2006年08月30日

toujyouka016.jpg 主観的に不幸?

8月25日エントリで、お話したように、
宮乃さまの、「少子化と働く場の確保」では、
徳保隆夫氏の「少子化問題を考える」を、話題にしています。
そこで言う、「足るを知る」「主観的に不幸」とは、
現代の生活水準と、敗戦直後の貧困状態とを比較していて、
そのようにモラルに訴えることの、非現実性を批判しています。

この宮乃さまのご主張には、わたしも異論はないです。
ですが、徳保隆夫氏の、「足るを知る」「主観的に不幸」は、
このような、経済的なことだけではなさそうに、わたしは思います。
(というより、経済的なことも、ふくまれているのでしょう。)

...というわけで、わたしが思ったことを、
以下にお話しておくことにします。

 
「少子化問題を考える」の中の、1月13日エントリ、
「仕方なく人は生きているのか」では、ご自分の母親が専業主婦で、
夫や家族に尽くしていたことを、「美談」として書いています。

しかも、徳保隆夫氏、ご自分の至福の幼少時代が、
女性への犠牲の上に成り立っていると、思いたくないらしく、
こんなことまで書いているのです。
========
多くの女性にとって、結婚して家庭に入って、
子どもを産む以外に、生きようがなかったといった書きように、
私は賛同したくない。 ひとりひとりの主体的な選択の結果として、
多くの子を産み育てる女性が多い時代が形成された、そう考えたい。
========

そんなナイーブなことを言うのならと、わたしは、
「統計数理研究所」「日本人の国民性調査」という統計を紹介して、
「生まれ変わったら、また女性がよい」と、答えた女性が、
敗戦直後は少なかったことなどを挙げて、むかしのほうが、
女性は生きかたの選択がせまく、女に産まれると損と、
感じていたことを、しめしてあげました。
http://taraxacum.seesaa.net/article/12135766.html

徳保隆夫氏、甘美な思い出に、水をぶっかけられたと、
むかついたのでしょうか、「そうやって、女が権利を主張するから、
少子化対策なんて無駄なんだよ」という意味のことを、
わたしのブログのコメント欄に、直接書いてきましたよ。
[2006年01月24日 13:02]


きゅうに開き直った感じですが、「そう考えたい」と、
書いていたことについて、もう一度お尋ねしてみました。
[2006年01月25日 10:15]
今度はもっと露骨に、こんなことを言ってくれたのでした。

========
何を当然の「権利」とみなすかということは、
ある社会の文化が決めることです。
たんぽぽさんが当然だと思っている権利も、
地域や時代が異なる社会では当然ではありません。

現代の日本人は、女性が男性と同等の条件で勤労する権利を
「当然のこと」と規定しました。
その代償が少子化の加速だったりするわけです。
「当然の権利」というのはドンドン増え続けています。きりがない。
========[2006年01月28日 17:59]

前半はもはや、「女に権利があるなんて、あたりまえと思うな!
社会によっては、女は男に差別されて当然なんだ!」と、
言いたいのだとしか、受け取りようがありません。
後半は、「少子化の原因は、女が権利を要求するからだ」
というだけでなく、「女というのは、いつまでも、
権利を要求してきて、きりがない」とも、言いたいようです。


だいぶ、本性を現わした感じですが、まだまだあります。
女性が、好きな結婚相手を選ぶことさえも、
徳保隆夫氏は、気に入らないようなのです。
(「人々が」となっているが、「希望と現実(2006-01-16)」の、
文脈などから、これは女性のことでしょう。)

========
ちなみに未婚・晩婚が進んでいるのは、
「嫌いな人と結婚しない」ことが当然の権利になったからです。
人々がこの権利を捨てれば、未婚も晩婚もなくなります。
========[2006年01月28日 17:59]

posted by たんぽぽ at 00:52 | Comment(20) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
徳保隆夫氏の事はよく存じ上げませんが「足るを知る」には、地球全体で人類が生き残る為には満たされる事ばかりを追っていたら破綻するという意味合いも入っていたと思います。
個人的には足るを知るという修行僧のような生活も好きですが全ての人に徹底する方法は見つかりそうもないので、選択肢からはずしました。
専業主婦だろうと働こうと女の生き方の一握りに過ぎないのでどちらが正しいとかはどうでもよくで、一緒に家族を作っていこうという姿勢がなく女性に尽くして貰う(妻ではなく家政婦がほしい方)のが当たり前と思う男性の子どもは自分は産まないということだけははっきりいえます笑。同じように思う女性が増えればこの手の男性の子どもは減るでしょうし、20年後、どんなタイプの男性が増えているかでわかるかも知れません。
Posted by 宮乃 at 2006年08月30日 22:36
宮乃さま、こんにちは。
コメント、どうもありがとうです。

