フランスの大統領は、フランソワ・オランド氏ですが、
妻のバレリー・トリルベレールさんとは、事実婚の関係にあります。
つまりバレリーさんは、事実婚のファーストレディ
ということになるのですが、フランスの現在の共和制下では、
初だというので、ちょっと話題になっているわけです。
「仏大統領:初の「事実婚」夫人 政治記者「続ける」」
「仏大統領、事実婚の「妻」も外交デビュー」
「フランスの「事実婚」ファーストレディー、G8首脳会議で外交デビュー」
「仏大統領:事実婚のバレリーさん 強気記者「略奪愛」」
よくトップが同性愛者だと、それが話題になりますが、
トップが事実婚というのは、あまり聞かないように思います。
(ドイツの大統領が事実婚だとありますが。)
もっと多くてもよさそうなので、ちょっと意外な気もします。
(そうではなくて、わたしが知らないだけかもしれないですが。)
フランスには、ご存知のようにPACS(民事連帯契約)という、
婚姻に準じた制度があります。
記事を見たところ、バレリーさんの結婚関係は、
おそらくPACSでもなくて、本当にいかなる意味でも、
法律婚関係にないのかもしれないです。
(このあたり、はっきりわからないです。)
読売の記事を見ると、最後のほうで「未婚のパートナー」と
書かれていて、いささか引っかかるかもしれないです。
フランスの婚姻制度に沿っていないだけで、
当人たちとしては、結婚しているのですから、
「未婚」は違うのではないかと思うからです。
毎日の長い記事を見ると、アメリカのメディアも
表記が混乱したとあるので、事実婚の配偶者のことを、
どういい表わすかで悩むのは、日本だけではないようですね。
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G8で訪れた米国では「恋人」「配偶者」
「パートナー」「コンパニオン」など「夫人」に代わる
呼称を巡ってメディアが混乱したものの、
特に外交儀礼上の問題はなかった。
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記事には、バレリーさんがどんなかたなのか、
プロフィールもいくつか書かれています。
職業は週刊誌『パリ・マッチ』の政治記者とあります。
貧しい家庭に育ち、「女も一生懸命働いて稼ぎなさい」と
母親から言われて、その影響を受けたとあります。
女性の自立や権利に関しては、かなり意識をしているのでしょう。
事実婚という関係を選んでいるのも
そうした意識の現れのひとつなのかもしれないです。
また、「上品で洗練されていて常に控えめ」ですが、
「女性蔑視発言をした同僚の男性記者には「容赦なく平手打ち」」を
したというエピソードもありますよ。
わたしが想像するに、誠実な相手に対しては、
自分からも誠実に振る舞うけれど、非礼な相手に対しては、
遠慮がなく毅然とした態度に出るという
タイプなのかもしれないです。
女性蔑視発言の男性同僚に平手打ちをするなんて、
なかなか頼もしいと、わたしなら思うところです。
でも男性諸氏の中には、こういう勝ち気な女性はちょっとニガテ、
というかたも、いらっしゃるかもしれないです。