2006年06月29日

toujyouka016.jpg 反対派の精神構造

産科学会の会則改正で、事実婚にも不妊治療が認められたことや、
パスポートの旧姓並記ができる職種が拡大するとか、
事実婚や通称使用の認められる範囲は、
すこしづつではありますが、広がり続けています。

ところで、選択別姓の導入そのものを反対する、
反対論者たちは、このような、個別の事実婚や通称使用の権利が、
広がっていくことを、どう思っているのでしょうか?
このあたりについて、彼らは、述べることがないようで、
どう考えているのか、いまひとつ、よくわからないです。
 
 
事実婚や通称使用の権利が拡大すると、彼ら反対論者たちが、
それに反対するというお話は、そういえば、ほとんど聞かないです。
(民法それ自体が改正されそうなときの、
猛烈な反対と打って変わって、まったくもって静かです。)
これは、ふだんから、「事実婚や通称使用でじゅうぶんだ」と、
言い放っているから、反対できないのかというと、
そうでもない感じです。

だからといって、反対論者たちが、事実婚や通称使用の
認められる範囲が、個別に拡大することを、
積極的に支持しているというお話も、やはり聞かないのでした。
「事実婚や通称使用でじゅうぶんだ」と、
いつも言っているわりには、無責任とも言えますが。


わたしが思うに、彼ら反対論者たちは、
事実婚や通称使用が、どこまで認められるか、
ということには、さしたる興味がなさそうな感じです。

そもそも、不妊治療が受けられるか、とか、
旧姓のパスポートが取れるか、といった心配は、
実際に名前のことで、いろいろと苦労しているかたが、
強い関心を持つことです。

おおかたの反対論者は、ご自分では、名前のことでは、
なにも困ってない人たちだろうと思います。
それでこのように、むしろ「くらしの便利帳」に、
属するようなことには、ほとんど関心がまわらず、
具体的な意見もないのかもしれないです。


もうひとつ、反対論者たちは、実際に苗字のことで、
さまざまな不都合のある人たちを直視せず、
「これでうまくいくからいいのだ」と、ひとりよがりに、
納得できる「理由」を探すきらいがあります。

自分自身をあざむき、ここちのよい虚構を幻視するためには、
できるだけ現実のようすを、知らないほうがよいことになります。
それで、事実婚や通称使用の実態といった、
きわめて現実的なことは、見ないでいたいのかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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