>「足るを知る」には、地球全体で人類が生き残る為には
>満たされる事ばかりを追っていたら破綻する
>という意味合いも入っていたと思います。

ああ、いえいえ、「足るを知る」に、
どんな意味がふくまれているか、すべて網羅したり、
それらひとつひとつを、検討することは、いまはやっていないです。
これまで出て来なかったことで、まだあると、
わたしが思ったことを、取り上げたしだいです。

>専業主婦だろうと働こうと女の生き方の一握りに過ぎないので
>どちらが正しいとかはどうでもよくで、

これは、上のコメントにも書いているけど、
特定個人の生きかたについては、どうこう言うつもりはないです。
(そんなことには、興味もない...)
徳保隆夫さまのご主張のうち、一般論的なことについて、
異論があったので、述べているしだいです。
Posted by たんぽぽ at 2006年08月31日 00:19
>前半はもはや、「女に権利があるなんて、あたりまえと思うな!社会によっては、女は男に差別されて当然なんだ!」と、言いたいのだとしか、受け取りようがありません。

なぜその逆は考えないのでしょうか?
Posted by 通りすがり at 2006年09月11日 08:55
徳保隆夫氏のブログ、『趣味のWebデザイン』から、
いらっしゃったようだけど、ハンドルは、不特定多数的なものではなく、
ユニークなものを、使っていただきたいと思います。

>なぜその逆は考えないのでしょうか?

「その逆」とは、どういうことですか?
(意味がわからないです。)

わたしは、女性の権利が侵害されてきた、というお話を、
ずっとしてきたのですから、徳保隆夫氏の言う、
「たんぽぽさんが当然だと思っている権利」は、
女性の権利を指しているとしか、考えようがないということです。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月11日 18:49
>ハンドルは、不特定多数的なものではなく、ユニークなものを、使っていただきたいと思います。
発言に責任を持てということでしょうか?

本題。
>何を当然の「権利」とみなすかということは、ある社会の文化が決めることです。
これを「社会によっては、女は男に差別されて当然」と捉えることもできますが、なぜ「社会によっては、男は女に差別されて当然」と捉えないのか、ということです。
Posted by 通りすがり at 2006年09月12日 23:23
>発言に責任を持てということでしょうか?

とうぜんでしょ?
Posted by たんぽぽ at 2006年09月13日 01:17
こんなことで発言に責任を持てるとは思えませんが、ご希望のようなので。

本題の方にも答えて頂きたい。
Posted by awk at 2006年09月13日 08:27
不特定多数を連想させるハンドルを使う人は、
たとえば、自分の言いたいことだけ、書きなぐっていく、
といったような、無責任なことをしたりします。
(対話にならないので、そのようなハンドルのコメントは、
無条件で削除するブログ管理者も、いるくらいです。)

「こんなこと」でも、このくらい、相手に不信感を
持たせることができますので、対話したいのなら、ハンドルくらい、
よけいな警戒をさせないものを、使われたいです。


>なぜ「社会によっては、男は女に差別されて当然」と捉えないのか、

わたしは、女性の権利が侵害されてきた、という、
お話をしてきたのですから、そこへもってきて、
「たんぽぽさんが当然だと思っている権利も、
当然ではありません」が、指すものは、
「女性の権利は当然でない」ということ以外に、ありえないです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/12135766.html#comment
Posted by たんぽぽ at 2006年09月13日 19:46
ハンドルネームなんてその場ですぐ「それっぽい」ものが捏造できます。その程度のことで責任が取れるとは思えません。

>「たんぽぽさんが当然だと思っている権利も、当然ではありません」が、指すものは、
私が言いたいのはそこの解釈ではありません。

例えば男女の関係に絞って考えると、
>何を当然の「権利」とみなすかということは、ある社会の文化が決めることです。
という言葉からは、「男性優位の関係」だけでなく「女性優位の関係」を読み取ることもできます(後者の関係の社会があることはご存知でしょう)。言い換えれば、「男性の権利は侵害されるべきだ」と考えるA氏がいたとすれば、徳保氏の発言は、
==
何を当然の「権利」とみなすかということは、
ある社会の文化が決めることです。たんぽぽさんが当然だと思っている権利も、Aさんが当然だと思っている権利も、地域や時代が異なる社会では当然ではありません。
==
とも言えるように思うのです。
Posted by awk at 2006年09月14日 15:04
>その程度のことで責任が取れるとは思えません。

「発言に責任を持てということでしょうか?」と、
はじめのほうで、おっしゃっていたではありませんか?
不特定多数を思わせるハンドルでは、無責任と思われそうだと、
ご自分でもわかっている、ということではないかな...?


