2006年10月13日

toujyouka016.jpg 予算委員会(2)

それじゃあ、民主党は、「現在や未来の問題」を、
議論していないのかというと、そんなことはまったくないです。
6日、枝野幸男氏の質問で、多重債務者のことや、
06年4月に施行された、悪名高い改正障害者支援法、
そして年金と、まさに現在と未来の問題が出てきたのでした。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.cfm?deli_id=31690

 
多重債務については、利息制限法が取り上げられました。
消費者金融の金利には、「グレーゾーン」があるのですが、
(違法だが罰則のない金利範囲で、100万円以下で18.0-29.2%)
これを廃止する経過期間が、長過ぎることが指摘されました。

違法ですから、あしたにでも廃止していいはずのもので、
それを3年も放置するのは、「泥棒に追い銭」みたいなものです。
いまでも、上限以上の違法金利は、契約内容にかかわらず、
無条件に払わなくてよいと、なっているのですが、
事情を知らないかたが正直に払うという、不公平な現状があります。

また与党は、金利の引き上げも、検討しているのですが、
利息制限法の歴史を紹介し、デフレに低金利時代という、
社会情勢をかんがみると、引き上げはおかしい、
ということも、枝野氏は指摘してきました。

回答あたった、山本有二大臣、思わず出たのでしょうか?
「決して業者のためではなく」と、はさんでしまいました。
そこをとらえた枝野氏、「業者のためとは、言ってないんですけど、
よほどうしろめたいんですね?」と、言い返していました。
(ようするに、与党は、サラ金業者の利益のために、
批判も強く貸し倒れの出てきた、「グレーゾーン」をなくすかわりに、
金利の引き上げで、埋め合わせようというのか?)


障害者支援法は、ご存知のかたも多いと思いますが、
通所施設に、使用料がかかるようになって、
障害者の「再チャレンジ」が、困難になったという問題です。
これも、障害者福祉における、応益負担のありかたや、
実際に生活が圧迫されたという、
障害者のかたから寄せられた、切実な声を挙げて、
現状を訴えた、枝野氏には説得力があったと思います。

さらに、年金についても、国民年金加入のパートは、
厚生年金加入の正社員と、ほぼ同額の保険料負担で、
受けられる年金は約半分という、不公平をあげて、
「これで『美しい国』ですか?」なんて訊いていました。
(どうも、安倍首相の「再チャレンジ」「美しい国」は、
これから、いろいろなところで使われる、「言質」になりそうです。)


ところで、これを見ると、マスコミは例によって(?)、
枝野幸男氏の質議を、報道しなかったようなのです。
(ようは、マスコミも自民党も、サラ金会社と、
癒着しているからだそうですが。)
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20061008#1160245354

なんでも、『報道ステーション』で、事情を知らないらしい、
コメンテーターが、「歴史認識ばかりでなく、
国民生活のこととか、民主党はオトナの質問をしてほしい」と、
言ってしまったので(地雷を踏んだかな?)、
「マスコミが触れないんだけど、枝野質問があって...」と、
古館氏は、しかたなく(?)、言っただけみたいなのです。

こうしたメディアの扱いかたは、多重債務者や、
障害者支援法、年金の問題が、国民に伝わらないという、
直接のことはもちろん、民主党の活躍が目立たなくなるという、
間接的に困ったことにもなります。
なるほど、こうやって、「民主党は役に立たない」と、
国民は思わされていくのかと、すこしばかり、
わたしは納得しましたよ。

posted by たんぽぽ at 21:14 | Comment(1) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
安倍内閣が、サラ金業者と癒着している、という記事を見つけたぞ。
(もう献金漬けみたい...)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2572299/detail
Posted by たんぽぽ at 2006年10月19日 00:46

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