すでにあちこちで大変な話題になっていますが、
6月2日に提出され、否決された内閣不信任案です。
賛成が152票、反対が293票でした。
「不信任決議案 反対多数で否決」
「内閣不信任案否決」
「不信任案大差で否決→菅直人内閣信任、
とはいえ、菅さん、岡田さんは大いに反省すべきだ!」
かねてから菅内閣に対する不満は、野党だけでなく、
民主党の内部にも広まっていたのでした。
内閣不信任案の採決の日が近づいてくると、
きゅうに賛成の勢いが民主党内で高まり、
一時期は本当に成立しそうだと思われたのでした。
ところが結局、「造反」はほとんどなく、
民主党で賛成したのはふたりだけでした。
かねてから賛成を表明していたうち、
鳩山由紀夫氏は反対にまわり、小沢一郎氏も棄権しました。
あれだけ高揚していたのに、とんだ茶番劇と言えそうです。
鳩山氏が折れて反対に回ったのは、会合の結果、
大震災からの復興に一定のめどが立ったところで、
退陣することを、菅首相が表明したからとなっています。
これは文書のかたちでしめされています。
かかる事情は、小沢氏も了解しているようです。
「菅首相 鳩山氏と3事項を確認」
「鳩山氏 首相辞任へ手続き踏む」
これが本当なら、鳩山の交渉力はたいしたものだ、なのですが、
問題は菅が「確認文書」を守るかどうか、ですよね。
これをご覧のあなたも、きっと予想していた通りと思いますが、
菅首相はくだんの文書は「退陣するという約束には
全くなっていない」と、あっさり豹変してくれましたよ。
「菅首相:「退陣約束ない」…「ひょう変」批判集中」
じつは民主党執行部は、不信任案の賛成派切り崩しのために、
「退陣」をほのめかす作戦を考えていたのでした。
この作戦は実行に移され、鳩山氏はいっぱい食わされたわけです。
「「退陣」ほのめかし、前夜作戦=不信任否決の舞台裏-民主執行部」
鳩山氏は「二次補正成立は退陣条件ではないと言っている
岡田氏はうそをついている」とまで言ったし、
菅氏が態度を豹変させてからは、
「ペテン師」と菅氏を呼んでいましたから、
本気でだまされていたにちがいないでしょう。
あまりにもお粗末なだまされかたと言えそうです。
鳩山氏の「お人好し」を笑うのは簡単だし、
そういう反応をしたかたが多いことと思います。
ところがわたしは、笑うことができず、ことばがつまってしまうのです。
鳩山氏と菅氏は、ともに民主党を結党した仲で、
以来15年間、民主党を育ててきたという、
おたがいの信頼関係があったと思います。
菅氏が首相になってからは、鳩山氏としては、
不満も多かったでしょうが、なおも菅氏に対する
信頼は疑っていなかったと思います。
そこへもってきて、確認文書を交わす際、
「2人の信頼関係の中ですから署名なしでも
全く問題ありません」と、菅氏から言ってくれば、
それを信用して受け止めてしまうのも、
無理からぬことではないかと、わたしは思うのです。
それにわたしも、だまされやすいタイプです。
ずっと信頼をしていた人から、その信頼感を悪用されて
だまされたことが、わたしには本当にあったりします。
それで鳩山氏のことを、とやかく言う気にはなれなくて、
むしろふさぎこんでさえ来るのでした。
付記:
菅首相が、8月までに退陣の意向をしめしました。
民主党執行部からも早期退陣論が出ています。
鳩山氏を出し抜いたけれど、やはり言質は取られた、
あれは公式の退陣表明だと見られたのでしょうか。
「菅首相:8月までに退陣意向 「2次補正と特例公債処理」」
2011年06月05日
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我が国を 内部被曝に カンナオト
Excerpt: カンナオトという物質はついにその本質を恥しげもなく露わに剥きだした。いや,その本質を遠に見破っていた人々も無論数多くいたのだが,市民活動上がりで厚生大臣時代の“功績”もあった(と信じられている)もの..
