10月28日エントリでお話したように、
日本のジェンダーギャップ指数の順位は、毎年下がっています。
しかしただ一度、2010年のときだけは、順位が上昇しています。
スコアも2009年の0.6447から2010年は0.6524と、
このときだけは、大きく上昇しています。
2010年に、日本のジェンダーギャップの順位が上がった原因は、
「経済分野」の「同一労働同一賃金」と、
「政治参加」の「女性議員の数」に格差減少があったからでした。
このうち「同一労働同一賃金」の格差が縮まったのは、
景気が悪くなって、雇用状況が悪くなり、
正規雇用が減って、男性も非正規雇用が増えたためと考えられます。
努力して女性の地位を改善したからではなく、
全体の状況が悪化して、男性が悪いほうに合わされたため、
ジェンダー格差が小さくなったということです。
結局、本当に女性の地位の改善の努力をして
ジェンダー格差を縮めたのは、女性議員の数だけということになります。
2009年の総選挙で、女性議員の数がはじめて10%を超えて、
過去最多となったことが原因です。
女性の当選者を多く出したのは、もちろん民主党です。
自民と公明の大物相手に、女性の候補者をぶつけて、
つぎつぎと当選したのが、大きかったです。
そしてこれは、小沢一郎氏の選挙の戦略が
うまくいったためにほかならなかったりします。
つまり、2010年のジェンダーギャップを縮めたのは、
ほとんど小沢一郎氏の功績と言ってもいいくらいなのでした。
(話題になることがぜんぜんないのですが、
もっと評価されてもよいことだろうと、わたしは思います。)
付記:
2007年の参院選も、女性議員の数が2割を超え、過去最高でした。
これも小沢一郎氏の選挙戦略がよかったからで、
ウェブの女性団体から評価されてもいます。
つまり2回続けて、小沢一郎氏は、日本の女性議員の数を
増やすことに貢献をしたわけです。
そもそも、「ジェンダーギャップ指数」なる数字の胡散臭さについては以前にも指摘しましたが、この数値、中国が69位で日本は101位。一人っ子政策で女の子が冷遇され、男女差がいびつになっているような国の方が日本よりずっと男女平等とは、悪い冗談としか思えませんね。
>で、この女性議員は「小沢ガールズ」などとマスコミで揶揄されましたが、
>そのような女性議員が増えたことで政治が良くなったんですか?
そうやってすぐに結果を要求する人が相当数居るであろうからこそ、クォータ制が不可欠なんだと思いますよ。少なからぬ「抵抗勢力」が居る中で価値観や風土を変えるには、強制するしかありませんから。
>この数値、中国が69位で日本は101位。
>一人っ子政策で女の子が冷遇され、男女差がいびつになっているような
>国の方が日本よりずっと男女平等とは、悪い冗談としか思えませんね。
厳しい罰則規定付きの一人っ子政策を国民に強要しながら、男女格差解消を放置していたら、さすがの中国共産党も国民からの反発を抑えきれないであろう、と言うのが一つ。
一方、一人っ子政策で将来的に国家の総労働人口を制限してしまう以上、男女関係無く就労して貰わなければ、トータルの国力が減衰してしまう、と言うのが一つ。
以上の理由から、中国では思った以上に、国策として男女共同参画社会の実現が進められているのではないかと想像します。
男女出生数の不均衡は、男女共同参画の概念が地方にまで浸透していないことによるのでしょう。国土は広いし、50程度の他民族国家ですからね、中国は。
だいたい、「西欧と比べて日本が劣っているなどと考える事はけしからん。」とおっしゃられる方なら、「中国は日本よりも近代的思想の導入の面では劣っているはずだ。」と言う前提で物を見ることも、避けるべきではないでしょうか?
単なる独り善がりだと思われてしまいますよ。
>そのような女性議員が増えたことで政治が良くなったんですか?
これについては、
1. おなじ質であれば、男性よりは女性が当選したほうがまし
2. 並みの女性議員が当選するようになれば、
質の高い女性議員も当選しやすくなる
のふたつのことがあると思います。
ご存知のように小沢一郎氏は、党員資格停止処分を受けたりして、
小沢グループは政権の中核にいられなかったのした。
じゅうぶんな活躍の場がなかったのに、
「よくなったんですか?」と言われても、それは無茶だと思いますよ。
当選した女性議員をちゃんと活躍させるよう、
政権に要求していただきたいと思います。
それから、女性議員の増加が直接影響した例として、ルワンダがあります。
http://taraxacum.seesaa.net/article/146737746.html
議会が男性中心だったときは、虐殺が絶えなかったのですが、
クォータ制を導入して女性議員が増えたら、統治が安定したのでした。
効果の出ている国もありますので、ご参考までに。
>男女差がいびつになっているような国の方が日本よりずっと男女平等とは、
ジェンダーギャップ指数は、出生数の男女比もカウントしてますよ。
中国が69位というのは、その出生数の寄与も入れた順位です。
中国は共産主義国ですから、男女平等にはそれなりに力を入れています。
そのせいもあってだろうと思いますが、中国は日本よりは、
「経済分野」も「政治分野」も男女格差が小さいです。
(飛び抜けて格差が小さいわけではないですが。)
それで、中国は日本よりも順位が上になるのでしょう。
コメントまことにありがとうございます。
>そうやってすぐに結果を要求する人が相当数居るであろうからこそ
「女性議員が増えても、政治がよくなるわけではない」といきまく
