2012年03月04日

toujyouka016.jpg 別姓訴訟のサイト更新

すこし前ですが、別姓訴訟を支える会のウェブサイトが
だいぶリニューアルされています。

「別姓訴訟を支える会」

 
裁判ニュースのページは、準備書面がすべて公開されています。
これをご覧になれば、原告と被告が、
それぞれどのような主張をしたか、わかると思います。

「裁判の書面及び判決」

それから「支える会」が発行している会報の
バックナンバーが公開されています。
これで入会していないかたも、おそらく一部だと思いますが、
会報が読むことができるようになっています。

「別姓訴訟を支える会通信バックナンバー」


バックナンバーの最新号(2月22日発行)を見ると、
第4回口頭弁論(2月8日)に提示された被告の第2準備書面
(まだウェブサイトに公開されていない)における反論が、
原告の主張と噛み合ない、とあります。
========
国家賠償法1条1項の違法性、憲法24条、憲法13条、
及び、女性差別撤廃条約に関する原告の主張に対して、
被告が反論を述べています。
原告と被告の議論がかみ合っていないところがありますが、
この第2準備書面に対しても、反論をしていく予定です。
========

終了後の弁護団の解説によると、国側の議論は
「過去の事例の引用をかなり曲解しており、
司法試験で落ちるレベルの論」とまで言っていたそうです。
女性差別撤廃条約に関するところなんて、
国側ははじめ答弁書が間に合わなかったですし、
かなりむちゃくちゃな議論だったのではないかと想像します。

被告の書面がなさけないからと言って、
安心して原告が勝てるということはやはりなく、
気をゆるめず、論理的に闘っていく必要はあるそうです。
どんなおかしな主張をする相手であっても、
あくまで冷静かつ論理的に反論する、というのは
議論の基本だと、わたしも思います。

(このあたりは、実際に裁判を傍聴したかたから、
お話を伺いました。情報提供ありがとうございました。)


第5回口頭弁論は5月9日水曜日の予定です。
前回からの期間が、またすこし長くなっています。
第4回は傍聴人が多かったので、あいだが長いみたいです。
そういえば、最初のときも傍聴人が多かったので、
第2回までの期間がとても長かったのでしょう。

前回と前々回は傍聴人がすくなかったようで、
「関心の高さを示すためにも是非来て下さい」と
弁護団のかたたちから即されたそうですが、
それでつぎの口頭弁論までの期間が、
わりあい短かったのかもしれないです。


それでは原告のみなさま、がんばってください。
わたしは、こうやってときどきブログで話題にする
くらいしかできないですが、応援しています。

これまでのエントリ:
「別姓関係の訴訟の案内」
「別姓訴訟-第2回口頭弁論」
「妻の姓選んだ私」
「別姓訴訟-第1回口頭弁論(2)」
「別姓訴訟-第1回口頭弁論」
「反体制的思想だって?」
「夫婦別姓訴訟の提訴」
「7割以上が選択別姓賛成」
「別姓訴訟を支える会」
「夫婦別姓の初訴訟」

posted by たんぽぽ at 16:42 | Comment(4) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
支える会のサイトを見ました。
個人的には原告側の主張の一つである、「民法750条が婚姻の自由(憲法24条)と氏の変更を強制されない自由(憲法13条)を制約するものであり、厳格な審査基準を用いて憲法適合性を審査すべきであり、この審査基準によると、民法750条の違憲性は明白である」
に対する、被告(国)の反論内容に、凄く興味がありますね。

原告側のこの主張は平たく言えば、「結婚だからって、人の名前を勝手に変えたら駄目でしょ!」
ってことでしょう(平たくし過ぎかな?)。
常識的に見れば「民法750条は違憲」と言う結論以外、あり得ないはずですけどね。

国はどうやって反論するんでしょう?
「子供が可哀想」とか、事実婚家族(ウチを含め)に対する侮蔑的な主張でしょうか。
それとも、選択別姓がまだあまり認知されていないころの、地裁の「当たり障りの無い」判例に頼った反論でしょうか。
まさか「スターリンの失敗」???

どう来ても結局、屁理屈でしかない反論に、あくまで冷静かつ論理的に反論するのは、
本当に気苦労が多いと思います(私なら多分、最初の方で切れます)。
忙しくて傍聴にも行けない私ですが、気持ちばかりのカンパで、応援させて頂きます。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年03月07日 12:43
ニャオ樹・ワタナベさま、
このエントリにコメント、ありがとうございます。

>常識的に見れば「民法750条は違憲」と言う結論以外、あり得ないはずですけどね

うーむ、それはどうかなと思います。
「現行民法では男女どちらの苗字でも選べるから、
男女平等であり違憲ではない」という判決が出る
可能性があるのですよね。
というか、そのような判決が出ることを警戒して、
いままで訴訟に踏み切った人がいなかったんだけど。

もちろん、むかしとくらべて状況は変わっているから
司法判断が変わる可能性はあるし、その可能性が高いと思ったから、
訴訟に踏み切ったんだと思います。
(婚氏続称でも、司法判断があとから変わっているので、
夫婦別姓でも同様のことはありえると、
考えたのもあるのかもしれないです。)

>国はどうやって反論するんでしょう?