Weblog: アルバイシンの丘
Tracked: 2011-06-06 00:01
小沢待望論、未だにある小泉待望論麻生待望論、など、みな現状への物足りなさが淡い期待を抱かせるのでしょう。
内々で取り交わした文書がどうだとか、その時に言った言わないとか、そう言う話で「ペテン」だとかなんだとか文句を言うのが、基本的に間違いだと思います。
今回の件を、民主党議員に限り本人が公にした発言を元に見れば、一番筋が通っているのは菅総理でしょう。
不信任案提出日の前日までは「引き続き震災復興に責任を持って当たりたい」。
不信任案提出当日は「震災復興に一定のめどがたった段階で、その後の責任を若い人に引き継ぎたい」。
私はこの発言内容を2日の日中にネットで見て、まぁあと一年位かなって思いました。
「震災復興に一定の目処」ですから。被災地や被災者や、そして福島第一原発の現状を考えれば、「一定の目処」がたつにはその位だろうと思いませんか?
「震災復興に一定の目処がたった段階で退く」と言う本人の発言を聞いて、不信任案反対票を投じておきながら、後から菅総理の辞任は6月だ7月だと言っている民主党議員は、「それまでに震災復興に一定の目処がたつ(少なくとも国がやるべきこととしては)。」と思っている、と言うことになりますね。
ではその通り被災地でしゃべってみなさいよ。殴られても知らないよ。
だいたい、本当に6月や7月に「震災復興に一定の目処がたつ」のであれば、十分に早いんじゃないですか。少なくとも「対応が遅い」と言う批判は、全くあたらないでしょう。
それとも、菅政権の対応自体が駄目だと言うのでしょうか。
であれば「震災復興に一定の目処がたつ」段階まで、菅政権に任せようと言う話にはなり得ないでしょう。
私に言わせりゃコイツら全員、ヘタレもいいところですよ。
それを、あろうことか前任の総理大臣が、自分がヘタレなのを棚に上げて、小沢氏に怒られたからと言って、菅はペテンだと罵り、更に民主党、あるいは国政全体の信用を失墜させている。非常に罪深いと思います。
今回の件で、むしろ菅政権の支持率が上がった、と言う記事もあるようです。
当然の世論の反応だと、私は思います。
http://allatanys.jp/B001/UGC020002420110604COK00831_4.html
>この騒動では、むしろ、小沢一郎氏の、自らは政治の表舞台の責任ある地位にはあえて就かないで裏で策動しつつ常に一定の勢力から期待を集め続けることで実力を維持していく、という処世術が再確認できました。
はい、充分に確認出来ました。
そして待望論の一方で、小沢氏の目的が「実力を維持していく」こと「のみ」にあって、その実力を国のために発揮しようとしていないのではないか、と言う疑念が、確信に近付きつつある人も多いのではないでしょうか。
先程の書き込みに添付したの記事に、このようにありました。
==
ついでにスポーツ紙にベタ記事で掲載されていた共同通信社の「全国電話世論調査」結果をご紹介しておきましょう。(一般紙は自前の世論調査がありますので、共同の調査はあまり載せません)。
それによると、菅首相に対立した小沢一郎元代表支持派議員の行動を「評価しない」とする回答は89.4%に達しています。同時に菅内閣の支持率は、五月中旬の前回調査結果28.1%から33.4%に上昇しています。「菅首相は辞めるべき」は、48.1%、「辞めるべきではない」は45.1%と拮抗。「早期退陣」を求める一般紙の論調とは相当異なった風景になっています。
仰られることは事実なのでしょうが、その世論調査は額面通りに受け取らない方がよいです。
世論調査は実にいい加減な社会状況を示すだけなので、気分で熱くなったり冷たくなったりするのです。
半月もすればまた政権批判が爆発する可能性も大きい。
普天間問題で社民党が連立を離脱しました。
私はこれを批判しました。小事にこだわったため、民主党内のネオコン・ネオリベ勢力への抑止力を失ってしまったからです。
連立を離脱した社民党に対して、左派は喝采を送り、当初は筋を通したということで支持率が急上昇しましたが、結局はすぐに元の泡沫政党、しかも政権内にいないために力も発揮できない泡沫中の泡沫となり、選挙結果ではさらに弱体化しました。
世の中の評価などまったくあてになりません。
むしろ、そんな無責任な世論に振り回されてポピュリズム政治を行う政治家こそ批判されるべきです。
が…みな派閥のこと優先なんですね。私はそこに落胆したところです。つまり、現首相を下ろそうというのは選挙が明らかにしばらく無理である被災した人々(とその地域)をすっかり無視した行動です。なぜ、ポストだけを軽々と論じてしまうんでしょうね?首相のあるじは国民のはずです。
そしてまた外交は続かないのですね。日本は外交のできるシチュエーションを作り出すだけの能力がない国だと再確認してしまいました。これでは、ただ内戦をしているだけで、課題を先送りするしかなくなってしまいます。近隣諸国は、外国の高官は、日本と話し合いたい時誰と話せばいいんでしょうね?
