が発覚したか、
そのいきさつについても、書かれていますよ。
「統一教会関連団体に安倍官房長官が『祝電』」
「統一教会の合同結婚式に祝電を出したのは」
「こうしてわかった安倍官房長官『合同結婚式祝電』問題」

Comments

TBありがとうございました。
有田さんの件については、もう少し調べて自分の意見を固めたいと思います。確実にいえるのは、何らかの政治的意図があるということです。
たんぽぽさんも情報の流れを整理されていたんですね。
私の記事（いま、なぜかサーバーにアクセスできません）には、いくつかの意図があります。
ねらいの一つは、最初のネットにおける情報の流れの部分（『janjan』の記事はよく書けてますよね）と、その後のマスコミの流れの部分をつなぎ合わせた上で、テレビが情報をスルーしていることをあぶり出すこと。
次期首相確実とされている人物が、電波媒体に全くといって批判されないことは、ジャーナリズムの死を意味し、ファシズム政治に道を開く、きわめて重大な問題だと思います。今後は、安倍晋三その人の批判に加えて、テレビ局や田原総一朗以下の電波芸者たちを叩いていこうと思っています。とにかく、安倍が電波媒体を事実上制圧してしまっているところに、ただごとでない危機的状況を感じています。

あと、よろしかったらたんぽぽさんの「安倍晋三と統一協会」のシリーズを美爾依さんのブログ「カナダde日本語」が提唱された「AbEnd」キャンペーンに応じて、下記URLにトラックバックをお願いできないでしょうか。
http://member.blogpeople.net/tback/06610

トラックバックピープルについては、私も知ったばかりでよく説明できないので、「カナダde日本語」などをご参照いただければと思います。

Posted by kojitaken at 2006年06月24日 10:04

ふむぅ、なるほど。
有田氏の意図は良く分からんけんど、阿部有利の論陣だピョンな。統一教会は末端信者の問題も重要だけど、政界への食い込みも重要問題だし、そのことは有田氏も良く分かっているのら。

権力に弱腰になったら、ジャーナリストはお終いだピョン。

Posted by たまごどん at 2006年06月24日 10:53

kojitakenさま、こんにちは。

ほとんど同じことを、おたがい考えてましたね。（ははは．．．）
（わたしは、どっちかというと、出てきた資料を
全部見られるコーナーを作ることに、主眼がありましたが．．．）

安倍晋三と、そのまわりだけでなく、
それを報じないマスコミや、彼らに担がれた
識者たちを叩くのも、効果がある（というか、それも必要）と、
わたしも思いますよ。

それと、わたしが、気になっていることは、
ジェンダーフリー・バッシングへの言及がないことと、
安倍を叩くことに、関心が集まりすぎていることでしょうか．．．？
（これは、マスコミだけでなく、ウェブ全般の傾向だと思いますが。）

目前のテキは安倍晋三なので、ここに集中するのも、
当然と思うけれど、安倍が首相にならなかったとしても、
「小康状態」なのだと、わたしは思います。
本質的な改善は、自民党政権を終わらせることであり、
安倍の首相就任を阻止するのは、いわば中間目標と、
わたしは考えているんだけど．．．


あと、トラックバック・ピープルも、送っておきました。
（これは、ようするに、トラックバック専門のサイトですね。）
http://tbp.jp/tbp_6610.html
全部のエントリを送っちゃって、すさまじかったかな．．．？
（『らんきーブログ』のかた、あいだに挟んじゃってごめんね。（笑））

Posted by たんぽぽ at 2006年06月24日 18:47

たまごどん、こんにちは。

有田芳生氏は、オウム真理教に対しても、
危険をおそれず立ち向かったと聞いています。
こんどのことは、むかしを知っているかたにとっては、
ものすごいショックではないかと思います。

というか、そんな有田芳生氏さえも屈してしまうほどの、
強烈な力とは、いったいなんなのか、とも思うのですが．．．
（ライブドア事件のときも、ひどかったけどね．．．）
残念ながら、いまのところ、その見当がつかないんだけど．．．

すでにお気付きと思いますが、その有田さん、
ご自分のウェブサイトを、閉じてしまいました。
こんどのことで、なにか責任を感じたのでしょうか．．．？
（いっしょに、お仕事をなさってきたらしい、紀藤正樹氏は、
まだ健在なので、こちらに期待をつなぎたいと思いますが。）

Posted by たんぽぽ at 2006年06月24日 18:49

たんぽぽさん
TBどうもありがとうございました。夕方、ブログにアクセスしたら、次々とAbEndにTBが入ってくるのを見て、本当にうれしかったです。たんぽぽさんのもぶいっちゃんさんのも。

> ジェンダーフリー・バッシングへの言及がないことと、
> 安倍を叩くことに、関心が集まりすぎていることでしょうか．．．？
> （これは、マスコミだけでなく、ウェブ全般の傾向だと思いますが。）

この件については、私自身キャンペーンに参加するまでは意識が低かったことを認めざるを得ません。
安倍たたきに関心が集まり過ぎるのは、政策も極端に偏っているわ、ホニャララ団やカルトとの癒着の噂が絶えないわで、次期首相候補はおろか、まともな人間であるかどうかも疑わしい安倍が、電波媒体に守られて首相になろうとしていることへの怒りが、私を含めてみんな強いからだろうと思います。
いろいろ課題は多いけど、まずAbEndを達成することが第一歩だと思います。

