2011年05月13日

toujyouka016.jpg 鳩山イニシアチブ(2)

ところで、鳩山由紀夫氏も、どういうわけか、
原子力発電の推進派と見られているようです。
前のエントリでご紹介の、気候変動首脳会合における
「鳩山イニシアチブ」で、25%の排出量削減のために、
原子力発電を推進すると述べられているというのです。

 
ところが前のエントリで見たように、鳩山氏の演説の中では、
原子力発電のことは、ひとことも触れられていません。
たしかに25%という数字は、とてもハードでしょうし、
本当に守れるのか、わたしもわからないです。

それでも、「鳩山イニシアチブ」の内容は、
環境税の導入や、炭酸ガス排出量規制や、
再生可能エネルギーの推進ですから、政策INDEXの内容を、
国際的な政策に拡張したものだと言えます。
よってこれをもって原発推進とは言えないでしょう。

鳩山由紀夫氏の、環境問題に対するスタンスも、
ここに凝縮されていると考えてよいだろうと思います。
鳩山由紀夫氏を原発推進派と考えるのは、
かなり無理があると、わたしは思いますよ。


ほかに室蘭にある、日本製鉄の製作所で、
原子力発電に使う部品を作っていて、
世界のシェアの80%を占めている、というものがあります。
http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/life/gooeditor-20090316-02.html

室蘭は鳩山由紀夫氏の選挙区ですから、
この地元の大産業の振興のために、
原発を大推進するにちがいない、ということなのでしょう。

この記事は2009年3月ですから、政権交代前で、
代表が小沢一郎氏だったときのことです。
鳩山が首相になるとは、だれも思ってなかったときですから、
記事に政治的意図はないだろうと思います。)

わたしがすこし調べたかぎりでは、日本製鉄室蘭製作所が、
鳩山氏の環境政策に影響を及ぼしたという、
直接的な証拠は見つからなかったです。
室蘭の「原発利権」も、憶測の域を出ないことだと思います。

posted by たんぽぽ at 23:44 | Comment(9) | TrackBack(1) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
「何とか利権」にしても、「ネット右翼」が、当たり前の人権を攻撃するのに「××特権」と言うのと同じく、「ネット左翼」は当たり前の経済行為をことさら「××利権」と攻撃する、根っこが同じなのかもしれません。

鳩山氏が突然首相を辞任してから1年近くなりますが、やめた理由もいまだにはっきりしてきませんね。米軍基地問題の行き詰まり以上の何かがあったのかもしれません。
Posted by pulin at 2011年05月14日 07:28
鳩山イニシアチブ宣言の9ヵ月後、2010年6月のエネルギー基本計画では、『2020年までに9基、30年までに少なくとも14基以上の原子力発電所の新増設を行う』としていました。

http://203.183.152.16/jc/c?g=tha_30&k=2011051001024

ですので、鳩山氏が自らの宣言での「CO2削減25%」の手法の主軸として、既にその時点で、原発依存度upを考えていたのではないか、と言う憶測は、不自然ではないと思います。
まぁ菅政権となった(2010年6月4日?)途端、菅総理の意向で、経産省の素案丸飲みで原発推進に大きく舵を切った、と言う説明も時系列的には成り立ちますが、これだとあまりにも急過ぎるような・・・。

官民一体のベトナムへの原発輸出(2010年10月末調印)についても、鳩山宣言の「途上国への技術的支援」と言う文言とラップしています。
これまた、「菅政権誕生以降の動きである(実際にベトナムに赴いた政府高官としては、仙石氏や前原氏の名前が上がっているし)」と、時系列的には言えますが、こんな重要な話がわずか5ヶ月弱で進むとは考えにくくないですか。

まぁ、日本製鋼所室蘭製作所の話はさて置くとしても、「鳩山氏は宣言当時、原発推進を考えていた」と、考える方が自然なように思います。

ただし。
彼の場合、「普天間は最低でも県外」とか言い切ったりしてましたからね。それが「日米安保を学んだら考えが180度変わった。」と、後日言ってしまったり・・・。
イニシアチブ宣言当時、「節電と自然エネルギー主体で25%削減は可能。」と、本気で思っていたかもしれないです。

・・・と思ったら、読売新聞ネットでは鳩山氏自ら「原子力政策の推進を前提としていたことは事実だ。」と発言したとのことですが・・・

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20110503-OYT1T00453.htm

正直、やはり宇宙人的な分かりにくさはありますね。

ちなみに「小沢一郎が原発推進の首謀者だ。」と言う主張(ネットにちらっと落ちているのを読みました)については、難癖以上のものは全く感じられませんでした。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年05月15日 00:07
pulinさま

>「××特権」
>「××利権」

「特権」は実在が怪しいからなおさらだけど、
「利権」もこればかりにこだわると、見えなくなるものはあるんですよね。
こんな指摘もあるけれど。
http://d.hatena.ne.jp/dongfang99/20110429

>やめた理由もいまだにはっきりしてきませんね。

参院選に勝てないと思ったから、ということで、
いちおうはよいのではないかと思いますよ。
Posted by たんぽぽ at 2011年05月16日 23:46
ニャオ樹・ワタナベさま

>http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20110503-OYT1T00453.htm