某国の政治関係者である知人は、日本にいたことを隠すため学歴を書き換えてしまいました。もちろん私や学生時代の知人たちともかかわるのをやめてしまいました。日本は見捨てられていくのでしょうか…
みんな、どうもありがとうです。
pulinさま
>自らは政治の表舞台の責任ある地位にはあえて就かないで裏で策動しつつ
それはどうかな?と、わたしは思います。
2006年4月から2009年5月まで、代表をやっていましたし、
昨年7月の代表選も出馬してましたからね。
そして表舞台に立ち続けて支持を集めていましたし。
自分がトップに立ったほうが、国民のためになると
判断したら手を上げるし、他の人が立ったほうがいいと思ったら
他の人を推す、というスタンスなのではないかと思います。
それでも並みの政治家よりは、「なにがなんでも自分が...」と
いうところがすくないようには思いますが。
>一番筋が通っているのは菅総理でしょう。
菅首相や党執行部がしたことは、
政権延命という、保身のための策動だと思いますよ。
リンクした時事の記事に、計画の具体的なことが出ていますし。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201106/2011060300911
たいしていさぎよいことだと、わたしには思えないし、
目的自体もさほど筋が通っているとも思えません。
(いっぱい食わせるつもりではなく、予想以上にだまされてくれた、
ということなのかもしれないけれど。)
鳩山氏たちのほうは、「武士の情け」なんて言っていて、
こちらが誠意を持って対応すれば、菅や党執行部も
受け止めてくれるだろうと、考えていたように思います。
「だまされた、ペテン師だ」と言いたくもなるでしょう。
>「それまでに震災復興に一定の目処がたつ
鳩山氏が考えていた「復興のめど」は、NHKの報道にあります。
「復興基本法案の成立」と「二次補正の編成」です。
http://megalodon.jp/2011-0602-2036-08/www3.nhk.or.jp/news/html/20110602/k10013281191000.html
これで復興に関する国の仕事はすべて終わった、
という意味ではないのは、あきらかでしょう。
>菅政権に任せようと言う話にはなり得ないでしょう。
あしたにでもやめてほしいと、思っているのではありませんか?
そして鳩山たちは、以前から繰り返し言っていたと思いますけど?
「一定のめどが経ったら」というのは、
震災復興対策が中断しないようにという配慮と、
菅や党執行部に対する「武士の情け」だと思います。
>仰られることは事実なのでしょうが、
世論調査は事実だと思います。
わたしも同様のものを見ています。
>その世論調査は額面通りに受け取らない方がよいです
たしかに、1ヶ月後には、状況が変わっているのだろうとは、
わたしも思いますけれどね。
(今回にかぎって言えば、政権支持率が上がったので、
菅首相や党執行部が気をよくした、というお話はないようだけど。)
世論調査は、将来を見据えたものではなく、
そのときになされた活動、この場合は、不信任案をめぐる
一連についての評価と見るのがよいのでしょう。
>みな派閥のこと優先なんですね
うーむ...この認識は、わたしには遺憾ですね。
民主党の内部に関していえば、保身のために
公約をまげてばかりいる党執行部と、本来の公約の理念に
立ち返るべきと主張する人たちとの争いだと思います。
自民や公明など不信任案を提出する野党の思惑は、
これとはまったくべつだとは思いますが。
被災地の選挙が延期されているので、
総選挙をしても無効になるだけ、というのは、
民主党の関係者は、先刻承知なんですよね。
(それをはっきり言わないマスコミに対して不満があるくらい。)
http://twitter.com/moriyukogiin/status/75891899499679745
========
