ノルウェー連続テロに関して、特筆することがあるので、
お話したいと思います。
「ノルウェーの若者の政治参加いっそう高まる」
「ウトヤ島銃乱射、レズビアンのカップルが40人も救う」
(はてなブックマーク)
ひとつ目の記事は、テロのあと、ノルウェーの各政党は
どこも急激に、若者の入党者が増えているという話題です。
テロ事件で、民主主義と思想の自由が破壊されたので、
若い人たちの政治参加の気持ちが、
強く刺激されたのだろうと分析されています。
日本でもおなじようなことは起きるだろうか、
なにか民主主義が破壊されたと感じられる大事件が起きて、
若い人たちの政治参加が即される、ということは
ありえるだろうかと、ふと思ってしまいました。
ところで、この記事に出ている写真は、ノルウェーの国会に
議席を持つ7政党の党首たちが集まったところです。
7人のうち4人までが女性で、「女性に開かれた」ところが、
さりげなくしめされていると思います。

ふたつ目の記事は、テロが起きたウトヤ島にちょうど居合わせた
レズビアンのカップルが、ボートで40人ほどを救出した、
という美談があったというお話です。
4回島と本土のあいだを往復したとありますが、
ボートに銃弾が当たって、かなり危険だったことがわかります。
短いですので、日本語訳の部分を、転載しておきます。
このお話、かなりのニュースだと思うのですが、
なぜかノルウェー以外では、話題になっていないらしいです。
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Hege DalenさんとパートナーのToril Hansenさんは
ウトヤ島の近くで、あの不運のキャンプ場の対岸で晩ご飯を食べていた。
突然島の方から銃声と叫び声が聞こえて来た。
「私は食べてた。そして銃声と恐ろしい叫び声が。
若者たちがパニックを起こして水の中へ逃げて行くのが見えた」と
デールがHSのインタビューに答えた。
カップルはすぐに行動に出て、ボートをTyrifjorden湖の水面に下ろした。
DaleさんとHansenさんはボートで島に向かい、
ショック状態の被害者、若者、けが人をボートに乗せて
対岸の本土へ送ってはまた島の方に戻る。
往復している間に、銃弾がボートの右に当たっている事に気づいた。
人数が多過ぎて一度にはボートに乗せられないので、4度も島に戻った。
40人もの若者を殺人者から救う事が出来た。
「昨日の夜は一睡もしていない。
今日、二人で昨日の出来事について話した」とDalenさんが言う。
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レズビアンであることがアピールされるのもまた意識され過ぎかもしれません。
たとえば、実際に同性愛の友人がいる人、いるかもしれない人は口に出すのをためらうでしょう。そういうことです。私も…わざわざ言いません(汗)。
このエントリにコメント、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、40人ほどを救出したふたりが、
レズビアンかどうかは、この際関係ないのですよね。
日本語訳を載せた記事では、レズビアンのカップルだから、
この美談が伝わらないのではないかと見ているけど、
これも考え過ぎのような気がします。
本国ノルウェーでは、レズビアンだということが、
どのくらい強調されているのかは、わたしはわからないです。