Posted by kojitaken at 2006年06月24日 20:18

ジャーナリズムが堕落するのは、金と権力って相場が決まっているのら。コメンテーターになってからの有田氏は、たまごどんあまし興味が無かったピョン。

やっぱTVで楽に稼いじゃ駄目だよ。ペンという武器を常に心に持つのがジャーナリスト精神だピョン。

Posted by たまごどん at 2006年06月24日 21:07

たんぽぽさん、
はじめまして。ＡｂＥｎｄにたくさんＴＢしていただきまして、ありがとうございました。日本では今とんでもない人が首相になろうとしています。これを阻止するためにも、安倍についての記事を書いたら、これからも是非、ＴＢしてくださいね。これからも、どうぞよろしく！

Posted by 美爾依 at 2006年06月25日 12:50

たんぽぽさん
こんにちは。トラックバックピープルでたんぽぽさんの記事も広まっていくと思います。多くのブロガーのAbEndの表示で、たんぽぽさんのシリーズがずらり並んでいるのは、なかなかの壮観でした（笑）。
さて、弊ブログにコメントのあったAbEndの表示の件ですが、ご推察のように、BlogPeopleへの登録が必要です。
下記URLの「カナダde日本語」の記事をご参照ください。私も美爾依さんの記事で教えてもらいました（下記の前日の記事ですが）。
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-date-20060619.html
よろしかったら登録をお願いします。

それから、ここにもTBがきている、エクソダス２００５脱米救国国民戦線さんの記事中に、ネットで世界日報の記事が見つかったのは6月6日ではなく6月3日（最初の2ちゃんねるの記事の日付。カマヤンさんとハムニダ薫さんの記事は6月5日）であるとの指摘がきていますので、よろしかったら訂正をお願いします。
（私のブログにも対しても同じ指摘があったんですけど、私の方は日付を間違ってなかったんで抗議したら、先方の文章のその部分は訂正されてます）。
以上、なんか業務連絡みたいになってしまってすみませんけど、よろしくお願いします。

Posted by kojitaken at 2006年06月25日 20:00

kojitakenさま

>私自身キャンペーンに参加するまでは意識が低かったことを認めざるを得ません。

ああ、いえいえ、そうやってかしこまって、
頭を下げられちゃうと、かえって恐縮してしまいます．．．
（わたしとしては、自分なりに足りないと思ったところを、
埋めていこうかと、思ったりしています。
そういう事実があることを、多くの人に知らせるこも、
じゅうぶん意義があると思うので。）

それと、有田氏のことは、ぜひお調べになってくださいね。
（わたしは、くわしくないので、たいしたことできないかな．．．）
これは、彼個人にかぎらず、日本でテレビ出演する、
コメンテイター全体の問題だと思います。


トラックバック・ピープルのリンクリストは、
サイドバー（→）に、入れることができました。
どうもありがとうございました。

>多くのブロガーのAbEndの表示で、
>たんぽぽさんのシリーズがずらり並んでいるのは、

なんか、圧巻だよね．．．
（ちょっと恥ずかしかったりするの。（苦笑））

>ネットで世界日報の記事が見つかったのは6月6日ではなく6月3日

ご指摘、ありがとうございます。（直しておきますね。）

Posted by たんぽぽ at 2006年06月25日 20:46

たまごどん

>金と権力って相場が決まっているのら。

うん、ああいや、もうちょっと具体的なことよ。
（取り巻きの暴力団なんとか組がいて、秘密裏に殺ってしまうとか、
どういう組織が動くのかなと、思ったんだけど。）

>コメンテーターになってからの有田氏は、
>たまごどんあまし興味が無かったピョン。

ああ、どうも、すみませんです。
（いちおう、前のコメントは、一般論のつもりだったんだけどね．．．）

>やっぱTVで楽に稼いじゃ駄目だよ。

収入を出演料に頼るようになって、お仕事干されるとかで、
テレビ局からの圧力に、屈しやすくなるのもあるのかな．．．？



美爾依さま、いらっしゃいませ。
わたしのブログにコメントとTB、どうもありがとうございます。

「AbEnd」のトラックバック・ピープルには、
さっそくお仲間に、入れさせていただきました。
（kojitakenさまのブログでは、おほめにあずかり恐縮です．．．）

ささやかながら、わたしも、安倍批判に協力することにしますね。

Posted by たんぽぽ at 2006年06月25日 20:47

そういえば、触れてられてなかったような。

> 「統一協会関連のイベントに群がる議員たち」
http://www.youtube.com/watch?v=0f7StnoPKgw

6分30秒あたりに登場されますお方。
> 元･参議院議員の小林正先生で･･･

この度、「つくる会」新会長になりますた。
どうぞ、よろしく。

リアルに会に参列しておるだけに、こりゃ言い訳の仕様がないんじゃないかと。

Posted by gallery at 2006年06月26日 23:15

そういえば、触れてられてなかったような。

> 「統一協会関連のイベントに群がる議員たち」
http://www.youtube.com/watch?v=0f7StnoPKgw

6分30秒あたりに登場されますお方。
> 元･参議院議員の小林正先生で･･･

この度、「つくる会」新会長になりますた。
どうぞよろしく統一教会殿　by小林正。

出席までしておるので、こりゃもはや言い訳の仕様がないんじゃないかと。

Posted by gallery at 2006年06月26日 23:19

galleryさま、コメントありがとうです。

保岡興治氏も、本人でなく妻がだけど参加して、
副総裁サマに対して、記念品贈呈までやっちゃったので、
言い逃れができなかったのかもしれないですね。

それで、その小林正氏は、「つくる会」の会長ですか。
ちょっと前までは、八木秀次（『夫婦別姓大論破！』の編者）が、
会長だったんだけど、その後任になるのかな．．．．？

Posted by たんぽぽ at 2006年06月27日 00:37