小沢は原発推進派？

小沢一郎氏は、ネットでは原発推進派だと思われているようです。
これを調べてみたいと思います。

　
．．．と言っても、あまり資料は見当たらないです。
前のエントリでご紹介のWSJのインタビューで、
原子力政策についての質問と回答があります。

http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_242207
========
Ｑ：原子力エネルギーをどう考えるか。　

Ａ：しょせん、過渡的エネルギーとしてはある程度、
大口電力供給のためにも仕方がない。
だが、高レベルの廃棄物を処理できないからいずれ、
新しいエネルギーを見出さなければいけない。
そのように私は言ってきた。

まさに今、こういう自然災害のなかで、原発の事故まで起きて、
これを食い止めると同時に、長期的なエネルギー政策を
しっかりと考える必要がある。
========

これを見たかぎりでは、2009年の民主党の政策INDEXと
ほぼ同様の内容で、原発推進派というほどではなく、
わりあい中庸な考えではないかと思います。


ほかに、つぎのエントリがあります。
これは、5月26日エントリでご紹介の、東京新聞の記事、
民主党がしだいに原発推進に前のめりになった、
という考察を引用して、代表が小沢一郎になってから
原子力政策が「より積極的になった」としています。

「民主党の原発政策と電力総連」
========
「２００７年の参議院議員通常選挙から立場を変えたということは、
民主党は代表が小沢一郎氏になってから原子力政策で、
より積極的になった、ということになる
========

東京新聞の記事には、小沢一郎の名前はどこにもなく、
エントリ作者が独自の考察で入れたものです。
そしてエントリ作者がはっきりと小沢一郎は原発推進派と
考えているのは、このツイートであきらかです。
http://twitter.com/kamiwaki/status/77713327383527424

わたしが、政策INDEXを読んだかぎりでは、
民主党の原子力政策は、とくに変化はないと思ったのでした。
もとの東京新聞の考察に無理があると見ています。
よって、小沢一郎氏のせいで、民主党が原発推進に
積極的になったということは、ないだろうと思われます。


>蜜月21年？

もうすこしはっきりしていそうなものとして、
週刊文春6月9日号掲載の、つぎの記事があります。
これによると、日米の草の根交流を図るための
『ジョン万次郎の会』を通じて、
小沢一郎氏と東京電力の重鎮（平岩外四氏、勝俣恒久氏）は
長らく縁がある、というものです。

「小沢一郎と東京電力「蜜月21年」」

1993年8月に細川連立政権ができたとき、
平岩氏が経団連の会長として、自民党への政治献金の斡旋を
中止したことについては、これで自民党の時代は終わったと
判断したからという、もっと簡単な理由が考えられます。

献金が止まれば、自民党はそれだけ弱体化しますし、
政権交代が理解されたことでもあります。
細川政権にいる小沢氏が喜ぶのは当然でしょう。

それから、現在世田谷区議をつとめているという、
小沢氏の元秘書が、東電不動産に入社したことが出てきます。
ここに小沢氏の口添えがあったというのですが、
記事を見たかぎりでは、周囲のうわさレベルのようですし、
本人が否定しているとあります。（これも記事に出ている。）


東京電力が小沢氏個人に対して取り入ることが、
どれだけ意味があるのか、ということもあります。
（政党の要人として取り入るのなら、意味はあるでしょうが。）
岩手県は東京電力のエリア外だし、リアス式海岸だから、
越境しても原発を建てるところがないからです。

さきのWSJのインタビューを見ても、
「東電のことはたいした問題ではない。
一私企業がどうなろうが。それが本質ではない」なんて、
小沢氏は言っていて、東京電力を守ることは、
優先順位がたいして高くない、という感じです。

結局、小沢氏と東京電力の重鎮との関係は、
個人的に親しいの域だろうと、わたしは思います。
お定まりの献金がわたった、というお話もないですし、
東京電力に対して、小沢一郎氏が原子力政策で便宜を
図っているはずだとする根拠としては、弱いと思います。