さすがに、そこらへんの別姓反対派が言うような
とんでもな理屈は持ち出さないと思いますよ。
国がそういうことを言ったことは、いままでないですし。

彼らの得意技は、「世論調査がー」なんだと思うけど、
女子差別撤廃委員は「世論調査を根拠にするな」と
釘を刺しているので、しからばどんな理屈を持ち出すのか、
気になるところですね。
Posted by たんぽぽ at 2012年03月09日 22:38
たんぽぽ様

>「現行民法では男女どちらの苗字でも選べるから、
>男女平等であり違憲ではない」という判決が出る可能性があるのですよね。

「民法750条が婚姻の自由(憲法24条)と氏の変更を強制されない自由(憲法13条)を制約する」
と言う主張に対しては、「男女どちらの苗字でも選べるから違憲ではない」と言う反論は無意味だと思います。
両性の合意と、その他改姓以外の法律婚規定(年齢・重婚でない事・・・)を満足している男女が婚姻の届出をした場合、現行の民法750条では、男女どちらも改姓を望んでいなくとも、どちらか一方は氏の変更を強制される。そのことを『違憲』であると言っているのでしょうから、仮に現状で男性と女性の改姓率が50:50で同じだとしても、それは「氏の変更を強制されない自由(憲法13条)を、民法750条により侵された者が、男女同数である。」と言うことでしかないでしょう。

原告側のこの主張が通るか否かは、この「氏の変更を強制されない自由」が、憲法13条で最大限尊重されるべき国民の権利であると認定されるか否かによるんじゃないかと思います。
ちなみにウィキによると、憲法13条の条文は『すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。』だそうです。

尚、「現行民法では男女どちらの苗字でも選べるから、男女平等であり違憲ではない」と言う主張は、女子差別撤廃委員の勧告に対する反論としては、一見、正当性があるようにも思えますが、委員の勧告は「慣習などについてもこれを改善するように、民法改正などで対策を取れ。」と言う主旨でしょうから、現実には97:3程度の圧倒的な女性の改姓率を放置して、「現行民法で差別はありません」などと言ったら、殴られるでしょう。
同様に世論調査結果での反論についても、「そうした国民の無理解を啓蒙せよ」と言う勧告が日本政府に聞き入れられていない、あるいは対策を取っているもののその効果が全く現れていない、ことを示すだけなので、やはり殴られるでしょう。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年03月10日 16:57
ニャオ樹・ワタナベさま、
またまたコメントありがとうございます。

>この「氏の変更を強制されない自由」が、
>憲法13条で最大限尊重されるべき国民の権利であると
>認定されるか否かによるんじゃないかと思います

憲法13条も根拠にしたのは、たぶん憲法24条だけでは、
「男女のどちらの苗字でも選べるから...」となって、
根拠ふじゅうぶんとされる懸念があるからだと思います。

「すべて国民は、個人として尊重される」ので、
夫婦の双方が苗字を変えないことを望んでも、
それが満たされなければならない、
と解釈されることを考えていると思われます。


>「現行民法では男女どちらの苗字でも選べるから、
>男女平等であり違憲ではない」と言う主張は、
>女子差別撤廃委員の勧告に対する反論としては、
>一見、正当性があるようにも思えますが

じつは正当性はなかったりします。
女子差別撤廃条約の16条は、つぎのようになっているからだけど。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/3b_004.html
========
1 締約国は、婚姻及び家族関係に係るすべての事項について
女子に対する差別を撤廃するためのすべての適当な措置をとるものとし、
特に、男女の平等を基礎として次のことを確保する。
(g)夫及び妻の同一の個人的権利(姓及び職業を選択する権利を含む。)
========

「同一の個人的権利」ですから、夫婦の双方が
苗字を変えたくないことを望んだときにも、
男女平等が守られなければならないことになります。
しかも「姓を選択する権利を含む」と
かっこ書きで付け加えているくらいですから、
夫婦別姓の実現は、とくに強調されているのですね。

したがって、「男女どちらの苗字でも選べるから、
男女平等であり条約違反でない」という釈明は
しりぞけられるようになっている、ということです。
(もしかすると苗字のことは、世界的に見ても
守られにくいことだったのかもしれないです。)
Posted by たんぽぽ at 2012年03月12日 22:21
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