>私が言いたいのはそこの解釈ではありません。

http://taraxacum.seesaa.net/article/12135766.html#comment
↑このコメント欄の内容について、考察しているのですから、
使われていることばは、会話の文脈の中で、
どんな意味を表わしているかが、問題になります。
文脈を無視して、「このことばは、このように解釈できる」と、
主張したところで、まったくの見当違いですので、
ねんのため、おことわりしておきますよ。

>>ある社会の文化が決めることです。
>という言葉からは、「男性優位の関係」だけでなく
>「女性優位の関係」を読み取ることもできます

「これまでの歴史は、おおむね『男社会』であり、
社会規範、法律、価値観などは、男性の基準で作られてきました」と、
わたしは、エントリで書いています。

それに対して、「ある社会の文化が決めることです」と言われれば、
このような、「男性優位の関係」を、当然視するのだなと、
考えるのが、いちばん自然な受け取りかたです。
(会話の中で出てきていない、「女性優位の関係」など、
どうやっても読み取りようがないです。)

>「男性の権利は侵害されるべきだ」と考えるA氏がいたとすれば、

「『男性の権利は侵害されるべきだ』と考えるA氏」なんて、
コメント欄の会話の、どこにも出てきていないです。
したがって、くだんの徳保隆夫氏の発言が、
「男性の権利は当然でない」も指しているとは、考えられないです。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月15日 02:04
無責任と思われても構いません。私はハンドルネームなどで責任を取っていません。誠実にコメントすることで責任を取っています。

>文脈を無視して、「このことばは、このように解釈できる」と、主張したところで、まったくの見当違い
それは具体例の場合です。一般論を提示されたら、色々な場合を考えるのがあたりまえです。
一般論は前後の文脈などに左右されません(特定の事物をさしているのではないので)。
具体例であれば、前後に出てくるものを指していると考えるのが自然でしょうが、一般論は普遍的に成り立つものです。
つまり、
>何を当然の「権利」とみなすかということは、ある社会の文化が決めることです。
の"ある社会"が普遍的なものを指すならば、今までの社会や仮想的な社会など、すべての場合が考えられるのです。
問題は"ある社会"が普遍的なものを指すか、ある特定のものを指すかですが、これについては言うまでもないでしょう。
Posted by awk at 2006年09月15日 21:03
ハンドルだけでは、責任が取れないのでしたら、
ぜひ、詳しい自己紹介をされたいと思います。
(内容のあるサイトかウェブログを、お作りでしたら、
それをリンクしてくださるのでも、結構ですよ。)

ご自分が何者なのかを、わたしや、ほかのみなさんに明かすことで、
誠実さをしめしていただきたいと思います。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月15日 22:00
>私はハンドルネームなどで責任を取っていません。
というのは、誤解を生じる書き方でした。

私にとっては、相手がハンドルを公開しても「責任を取った」ことにならないのですが、たんぽぽ氏にとっては、「責任を取った」ことになるのではないのですか。

「わたしはハンドルごときで責任が取れるとは思わないが、たんぽぽ氏が『相手は責任を取った』と感じるならハンドルを公開しよう」ということなのですが。

別に自己紹介しても構いませんが、本題を放置して「あれを公開しろ、これを公開しろ」と話を引き伸ばすのは止めて頂きたい。
Posted by awk at 2006年09月17日 21:03
>たんぽぽ氏にとっては、「責任を取った」ことに
>なるのではないのですか。

わたしも、誤解を生じる書きかたがあったので、釈明しておきますね。

ハンドルをユニークにしただけで、責任を取ったことになると、
わたしは、考えているわけではないです。
「発言に責任を持っているなら、すくなくとも、ハンドルくらい、
印象を悪く持たれないものを、使ってしかるべき」です。
ハンドルをユニークにするのは、責任を持つことの、
必要条件であって、十分条件ではないので、おことわりしてきますよ。


>別に自己紹介しても構いませんが、

では、どうぞ。

>「あれを公開しろ、これを公開しろ」と

匿名性の後ろに隠れた、安全なところから、
批判をするのは、わたしは容認できないもので。

>話を引き伸ばすのは止めて頂きたい。

いやなら、お引き取りくださって結構ですよ。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月17日 23:56
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/introduction/introduction.html
にあるものだけで十分でしょう。

ハンドル:awk
職業:学生
年齢:不詳
身体の特徴:細長い
性格:控えめ
専攻:無し
苦手なこと:作文
苦手な人のタイプ:まともな議論が成り立たない人
好きな絵本:なし
好きな言葉:Mir genugt das Mysterium der Ewigkeit des Lebens und das Bewusstsein und die Ahnung von dem wunderbaren Bau des Seienden sowie das ergebene Streben nach dem Begreifen eines noch so winzigen Teiles der in der Natur sich manifestierenden Vernunft.