Comments

　東電社員です。内部情報暴露です。
　福島第一原発の、６，７号炉新設に伴い大量の土砂が出ました（岩盤まで掘り下げる為）。
　その残土の処理を、なぜか、原発建設大手のスーパーゼネコン５社では無く、中規模ゼネコンの水谷建設が、しかも法外な価格な請け負ったという事実があります。そして東京地検が動いたのですが、東電側が内部文書を全部処分してしまった為、強制捜査もできず、数人の事情聴取で立件には及びませんでした（この経過は私は当事者の幹部から直接聞いているし、証拠隠滅にも関わった。）。
　そして、その後、小沢の秘書に１億円を渡したと、水谷建設元社長と、元経理担当役員が先日の裁判で証言しています。
　小沢と東電のズブズブの関係は、社内で原子力関係の者には周知の事です。
　事故後も、夢物語のようなトリウム溶融塩型原子炉の話をするなど、「小沢は原発を否定していない。今は風向きを見て、慎重論を言っているだけ」なのが、内部を知る者には良くわかります。

Posted by コーギー大好き at 2011年06月19日 17:14

コーギー大好きさん，こんばんわ。はじめまして。

とても衝撃的なインサイダー情報，まことに興味深く拝見しました。

ところで，質問が来るのを御承知の上のような気がしないでもないのを敢えてお聞きします。福島第一には６号機までしかないと思うのですが，６・７号機は５・６号機の間違いですよね？

Posted by アルバイシンの丘 at 2011年06月19日 21:58

＞６・７号機は５・６号機の間違いですよね？

このお返事はもらえませんねえ。この次があるので待ってるんですが。

Posted by アルバイシンの丘 at 2011年06月21日 00:39

コーギー大好きさま、はじめまして、かな？
ミクシーから足跡機能がなくなったのは、まったく不便ですよ。

「水谷建設」ですが、裏金は用意だけはしたけど、
本当に小沢サイドにわたしたどうかは、わからないと言っていますね。
えん罪の可能性が高いと思います。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110525ddm041010129000c.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hopeupyu/28036546.html

おっしゃることが本当でしたら、ここでコメントするより、
週刊文春にたれこんだほうがいいと思いますよ。
毎日新聞やサンデー毎日の記事があるので、
これらをくつがえすだけの根拠が必要だけど、
東京電力の内部にはよくわかると言うなら、
根拠は揃えられると思いますので。

Posted by たんぽぽ at 2011年06月21日 22:41

アルバイシンの丘さま

>＞６・７号機は５・６号機の間違いですよね？
>このお返事はもらえませんねえ

わたしも、お返事がほしいです。
（アルバイシンの丘さまの「この次」が見たいので。）
20日もわたしのブログに、お越しではあるんですけれどね。

Posted by たんぽぽ at 2011年06月21日 22:42

そういえばこんなとこに書き逃げさんがいましたね。すっかり忘れていました。身の危険を感じてスゴスゴ退散したんでしょ。

自分でも忘れるから「その続き」とやらを書いておきます。いずれもウィキの情報だからまあ，そのつもりで。

１．第一原発の１から６号機のすべてについて，土木建築工事まで受注した企業はすべて書いてあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
２．そもそも水谷建設という名前になったのは1976年12月です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E8%B0%B7%E5%BB%BA%E8%A8%AD
その頃はすでに土木建築工事の中でも掘削工事などとっくに終わっていたのです。
　５号機71年9月設置許可，78年4月営業運転開始
　６号機72年12月設置許可，79年10月営業運転開始

　７号機なんて現存しないものを書いてしまううっかり屋さんだけど，要するに脳みそのない単細胞だったんでしょう。

Posted by アルバイシンの丘 at 2011年09月08日 20:50

アルバイシンの丘さま

「その続き」を書いてくださり、ありがとうございます。
（そういえば、そんなのもありましたね。
わたしは、忘れていました。（苦笑））

>１．第一原発の１から６号機のすべてについて，
>土木建築工事まで受注した企業はすべて書いてあります

おおおお、調べてくださり、まことにありがとうございます。
水谷建設なんて、どこにもないですね。
========
熊谷組：敷地造成、冷却水路関係、物揚場護岸
間組：原石山骨材プラント
前田建設：バッチャープラント、コンクリートブロック
五洋建設：防波堤
========

>７号機なんて現存しないものを書いてしまううっかり屋さんだけど

東電社員が内部情報を暴露などと言っているけれど、
簡単に足のつくことを、書いてくださりましたね。

Posted by たんぽぽ at 2011年09月11日 19:30