「独身男女の結婚に対する意識」というビジネスパーソンを
対象にした意識調査を行なったのでした。
20-49歳の独身の男女が対象で、南関東の1都3県で行なっています。
「ビジネスパーソン意識調査『独身男女の結婚に対する意識』」
「ビジネスパーソン意識調査『独身男女の結婚に対する意識』」(朝日新聞)
興味を惹くところはたくさんあるのですが、
ここで取り上げたいのは、夫婦別姓と事実婚に関する意識です。
Q7が「 現在の日本では少ない、もしくは認められていない結婚に
関する事柄について、あなたは一般的に「あり」だと思いますか。
「あり」だと思われるものをすべてお答えください。
(回答はいくつでも)」という設問で、マイノリティな
結婚のかたちについて許容できるかが訊かれています。
その選択肢の中に、「夫婦別姓」と「事実婚」があります。
男女別に統計が取られているのですが、
夫婦別姓: 男性44.4%、女性68.7%
事実婚: 男性47.1%、女性62.4%
となっていて、男女の差がはっきり現れています。
とくに夫婦別姓は、挙げられた項目の中で
男女差がもっとも大きくなっているくらいです。

インテージの記事では、女性のほうがマイノリティに対して
許容度が高いためと分析しています。
しかし、夫婦別姓と事実婚に関しては、
女性は結婚改姓に直面するので、自分のこととして
受け止めるからではないかと考えられます。
これに対して、男性の許容度が低くなっています。
おそらく自分が改姓することは考えていないでしょうから、
自分の妻が自分の苗字を名乗らないことへの
不満が現れているのだろうと考えられます。
性別に加えて、年齢別の数値がつぎの表に出ています。
夫婦別姓は女性の30代、事実婚は女性の40代で
もっとも高い数値になっています。
これは、当事者性が高いほど許容度が高いということだと、
考えられるでしょう。

Q7のマイノリティの許容度についての設問ですが、
「夫婦別姓」と「事実婚」のほか、「婚前契約書の作成」
「別居婚・通い婚」「専業主夫」という選択肢があります。
「専業主夫」以外の4つの項目は、どれも女性のほうが
許容度が高くなっています。
これはおそらく、既存の結婚のスタイルは、
女性が束縛されがちだったり、不利なことが多いので、
より多くの自由度を求めて、特殊な結婚のかたちを
希望するようになるからではないかと考えられます。
付記:
2011年1月に「エスカーラ・カフェ」が、働く女性を対象に
夫婦別姓の是非を問うアンケートを行なっています。
これによると、72.8%の女性が、夫婦別姓に賛成でした。
今回のインテージの調査では、女性の賛成は68.7%ですから、
ほぼ近い比率になっています。
「7割以上が選択別姓賛成」
「「女性にも選択の権利を!」72.8%の働く女性が『夫婦別姓』に賛成」
最近の海外発のSNSでは人種・文化の選択欄に「JAPANESE」があることをはっきりと数箇所で確認できたことと頭の中で何故かリンクできました。日本人が「習慣」としているものが、外国人には「宗教」として映っていることのあらわれかもしれません。墓と子孫(自分)の苗字が同じでなくなることを拒否したり、夫婦・親子間の苗字が別であることを気にしたり。私はここまで来ると確かに姓を基にした宗教であると思っています。実際墓参りや祭祀をしなければ祖先が地獄に落ちるとか、そういうのは宗教ですからね。墓は財産だとは思いますが…
男性の方が保守的であり女性の方が現実に対して許容で応じるというパターンはどこの国でも同じですね。
>これは…正直、本音が反映されていると思います
たぶんそうだろうと、わたしも思います。
>最近の海外発のSNSでは人種・文化の選択欄に「JAPANESE」があることを
フェイスブックかしら?
>実際墓参りや祭祀をしなければ祖先が地獄に落ちるとか、
>そういうのは宗教ですからね。墓は財産だとは思いますが…
お墓の継承は、ふつうの財産の相続とおなじなのですよね。
法律上は「財産」ということですね。
そこへ持って来て、苗字が違っているとお墓に入れないとか、
引き継げないとか言うのは、「財産」であるはずのものに、
「宗教」を持ち込んでいるとも言えそうですね。
>男性の方が保守的であり女性の方が現実に対して許容で応じるというパターンは
多くの場合、社会は男性中心ですからね。
それで男性は既得権を維持するために、変革を拒むのでしょう。
女性は社会の不利益に突き当たりやすいので、
現状に合わせた変革を受け入れやすいのだと思います。
>フェイスブックかしら
Facebook、hi5(マイナーで、タイ人が多い)です。
30を目前にして、自分と日本人一般の「お墓」の認識が違うと実感しています。確かに自分のルーツのひとつではあるけれど、ここまで神経質に「姓」を扱っているところを見るに、「日本教」というある外国人の友人の発言を理解するに至りました。
しかし、最近では共同墓地が元気で、70代以上のお年寄りたちが比較的積極的に「名前を持たずして墓に入ろう」としています。かなり大きな流行のようです。逆に、60代までの比較的若いお年寄りの方が墓に対してしつこいほど敬虔な気がします。不思議なものですね。
>Facebook、hi5(マイナーで、タイ人が多い)です。
「hi5」はわたしも知らないですね。
>「日本教」というある外国人の友人の発言を
日本の常識は世界の非常識と言いますけれどね。
外国人から見ると、ともすれば「宗教」のようにも
見えてしまうのですね。
>不思議なものですね
わたしもよくわからないけれど、
60代だとまださきのことなので、現実味がないから、
観念的になるのかな、ということかもしれないです。
そして70代だと、わりと現実的になってくるのではないかな?