2012年10月07日

toujyouka016.jpg 女姓婚と夫婦別姓

今年の1月9日なので、もうだいぶ前ですが、
「女姓婚」なるものを、紹介したことがあったのでした。
妻の苗字を選ぶ結婚のことで、最近注目されているらしいです。
その女姓婚を取り上げた記事がまたあったので、
ご紹介をしたいと思います。

「いいかも「女姓婚」 家意識見直す効用も」

 
この記事ですが、「女姓婚」というのは、妻の両親と
養子縁組をする「婿養子」ではないことが言及されています。
単に妻の苗字を選んだだけで、婿養子と言われる誤解は多いですから、
ここに触れているのはよいことだと思います。

婿養子の場合は、結婚相手の親と養子縁組をし、
法律上も妻の親の息子になるが、女姓婚にはそうした手続きは不要だ


それから記事では、「女姓婚」によって「イエ意識」が
薄らいでいくことが期待されるとあります。

何より「女性が男性の家に入るという根強い結婚観を脱し、
妻が夫の家の嫁扱いされることをなくすきっかけになる」と
伊達さんは言う。

現在の民法ではイエ制度なんてなくなっているのに、
妻が夫の苗字に改姓すると、「夫のイエに入った」と考える人は、
残念ながらまだまだすくなくないです。
そうした状況にあって、夫が妻の苗字に改姓すれば、
「イエに入った」という意識を解消するのに、役に立つでしょう。

それなら、夫が改姓したら「妻のイエに入った」と
思われるのではないか、なんて言い出す人もいるのでしょうか?
ここは、従来の男性中心的な結婚観で中和されて、
そこまでには至らないと、理解しておくことにしましょう。


さらにこの記事では、夫婦別姓に関する言及があります。
民法改正法案が実現していないことに触れたあと、
つぎのように書かれています。

法改正に取り組む福島瑞穂社民党党首は
「女姓婚が広がれば『結婚イコール女性が姓を変える』
という意識が変わる。
別姓制度実現への道にもつながるのでは」と期待している。

「結婚して妻の苗字を名乗るのは一案だけれど、
それよりも、おたがい苗字を変えない
夫婦別姓のほうがよいのではないか」と考えるかたが
出てくることは、きっとあるでしょう。
女性婚が広まることが、選択的夫婦別姓制度の
実現に役立つことは、じゅうぶん考えられるでしょう。

じつは、前に女姓婚についてエントリを書いたとき、
(女姓婚そのものではなく)、取り上げている記事に対して
不満があって、それをお話したのでした。
その不満の中でとくに大きかったのが、
夫婦別姓への言及がないことでした。

今回の記事では、夫婦別姓にも言及があって、
福島瑞穂氏というくわしいかたに、お話を聞いてもいます。
また、妻の苗字への改姓が婿養子でないことへの言及や、
イエ制度の解消につながるという考察もあります。
前の記事のときに感じた不満が、今度の記事にはなく、
わたしにとっては、バランスの取れた記事だと思いました。

posted by たんぽぽ at 09:37 | Comment(4) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
福島さんの意見は、随分遠慮しているというか及び腰というか現実的(残念ながら当分選択的夫婦別姓は成立しそうもない)なという印象ですが、

>>自分の収入があるため男性の稼ぎにこだわらないが、名字は
>>変えたくない女性も結婚をためらっている。
というくだりが、良いなと思いました。
まさにその通り!私もそうでした。
Posted by しまあじ at 2012年10月07日 20:08
このエントリにコメント、ありがとうございます。

>福島さんの意見は、

そうですねえ...
女姓婚を検討した人たちが、夫婦別姓のことまで、
考えるようになることは、じゅうぶんありえることだけれど、
民法改正の実現につながるほどの影響はなさそうですね。
そもそも女姓婚が、それほど顕在化しないように思います。


>というくだりが、良いなと思いました。
>まさにその通り!私もそうでした。

おおおお、そうなのですね。
でも、夫婦別姓を選択したのですね。

女姓婚は、男性側に苗字へのこだわりがないとか、
改姓できない事情がないといった場合に、
選ぶことのできる手になりますね。
夫婦別姓には抵抗がある、という場合には、
ひとつのよい選択になると思います。
Posted by たんぽぽ at 2012年10月08日 11:57
女姓婚、どこかのポータルサイトからこの記事に最近到達して、紹介のされ方に脱力しました。「第三の結婚」って・・・。第一、第二は嫁入り、婿入りですよ。この記者の頭の中では、結婚はいまだにこのような図式なのでしょうか。結構若い世代でも、結婚は個人同士がするものという感覚の人ばかりではないのでしょうか。「婿入り」の場合は、確か養子縁組して相続権を獲得するのですよね。こういう人たちの頭の中では、「嫁入り」の場合も新しい義父母からの相続権を獲得することになっているのでしょうか?そのアンバランスさに気づかない感覚が不思議です。
http://news.livedoor.com/article/detail/6969136/
Posted by さわ at 2012年10月10日 01:07
さわさま、このエントリにコメント、ありがとうございます。

>http://news.livedoor.com/article/detail/6969136/

ご紹介ありがとうございます。

>第一、第二は嫁入り、婿入りですよ。

うわっ、これはすごいですね。
「嫁入り」って、わたしも思いっきり引きましたよ。
「婿入り」は「婿養子」のことを指してますね。
こちらは、婿養子は男性が改姓するだけでなく、
養子縁組が必要だということまで、ちゃんと書いてある。

>そのアンバランスさに気づかない感覚が不思議です

わたしもおなじことを思いました。
男性が改姓するだけで養子縁組しないのが
「婿入り」でないなら、単に女性が改姓するだけの
「第一の結婚」も「嫁入り」にはならないはずだし、
それくらい気がつけよと思います。


まあ、「女姓婚」は養子縁組を伴わないから、
「婿養子」とは違うことが、ていねいに書いてあるのは、
評価していいかなと思います。

それから、記事では「女性婚」と書いているけれど、
正しくは「女姓婚」ですね。
たしかに紛らわしいし、わたしもよく間違えるんだけど。
Posted by たんぽぽ at 2012年10月10日 07:14
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