不信任案が可決されれば解散すると恫喝しているようだが、
地方選挙を実施不可能として特措法で延期している。
無理やり選挙しても無効になると、何故マスコミは報じないのか。
========
総選挙にはならず総辞職して、新代表の選出になると
思っていたから、不信任案に賛成するという、
リスキーな手段も検討できたのだと思います。
>そしてまた外交は続かないのですね
総選挙ではなく総辞職であっても、外交の不連続が
できることに変わりはないんだけれど。
『内閣不信任案否決(2)』の1番目にコメントしました通り、今回、与党内反菅勢力は、「不信任案可決となったら、総理側は解散総選挙は出来ず、内閣総辞職するしかない。」と分かっているからこそ、躊躇する野党を煽って不信任案を提出させた(しかもこんな時期に)に違いありません。
こう言うやり方は、はっきり言って卑劣だと思いましたよ。
そんな卑怯者が「武士の情け」?武士道に失礼だと思うけど。
まぁ支援者向けのメッセージとしては、そう言う書き方もやむを得ないんだろうけどね。非支援者からは反感を買うだけだと思います。
以降、武士つながりで余談。
京野きみこ氏のブログに、菅政権に対する批判として1.〜6.がありましたが、「不信任案に賛成する」理由として筋が通っているのは、「6.リーダーとしての資質」、だけですね。
要は「反菅」と言うより「嫌菅」。
市民団体からの成り上がりのクセに、トップダウン好き。大金持ちの豊臣家(財務省)にすり寄るやり方も、どうにも鼻持ちならねぇ。まさに茶坊主上がりの石田三成。
その点、ウチの親分(小沢一郎)は頼りがいもあるし、策士だし、まさに徳川家康。
誤算だったのは裏切るはずだった小早川秀秋(鳩山由紀夫)が、最後の最後で裏切りを止めたコト。徳川軍から小早川の陣営に催促のダメ押しで鉄砲を打ち込んでおくべきでした。
ってなとこで。
>こう言うやり方は、はっきり言って卑劣だと思いましたよ
総選挙ではなく総辞職になる時期をねらったのは、
つぎのふたつの配慮と思います。
1. 菅首相や党執行部は「身内」なので、本気で叩き潰したくない。
2. 総選挙になると、震災対策に支障が出るので、
なるべく影響を小さくしたい。
(民主党の代表選なら、議員だけで、期間もたぶん1週間程度。)
選挙になったら自分たちが落選する可能性があるという
考えもあるのでしょうけれど、これくらいの「保身」は
わたしは、卑怯だとは思わないです。
>理由として筋が通っているのは、「6.リーダーとしての資質」、だけですね
これは意外でした。
6.だけは筋が通らないと、おっしゃるかと思ってましたよ。
解散か総辞職は最終的に首相が決めるとは言え、不信任案を可決するのは、総選挙してもいいと認めることでもあるので、総選挙なんかできっこないと分って不信任案を出せば、できないことをやろうとする無謀の無責任さは野党(と不信任案可決させようとした勢力)にあるわけです。
総理が解散権を行使できないのを分かっていて、野党に不信任案を出させるなんて、手錠をかけた相手に殴りかかるようなものだと思いますね。
>選挙になったら自分たちが落選する可能性があるという考えもあるのでしょうけれど、
っつうかそれしかないでしょう。小沢系のペーペーなんざ。
あいつらにとって「議員の身分を失わないこと。」以上の保身ってあるの?ほんと、実にヘタレ。なぁにが武士ですか。笑わせんじゃねぇ。
>6.だけは筋が通らないと、おっしゃるかと思ってましたよ。
1.〜5.は主義主張に食い違いがあるってだけで、それをもって「不信任」と言うのは筋が通らない、ってことです。
「リーダーとしての資質が無い。」と本気で思うのであれば、これはリーダーを辞めて頂くしかないでしょうけどね。それならば筋が通る。あんたらが決めたリーダーではあるが。
でもそれなら、「一定の目処がたったら」と言う発言で、信任に回るのはあり得ん。資質の無いリーダーが、一定の目処がたつまで震災復興の先頭に立つんだよ。それでいいんかい?