「匿名性の後ろに隠れた安全なところから批判をしている」のは私もたんぽぽ氏も同じですよ。
逃げたくなったら、私だったらハンドルなどを変えてしまうことができるし、たんぽぽ氏だったら一連の書き込み、あるいはこの日誌自体を消してしまうことができる。どちらにしろ証拠は残りません(勿論、そういうことはしないと信じていますし、これだけの記事を重ねた日誌を消すことはかなりダメージの大きいことでしょうが)。

引き取りたいのは山々ですが、本題に対する反論があるようなら心残りですので。
本題に対する反論が無いなら無いと言って頂ければ引き取ります。
Posted by awk at 2006年09月18日 11:22
ひとつ書き忘れました。
今後コメントする方のためにも「たんぽぽ氏が御存知ない方が批判的なコメントを書き込む際にはハンドルおよび自己紹介(ウェブサイト公開)が必須」とでも書いておいた方がよろしいのではないでしょうか。
Posted by awk at 2006年09月18日 11:26
わたしが、ハンドルや自己紹介といった、
「匿名性」にこだわるのは、だいたいつぎのような理由によります。
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/Anonymous.html

>http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/introduction/introduction.html
>にあるものだけで十分でしょう。

その自己紹介以外に、わたしは、サイトやブログで、
民法改正について書いています。
これを見て、あなたは、わたしが、別姓や婚外子に、
興味があることがわかり、さらに、ジェンダー論や政治学などを、
どのくらい知っているのかを、推し量ることができます。

あなたが、わたしについて、知り得る個人情報は、
わたしが、あなたについて、知り得るそれの比ではありません。

>逃げたくなったら、私だったらハンドルなどを
>変えてしまうことができるし、たんぽぽ氏だったら一連の書き込み、
>あるいはこの日誌自体を消してしまうことができる。

あなたは、ここで使っているハンドルを変えるだけ、
わたしは、いままでのブログの記事を、すべて抹殺ですから、
「逃げる」ときの失なうものの規模が、まったく違います。
あなたのほうが、圧倒的に有利ですよ。


>職業:学生
>専攻:無し

おや、学生さんなのに、お勉強していないということかしら?
(それとも、大学生とか、専門学校生じゃなくて、
高校生か、それとも中学生なのかな...?)

>好きな言葉

海岸で貝殻を拾った、ニュートンを思わせるけれど、
有名人の格言ではなさそうね? (なにかの本の一節かな...?)

>ひとつ書き忘れました。
>今後コメントする方のためにも

あなたのような人が増えてきたら、対処を考えるかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月20日 01:22
どんなことばでも、使われている文脈があるし、それによって、
まったく同じ文章であっても、意味合いがおのずと変わってきます。
(これは、一般論だろうと、各論を述べていようと、
ことばである以上、なんでもそうですよ。)

文脈を無視して、語句だけ部分的に取り出して
解釈したところで、誤読になるだけです。


>一般論を提示されたら、色々な場合を考えるのがあたりまえです。

はじめから、一般的なお話をしているとか、
「ある社会の文化が決める」いくつもの例が出てきて、
それが帰納されている、という文脈でしたら、
いろいろなケースをふくめた一般論を、語っていると言えます。

いまの場合、もともとは、特定のケースについてのお話でした。
その流れで出てきた一般論は、「特定のケース」の、
論拠として使われているとするのが、自然な受け取りかたでしょう。

それで、いままでお話した理由で、ご指摘の「一般論」は、
「男社会なんだから、女性の権利は当然でない」という、
「特定のケース」を、演繹するために提示されていると、
解釈されることになります。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月20日 01:24
>だいたいつぎのような理由
だいたい、と書くからには黒木氏の考えと違う点がいくらかあると思いますので、その相違点を示して頂きたい。
たんぽぽ氏の前提が分かると、私も話が進めやすいので。
Posted by awk at 2006年09月20日 19:25
>その相違点

黒木氏ほど、厳格にはやっていない。
Posted by たんぽぽ at 2006年09月22日 21:01

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