これはご紹介ありがとうございます。
こんなことがあったのですね。

========
民主党の鳩山前首相は3日、カザフスタンの首都アスタナで
開かれている経済フォーラムで演説し、
温室効果ガスを2020年までに1990年比で
25%削減するとした鳩山政権時代の目標を維持すべきだと指摘した。

鳩山氏は「原子力政策の推進を前提としていたことは事実だ。
今後かなり長期にわたって原発新設は
国民感情として認められない」としながら、
太陽光や風力発電などの推進で目標を達成すべきだとした。
========
Posted by たんぽぽ at 2011年05月16日 23:48
実際の今の状況は、環境税を先送りしたり、ごたごたしているみたいですけど。
まあ、震災の復興予算でそれどころじゃないのでしょうけど。

今回の原発事故の一件で、人々がエネルギーに関心を持ち、CO2削減に努力してくれるといいのですけどね。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2011年05月18日 19:03
SPIRIT(スピリット)さま、コメントありがとうです。

震災による原発の事故と、原発の停止、
そしてそれにともなう電力の不足と、
これまで議論されていたことが、きゅうに現実になりましたよね。

まがりなりにもエネルギーのことへの関心は
開かれていると思います。
あとは、この経験と意識を、今後の展開に
いかに反映させるか、というところでしょうか。

>CO2削減に努力してくれるといいのですけどね。

現状では、脱原発が最優先課題になって、
ほかのことまで気が回らなくなっていますよね。
炭酸ガス削減も、原発がこれ以上造れないから無理、
という論調が強くなっている感じだし。
Posted by たんぽぽ at 2011年05月19日 18:08
SPIRIT(スピリット)様、たんぽぽ様

私は今回の事故を機に、一人でも多くの日本人に、「二酸化炭素地球温暖化説」について、冷静に見つめ直して欲しいと考えています。

人はどうしてもシンプルな答を欲する物です。
「ダイエットすれば健康になれる。美しくなれる。」とか
「B型はマイペースだ。」とか・・・
(その究極が宗教なのかもしれません。)

しかし「地球環境」などと言う極めて複雑怪奇なシステムを、「人為的温室効果ガスの削減」と言うたった一つの手法で改善出来る、と言う説には、やはりどこか胡散臭いものを私は感じてしまいます。

たとえば。

1.省エネルギーと言う思想は、限りある資源を如何に無駄無く有効に使うかと言うことであって、二酸化炭素云々は本来関係無いのでは?

2.二酸化炭素を出す火力発電所と、放射性廃棄物と火力発電所よりも大量の廃熱を放出する原子力発電所とでは、どちらがより地球環境に悪影響を及ぼすのでしょうか?

3.森林伐採を防ぎ、植林でこれを復活させようと言うのは、森林が酸素供給源だから、あるいは森林の過剰な伐採が地盤の保水能力を喪失せしめ砂漠化を推し進めるから(かつてのレバノンのように)、あるいは自然林が生物多様性の保持に不可欠だから、など、様々なメリットがあると考えられるからで、「二酸化炭素を吸収する」ことだけで、森林のメリットを測ろうとするのは、何か間違っていませんか?

4.そんなにも二酸化炭素放出量を減らしたいのであれば、人間の数を減らせば良いのでは?我々人間は生きている間は常に、呼気として二酸化炭素を放出し続ける上に、社会活動に際してのエネルギー消費により、更なる二酸化炭素を放出します。人間の数を減らせないのであれば、全人類が全ての活動のレベルを落とし、一日の大半を寝て過ごせば良い。社会活動のためのエネルギー消費量が減ることは勿論、全人類の代謝が下るので呼気の放出量も減る。
あるいは、人間と家畜以外の全ての動物を殺しましょうか?きゃつらも常に二酸化炭素を吐き続けているので・・・

勿論、4.は無視して頂いて結構ですが、1.〜3.のような問題を、純粋に科学的な目で見つめ直すことが、今、我々に求められているのではないかと思います(以下の特に3ページ目参照)。

http://premium.nikkeibp.co.jp/em/column/itou/69/index.shtml
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2011年05月19日 20:03
原発の地下建設推進、議連発足へ 与野党党首ら超党派
http://www.asahi.com/politics/update/0521/TKY201105200673.html

これに鳩山前首相も加わっているところからみて鳩山氏はすぐ原発をやめようの立場ではないでしょうね。
政治の主流がここまで原発に拘るのも、単に「電力産業から献金を受けている」「原発利権構造がある」等の単純な陰謀論的解釈以外の理由があるのかもしれません。
Posted by pulin at 2011年05月22日 09:02
pulinさま

>http://www.asahi.com/politics/update/0521/TKY201105200673.html

ご紹介ありがとうです。
(その記事は、わたしも見つけていました。)
原子力発電の推進にこだわりはないけれど、
きっぱり否定しているのでもない、という感じですね。

想像するに、できるだけ原発新設以外によって、
炭酸ガス排出を削減し、たりなければ原発の新設でおぎなう、
くらいの、考えなのかもしれないです。

おそらくは、温室ガスの排出規制など環境問題が「目的」で、
原子力発電はその「手段」のひとつと考えている、
ということなのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2011年05月22日 23:04
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