結局、解散出来ない今、そして世論も強いリーダーを求めている今、を狙って、復権狙いで脅しをかけただけ。
この大変な時に何やってんだよ、その前に仕事すれや、と言うのが90%近い世論だ、と言うことですな。
>公約をまげてばかりいる党執行部と、本来の公約の理念に
>立ち返るべきと主張する人たちとの争いだと思います。
>自民や公明など不信任案を提出する野党の思惑は、
>これとはまったくべつだとは思いますが。
どっちにしろ、目の前の「仕事」のために今現在のビッグ・ボスに協力して動けと思います。やらなくてはならないことのリストを作るのに、誰がどのように見ても変わりはないでしょうから。
毎年内閣が変わる国、そして変えても「何かが出来上がるまで待つ」ことのできない国とだとはみなさんご承知なのですよね。そりゃ短気すぎる…。
>総理が解散権を行使できないのを分かっていて・・・
と
>選挙になったら自分たちが落選する可能性がある・・・っつうかそれしかないでしょう。小沢系のペーペーなんざ。
ここは論理的に矛盾していますね。不信任案に賛成しそうだった連中はなぜ最後に和睦を図って,城包囲を解く口実に飛びついたか,それは菅さんが自分の権力維持のためには,“ありえない解散”を選択する“心配”があったからです。それほど,権力維持のためには何をしでかすかわからない,そういう人物であることを傍にいて思い知っているからでしょう。
そしてそれが菅サイドからリークされた解散の脅しに負けた結果だとしても,「総理が解散権を行使できないのを分かっていて」ということが成り立たないのは同じことです。
それから,
>「何かが出来上がるまで待つ」ことのできない国・・
とのことですが,その出来上がりが恐ろしいから,出来上がる前に潰す必要があるわけです。だから,菅さんを擁護するかしないかは,「出来上がり」への恐怖感に対する感受性(の違い)に依るのだと思います。
>それは菅さんが自分の権力維持のためには,“ありえない解散”を選択する“心配”があったからです。
それが本当なら、それこそ「解散が怖くて信条を曲げた」ってことでしょう。単にびびっているだけじゃないですか・・・
実際には、「賛成票を投じたのに、結果否決されたら、民主党から追い出される。」のが怖かったんですから、「解散が怖くて泣く泣く反対票を投じた。」のなら、びびり度は小さいのかもしれないですけどね。
レスありがとうございます。
>単にびびっているだけ
が当たっている面もあるかとは思います。しかし,民主党から追い出されるのをビビったとは思えないです。なぜなら,確認文書の筆頭は「民主党を壊さないこと」(うろ覚え失礼)だったからです。
これは民主党分裂が念頭にあったのでしょうね。これから鳩山さんが一番恐れたのは何かが推測できます。だから,他の党員もビビったとすればこれだと思います。
実は私も自分の処で書いたと思いますが,一番それを恐れていました。それで私も和睦が成って実はものすごく安堵したのです。解散になったら分裂は必至の情勢でしたから。
解散強行は党のことはどうなってもしらんという精神,ビビりは党の分裂を是が非でも避けたいという精神状態,から来るものでしょう。
>野党も無責任きわまりないですね
野党としては、菅政権を辞任に追い込むだけでも、
コンスタントに効果的なダメージを与えられたらそれでいい、
という考えなのかもしれないです。
(あるいは、特措法を解除して総選挙をやれ、それこそ望むところだ、
なんて、本気で思っているのかもしれないけど。)
>「何かが出来上がるまで待つ」
保身のために公約をねじ曲げてできる産物なんて、
退廃した作物であるのは眼に見えていますよ。
できあがる前につぶすことに、こしたことはないしろものです。
というより、民主党が本来めざしていたものから、
「何かができあがるまで待つ」ことなく、方針を転回させて、
もとに戻しはじめたのが、菅政権だと思います。
>それならば筋が通る。あんたらが決めたリーダーではあるが
投票はしていないと思いますよ。
去年の代表選では、彼らの大半は小沢一郎に投票しているはずです。
そして、現在起きているような問題は、
代表選の前にすでに彼らが批判していたものです。
予想以上に現実が深刻になった、ということだけど。
>それこそ「解散が怖くて信条を曲げた」ってことでしょう
>「解散が怖くて泣く泣く反対票を投じた。」のなら
反対に転じたのは、菅首相が辞任を決めた(と思った)から、
というのは、すでにお話していますが?
菅がみずから辞めてくれるならよし、
そうでなければ不信任案に賛成だ、というのですから、
彼らはどこも信条を曲げてはいないはずですが?
