2006年08月26日

toujyouka016.jpg 政府の少子化対策講演

「少子化の国際比較報告書」の、猪口邦子大臣、
「政府の少子化対策」について、あちこちで講演をされているそうです。

こちらのエントリに、そのときの資料をコピーして、
アップロードしたものがあります。
http://ameblo.jp/jijitsukon/entry-10016063667.html
(お子さんがお世話になっている保育所の園長さんが、
その講演を聴いて来たとかで、資料が転がっていたそうな。)
jpeg版とPDF版があって、PDFのほうが読みやすいです。

 
1-2枚目は、人口や労働力率などの統計で、
以前「国際比較報告書」で、独自に調べたものもふくまれていて、
よく見られるデータで、事実を述べているという性質のものです。

3-4枚目が、現在政府が取り組んでいるという、
少子化政策の内容になっています。
「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し」という項目が、
重点課題のひとつにあって、女性が子どもを持っても、
働き続けやすい環境を整えることに、いちおうの対策はあるようです。


ところが、それだけではなく、
「生命の大切さ、家庭の役割等についての理解」
「家族・地域の絆を再生する国民運動」なんて、
なんとも異様なものもあったりするのです。
国民運動というのは、国民から自発的に働きかけるものですし、
政府の側から、こんなことを推進するのは、
どこか全体主義国的な家族計画を、連想さえしてしまいます。

猪口邦子氏が、どこまでまじめに、これらに実効性があると、
思っているのかは、わたしにはわからないです。
もしかすると、自民党政権で入閣したので、
こんなことを言わざるをえないのかとも、わたしは思います。
(だとすると、小泉チルドレンの限界なのかな...?)

実際、家族の絆とか、自民党のお歴々がよろこびそうなことです。
それで、彼らの家族観とは、とうてい相容れない、
選択別姓を認めることは出てこないし、
こちらで問題にしている、婚外子差別のことも、
取り上げられるはずもないのでしょう。

posted by たんぽぽ at 16:45 | Comment(4) | TrackBack(1) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
トラックバックをいただいたので、以前のエントリーかしら、と思ったら、このテーマで新しいエントリーを作成いただいたんですね。嬉しいです。どうもありがとうございます。
説明はかなり駆け足で30分ほどの内容だったといいますから、講演としては短いですね。
中身の質よりも、数をうって、自己アピールキャンペーン中というところでしょうか。
それよりも、ここ最近、出生率が上がってきていますよね。昨年の婚姻数が上がったことによるので、まあ一過性なんでしょうけど、自分の手柄と勘違いされては本当に困ります。
Posted by うがんざき at 2006年08月26日 18:21
コメント、どうもありがとうです。

猪口さんのことは、「国際比較報告書」以来、
調べてなかったので(国営で結婚相談所を作ろうとか、
アヤシゲなことを考えているという、うわさだけ聞いていた)、
おもしろい資料を、ご紹介してくださったと思っております。

>説明はかなり駆け足で30分ほどの内容だった

うーむ、やっぱりもうすこし時間取って、
ゆっくりしゃべってほしいところですね...
(それとも、講演回数が減ると、うちのところに来ない、
なんて言う人も、出てくるのかな...?)

>ここ最近、出生率が上がってきていますよね。

今年に入って、人口が減少をはじめたので、あいかわらず、
出生率が下がっているのかと思ったら、上昇に転じていたのね...
(でも、偶然程度の変動ではないか、という気も、
わたしもするけどね...)
Posted by たんぽぽ at 2006年08月27日 01:15
子育てプランなんてもうどうでもいいんです。
雑誌などがわんさか出てますから、今やネットで子育て相談も出来ますし、ダンナも育休取らせるよう会社を突付き(義務化)、産後鬱になるのをどうにかしてあげられればどうってないと思います。はした金のばら撒きは止めれ、赤字を生む、会社&親は喜ばない・悪用を生む。
それより、産まれるまでの補助が必要です。出産までの費用を今までめんどくさい申請していた方法を排除し、全て無料に、申請の手間賃の削減。産科医&助産師&小児科医を増やすこと。専門科目ごとの医者を作る。今回のような馬鹿げた事故が起きるんですよね。市も普通保育所も、幼稚園も増やすべきで、2007年から問題の大量退職する団塊世代の人に学童保育&送迎をさせる。(金かからない)この社会に保育士&幼稚園免許保持者がどれだけいるか把握すべし。猪口さんはそこを付いてもらいたい。
Posted by みみ。 at 2006年08月27日 02:11
>ダンナも育休取らせるよう会社を突付き(義務化)

男性の育児休暇の取得率は、すさまじく低いですよ。
次世代法1年目の2004年は、女性が70%に対し、男性は0.44%(!)。
http://taraxacum.seesaa.net/article/16398124.html

ようは隙間が空くことで、昇進に差し支えるとか、
キャリアが不安みたいだけど、それでいて、かかる男性諸氏は、
「少子化対策」というと、育休後の復職に無関心で、
お金のことばかりだから、あきれてしまうんだけど。
http://blog.livedoor.jp/sheana/archives/50012294.html

猪口さんの「政府の少子化対策」講演でも、
男性の取得率を10%にするとは、書いてあるんけど...
(具体的にどうするのかは、わからない。)


>出産までの費用を今までめんどくさい申請していた方法を排除し、
>全て無料に、申請の手間賃の削減。

そうそう、思い出しました。
出産費用の無料化は、猪口さんも、言っていましたよ。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20060113ik04.htm
このあとどうなったのか、わからないけれど、
財政難が理由とかで、「一時金給付」になってしまうのかな...?
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_06051611.cfm

>市も普通保育所も、幼稚園も増やすべきで、

「政府の少子化対策」講演にも、待機児童をなくすというのは、
あったけれど...これも具体的にどうするのか、わからないです。


それはともかく、こういうことを決めている、
政府の「少子化社会対策推進会議」の議長は、
じつは、安倍晋三(!)だったりするので、こっちが原因なのかも...
Posted by たんぽぽ at 2006年08月27日 17:54

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猪口大臣講演「政府の少子化対策」資料
Excerpt: ちょっと前のことになるが、リレー保育をお願いしている保育園の園長が猪口大臣講演に参加してきたらしく、保育園にコピーが置いてあった。 出生率と女性の労働力率の関係や、男性の育児・家事時間の国際比較..
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Tracked: 2006-08-26 18:22