2011年08月19日

toujyouka016.jpg ノルウェー連続テロ(2)

すでに1ヶ月ほど前になりますが、こないだご紹介した、
ノルウェー連続テロに関して、特筆することがあるので、
お話したいと思います。

「ノルウェーの若者の政治参加いっそう高まる」
「ウトヤ島銃乱射、レズビアンのカップルが40人も救う」
(はてなブックマーク)

 
ひとつ目の記事は、テロのあと、ノルウェーの各政党は
どこも急激に、若者の入党者が増えているという話題です。
テロ事件で、民主主義と思想の自由が破壊されたので、
若い人たちの政治参加の気持ちが、
強く刺激されたのだろうと分析されています。

日本でもおなじようなことは起きるだろうか、
なにか民主主義が破壊されたと感じられる大事件が起きて、
若い人たちの政治参加が即される、ということは
ありえるだろうかと、ふと思ってしまいました。

ところで、この記事に出ている写真は、ノルウェーの国会に
議席を持つ7政党の党首たちが集まったところです。
7人のうち4人までが女性で、「女性に開かれた」ところが、
さりげなくしめされていると思います。

c0166264_1425118.jpg


ふたつ目の記事は、テロが起きたウトヤ島にちょうど居合わせた
レズビアンのカップルが、ボートで40人ほどを救出した、
という美談があったというお話です。
4回島と本土のあいだを往復したとありますが、
ボートに銃弾が当たって、かなり危険だったことがわかります。

短いですので、日本語訳の部分を、転載しておきます。
このお話、かなりのニュースだと思うのですが、
なぜかノルウェー以外では、話題になっていないらしいです。
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Hege DalenさんとパートナーのToril Hansenさんは
ウトヤ島の近くで、あの不運のキャンプ場の対岸で晩ご飯を食べていた。
突然島の方から銃声と叫び声が聞こえて来た。
「私は食べてた。そして銃声と恐ろしい叫び声が。
若者たちがパニックを起こして水の中へ逃げて行くのが見えた」と
デールがHSのインタビューに答えた。
カップルはすぐに行動に出て、ボートをTyrifjorden湖の水面に下ろした。

DaleさんとHansenさんはボートで島に向かい、
ショック状態の被害者、若者、けが人をボートに乗せて
対岸の本土へ送ってはまた島の方に戻る。
往復している間に、銃弾がボートの右に当たっている事に気づいた。
人数が多過ぎて一度にはボートに乗せられないので、4度も島に戻った。
40人もの若者を殺人者から救う事が出来た。
「昨日の夜は一睡もしていない。
今日、二人で昨日の出来事について話した」とDalenさんが言う。
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posted by たんぽぽ at 23:03 | Comment(3) | TrackBack(1) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
たしかに勇敢な行いによる美談でありますが、レズビアンだったとかゲイだったとかヘテロだったとかは特に重要ではないのでした。
レズビアンであることがアピールされるのもまた意識され過ぎかもしれません。
Posted by pulin at 2011年08月20日 09:02
その人たちのセクシャルがどういうものかをわざわざ取り上げるのは、発言者がそれを「珍しいもの」として扱っている意味合いになるので話題にならないのだと思います。

たとえば、実際に同性愛の友人がいる人、いるかもしれない人は口に出すのをためらうでしょう。そういうことです。私も…わざわざ言いません(汗)。
Posted by mmm at 2011年08月20日 13:50
pulinさま、mmmさま
このエントリにコメント、ありがとうございます。

おっしゃるとおり、40人ほどを救出したふたりが、
レズビアンかどうかは、この際関係ないのですよね。
日本語訳を載せた記事では、レズビアンのカップルだから、
この美談が伝わらないのではないかと見ているけど、
これも考え過ぎのような気がします。

本国ノルウェーでは、レズビアンだということが、
どのくらい強調されているのかは、わたしはわからないです。
Posted by たんぽぽ at 2011年08月20日 22:21
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