>確認文書の筆頭は「民主党を壊さないこと」
おっしゃる通り、確認文書のひとつ目は「民主党を壊さないこと」です。
http://taraxacum.seesaa.net/article/208455354.html
--------
1. 民主党を壊さないこと
2. 自民党政権に逆戻りさせないこと
3. 大震災の復興と被災者の救済に責任を持つこと
--------
>これから鳩山さんが一番恐れたのは何かが推測できます。
「1.は公約の逸脱や「小沢切り」など、政策と人脈の両方から、
民主党の本来が、切り崩されることを指していると思われます」と
エントリでわたしは書いているんだけど、
懸念される最悪の事態は、もっと大きかったようですね。
http://papillon99.exblog.jp/16115574/
仰る通り,不信任劇が「原発推進対脱原発」という構図があるなら、菅さんは自分たちは脱原発しようとしてるのにそれを原発推進派が不信任案で邪魔している!と国民に訴えられたはずですね。すると今なら圧倒的に国民の支持を集めた英雄になれたはずです。
それなのに,採決直前には涙目になってまで民主党の結束を訴えることしかしなかった。
うん,これが一番強力な証拠ですね。「原発推進対脱原発」という構図ではなかったことの。
本当にこの構図であったのなら不信任案などではなく,スキャンダルが出てくるものです。
あ、もちろん長期的な「方針」云々という話ではありません。方針が混乱している永田町を優先して整理しようとしているのは本当に善いことなのかという疑問です。無事だった人々が自分を優先しているようにしか見えないんです。せめてそれはめいめい遠慮して、今回の災害や被災者に対してやるべきことに集中してほしい、と。菅首相が何を捻じ曲げようが、首相の権限などそんなに大きなものではありません(周囲が反対すれば覆る程度です)。
まだ何ひとつ終わっていませんし、「辞任こそが責任の取り方」というやり方を続けて行けば、首相の任期は縮まって長期計画が更に行えなくなります。むしろ責任を取ってある程度収拾つけてもらうのが後々のためかと。
まず、東北から関東に渡る地盤沈下で海水に埋まり、0m地帯が増えてしまったところの地図の書き換え(建設許可を出す範囲の決定をまとめる)と、東京電力との連携システム作成を[最低限]やってからでなければ、菅首相を引きずり下ろし誰かが引き継いだところで、最悪、物事の進み方が遅れるだけです。原発事故は終わってませんし、これからまた何か起こる可能性もあるわけで、緊張を緩める余裕などないはず、です。
首相という馬の手綱は国会議員にあるのですし、国会の席に座っているのは民主党の人たちだけではありません。ですから、トップの名前を書き換えて満足するだけに終わらないことを願っています。
>菅首相が何を捻じ曲げようが、首相の権限などそんなに大きなものではありません
いや、菅首相ひとりではなく、党執行部も首相に同調し支えてきました。
それで、党内の反主流派や、多くの支持者の反発を尻目に、
長く独善的なことを続けられたんだと思います。
>まだ何ひとつ終わっていませんし、
震災や原発についても、菅首相ではほとんどのことが
たいして進まないので、もっと実行力のある人に変わったほうが
まだ復興作業が進むと、考えるようになったのでしょう。
つまり、首相を変えるときのコストなんて、
菅にずっとやらせると発生するコストに比べたら、
もはや小さくなったと見られるようになった、
ということだと思います。
>震災や原発についても、菅首相ではほとんどのことが
>たいして進まないので
不思議に思うのはこの点なんですよね。実際作業にあたっている現場では、むしろプレハブなどの材料やモノを動かすための機械が不足(元々土建屋が減っていたので余計足りません)していたりと他の要素の方が大きく絡んでいます(と、あちらに住む身内から愚痴が来てます)。西の方でもベニヤが不足しているほど送っているのに、更に不足しているんです。
また、県内の被害が把握できないからと、いまだ義捐金が被災者の手に渡っていません。あちらの役所の手が足りないのであれば、あちらから人員を要求しなくてはならないはずなのですが…そんな話は全然耳に入ってきませんね。
変化は「ある程度」よいことのようですね?ただ、名前の書き換えだけで満足しなければよいのですが…ねじれ国会は、首相が変わってもそのままですしね。
お返事が遅くなってもうしわけないです。
菅首相の実行力の欠如は、たぶんパーソナリティに
よるところが大きいのではないかと思います。
たぶん、こういうタイプなのではないかと思います。
http://lacrima09.web.fc2.com/teardrops/introduction/nigate.html
そしてそういうタイプのかたが指導的立場につくと、
こんなふうになるんだと思います。
http://twitter.com/pissenlit_10/status/25923896993652738
他の人が首相になって、じゅうぶんな実行力を
しめせるかはわからないですが、菅氏がやっているいまよりは、
いくらかはましになるだろうと、わたしは思います。