保険金詐欺事件があったので、ご紹介したいと思います。
「千葉・松戸の自殺偽装殺人:改姓、2度強要か 成り済ましの発覚恐れ」
自分の会社に入社した社員に結婚改姓を強要し、
その社員の婚氏の運転免許所を入手して生命保険に加入、
さらにもう一度社員を改姓させて殺害し、
保険金をだまし取った、というものです。
二度も改姓させたのは、足がつかないように
するためであろうことは、想像にがたくないでしょう。
改姓させられた被害者の社員は、自分の会社では、
まったくべつの姓名を名乗らせていた、という念の入りようです。

この被害者、なぜ二回も結婚改姓をして
詐欺の片棒をかつがされたかですが、記事の最後を見ると、
加害者からお金を借りていたとあります。
おそらく、加害者の会社に入社するところから、
借金を楯に脅されていたのかもしれないです。
また被害者と結婚した相手の女性ふたりが、
どんな人たちで、加害者とどんな関係なのかも気になります。
偽装とはいえ、婚姻届けを出すのでしょうから、
お役所で確認を取るでしょう。
となれば、実在する人物ではあると思うのです。
かかる保険詐欺がなされたのは、結婚で苗字が変わると、
同一人物の識別がむずかしくなるからなのは、
これをご覧のあなたには、言うまでもないでしょうね。
とくに2度目の改姓を強要したのは、
発覚をおそれた用心と、捜査本部も見ています。
「夫婦別姓が認められると詐欺が増える」
などと言っている、選択別姓反対派は、
この事件をどのように考えるのかな?と思います。
結婚しても苗字が変わらないほうが、
こうした詐欺はやりにくいのですからね。
http://www.asahi.com/national/update/0609/TKY201106090620.html
震災で発生した大量の行方不明者の法的扱いに困っている、というこの件も、根っ子は、戸籍による人民管理主義、の建前が現実に合わないということだと思います。
逆に言えば戸籍は現実の写像ではないわけです。
おお、これはご紹介、まことにありがとうです。
「未曽有の災害は、私たちが当たり前のことと信じてきた
社会の礎を揺るがしている」とあるけれど、
戸籍もここに含まれそうですね。
ひとりひとりの生死が届けられていることが
前提になっているので、大災害で行方不明者が
たくさん出て来ると、対処ができなくなるわけだ。
>逆に言えば戸籍は現実の写像ではないわけです
>「戸籍」の方を現実とみなす転倒した考えの人も
身分登録は、人間が作るものだから、
「想定外」の事態に見舞われるのは、やむをえないんだけど、
そうしたとき、柔軟に新しい事態に対応できるよう
システムを改められるのが、大事なんだと思います。
その点、戸籍は硬直しすぎているんでしょう。
そこには、「戸籍」を現実より優先させる人たちの
存在があるように思います。