2012年10月05日

toujyouka016.jpg GIDの保険証の性別欄

性同一性障害(GID)で、男性から女性になったかたに配慮して
表の性別欄に性別を記載しない保険証が交付される、
というニュースがありました。
表の性別欄は「裏面参照」となっていて、裏を見ると
「戸籍上の性別、男性(性同一性障がいのため)」と書かれています。

「性別記載なしの保険証交付 性同一性障害の団体代表に…松江市」
「「性同一性障害」記載の保険証、本人に初交付」

 
このかたは、心の性は女性なのに「男性と書かれた保険証を
医療機関で示すのは苦痛」であると言って、
役所に保険証の記載変更を求めていたのでした。

表の性別欄に「女性」と記載されるのがいちばん
よかったのでしょうが、「本当は心の性を表記したいが、
今回の保険証で99%満足している」と語っているので、
いちおう解決したと言えると思います。


厚生労働省はじつはいったんは、保険証の記載を
「女性」とすることを認める方針だったのでした。
ところが結局認めないことになり、手のひらを返したのでした。
認めない理由は「医療機関が男性、女性それぞれに特有の
病気を見逃す恐れがあるため」となっています。

「健康保険証、希望の性別表記一転認めず 性同一障害で厚労省」

この理由はいささか納得できないものが、わたしにはあります。
性同一性障害という個別の事情について
言及する必要があるときは、問診票を書くときや、
診察のときに、そのつど言えばいいと思うからです。
必要に応じて伝えたほうが、医療機関の間違いも
すくないのではないかと、わたしは思います。

もちろん病気によっては、性別に関係ないものもあります。
そうした場合にまで、心の性と異なる性の記載された
保険証をしめす苦痛を受けるのは、わりに合わないことでしょう。


>性同一性障害の報道でいつも思うこと

この記事にかぎらず、性同一性障害が扱われるときは
いつもそうなのですが、こうしたとき「性同一性障害の男性」と
書かれることが、わたしには引っかかります。

この書きかただと、女性から男性に性転換したのかと
すくなくともわたしは、誤解をしてしまいそうです。
それになにより、心の性が女性だという本人に
とても失礼ではないかと思います。
それとも世間的には、「性同一性障害の男性」と書いたほうが、
誤解がないということなのでしょうか?

「性同一性障害で、男性から女性になった」とか
「性同一性障害で心の性が女性」のように書くと、
長過ぎるということもあるのだろうとは思います。
「MtF」「FtM」のような表記もありますが、
一般にはあまり知られていないでしょうから、
かえってわかりにいのかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 23:58 | Comment(2) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
こんばんは。
私は、厚生省の意見に賛成です。
ありとあらゆる病気に性別による特徴があります。例えば、マイナーなところでは、食道癌のなかにバレット食道癌というのがあり、初期では見つけにくい病気です。研究会に行ったときに、「バレット食道癌の症例を多数集めてきたが、いまだかつて女性にバレット食道癌が発生したのをみたことがない、と講師の先生が言っていました。ということで、限られた一例をあげますが、内視鏡一つにしても、相手が男性なのか女性なのか、それを意識して行うのは大事なことです。
診察のとき言うといっても、本人が言い忘れることもありますし、診察した医師と検査する医師が違ったり、途中で担当医が変わることはよくある話で、現実的ではありません。
また、性別と関係ない病気まで、とおっしゃいますが、まず病気が何か診断することから始まりますし、関係ない病気が合併していることもあります。

私は、性同一性障害は、まずはベースに健康あってのもの、あくまでも健康の二の次のものだと考えています。健康を守るためには、体の性別は医療機関に間違いなく伝わるようにすべきと思います。

Posted by しまあじ at 2012年10月06日 22:24
しまあじさま、
このエントリにコメントありがとうございます。

「診察の際には、体の性別ははっきり医療関係者が
わかるようにする必要があるが、本人の自己申告では
忘れることがあって当てにならないから、
保険証にはっきり書いておくべきだ」というご意見で、
よろしいということですね。

いただいたコメントについては、わたしの意見がないわけでは
ないのですが、あえてそれを申し上げるのは控えることにします。
ここでは、「医療関係者の立場から言えば、厚生省の判断に賛成だ」
ということで理解をしておきます。
Posted by たんぽぽ at 2012年10月07日 15:40
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