いもらす1号さまのような人がいるから、
いつまでたっても女性議員が増えないのだと、わたしも思います。
>中国では思った以上に、国策として男女共同参画社会の実現が
>進められているのではないかと想像します
「中国は日本より遅れているから、男女平等も遅れている」と
思い込んでいる人は、結構いるようですね。
上のコメントでもお話したけれど、中国は共産主義国なので、
男女平等にはそれなりに力が入っているのだろうと思います。
日本より男女格差が小さくても、おかしくないと思います。
>単なる独り善がりだと思われてしまいますよ
日本より進んでいると言われた国の事情からは眼をそらし、
日本より劣っていると自分が思う国をあげつらって
安心しようとするのは、日本は他のいかなる国よりも
優れていると、思いたいだけなのかもしれないですね。
とんだセントリズム(中心主義)だと思います。
>小沢グループは政権の中核にいられなかったのした。
>じゅうぶんな活躍の場がなかったのに、
>「よくなったんですか?」と言われても、それは無茶だと思いますよ。
>当選した女性議員をちゃんと活躍させるよう、
>政権に要求していただきたいと思います。
これって「小沢ガールズ」は小沢氏という虎の威を借る狐だったことを自分から認めているようなものではないですか。こんな姿勢では女性議員が増えるはずがないですね。
>中国は共産主義国ですから、男女平等にはそれなりに力を入れています。
この発言を聞いたときには、正直に言って戦慄を覚えました。その中国の共産主義政権が今までどんなことをしてきたかご存知の上でそのようなことをおっしゃっているのですか? まさか「男女平等が実現するなら、国がメチャクチャにされても構わない」とおっしゃるのではないでしょうね。
そもそも、自国の領土を不当に分捕られようとし、排外主義的な乱暴狼藉まで起こされているのに、それでも中国より日本の方が悪いみたいな言い方をする人たちがいるのには理解に苦しむとしか言いようがありませんね。
>これって「小沢ガールズ」は小沢氏という虎の威を借る狐だったことを
>自分から認めているようなものではないですか。
ってことは。
今度の衆院選で、自民党公認で出馬する新人候補が当選したら「安倍の威を借る狐」、公明党公認で出馬する新人候補が当選したら「弘法大師の(?)威を借る狐」、維新の会なら勿論「橋下徹の威を借る狐」ってことになるね、きっと。男女関係無く。何故なら、新人候補が1,2年でその全体を改善出来るほど、政治の世界は甘くは無いだろうから。
だのに何故女性新人議員だけが「すぐに結果を出せなければ価値が無い」的な言われ方をするんでしょうか?
最初から「女性議員は不要」と言いたいだけにしか聞こえませんな。
>それでも中国より日本の方が悪いみたいな言い方をする人たちがいる
子供か(笑)?っていや、失礼。ジェンダー・ギャップ指数の話をしてるんですけどね。
国の状況を数値化した指数って、数え切れない位あるでしょ、きっと。ジェンダー・ギャップ指数って、その内の一つに過ぎないのでは?何故、ジェンダー・ギャップ指数と言うたった一つの指数で、その国の「良し悪し」みたいな全体像が決められるんですか?一言褒められたら、自身の存在が全て肯定された的に受け取り、喜んでいる子供と同じじゃん、それじゃ。
ま、純粋なのは良いのかもしれんけど、現代の複雑怪奇な国際関係をそんな単純な指標で計ろうとすることは、ある意味、とっても危険だと思いますよ。「日本よりジェンダー・ギャップ指数が高い、良い国である中国は、領土問題で他国に不当な圧力をかけることは無いはずだ。」なぁんてお気楽に捉えている人が仮に居たとしたら、かなり問題ですよね。
共産主義的5ヵ年、10ヵ年計画な中国ですから、当然、先々、自国にとってプラスとなると考えて男女格差を埋めようとしているんだと思いますよ。日本のように古臭い因習や高度成長期の一時的なブームに過ぎない家族観を、未だに後生大事に守ろうとして、結果、男女格差解消が遅れそれにより国力を落としている日本よりは、男女格差解消と言う点に限れば中国はよっぽどましである、と言うのが私の考えですね。
ちなみに、数年後には韓国にも抜かれますよ、このままだと。国内企業に対し、女性管理職の登用を強制するような方策を、政府主導でやり始めているようですから。
ええと…あなたは中国人とまったく繋がりがないようですね?あちらの海沿いの町や北京などの都市部では共働きが普通です。民族によって違いはありますが。それを支えるのが当然だという職場の雰囲気や制度もあります。
具体的な話をしましょう。中国人女性のある友達は日本で育児中ですが、「育児と仕事の両立がこの日本でこんなに難しいとは思わなかった。先進国だと思っていたのに」と本音を話しています。彼女は正規職に就いていますが保育園に子どもを入れることがとても難しく、一時期ノイローゼになっていました。彼女にとって、仕事をし、夫と一緒に家事をやり、夫と一緒に育児をし、生活することは普通のことです。伴侶たる彼女の夫もそれを望んでいましたが、二人とも望んでいてすら困難なのです。
つまり、中国はある部分、衛生や環境対策などでは確かに遅れていて、それを知っている中国人は機会があれば先進国である日本に住みたいと思う人はいるけれど、実際に住んでみると育児と仕事を夫と分け合うという生活面では明らかに遅れているということです。
中国共産党は過去ひどいことをしましたが、それと今の共産党は完全に同じでしょうか。日本も過去ひどい時代をひどい方法で生き抜きましたが、今の日本はそれと同じでしょうか。また、ある面でよく、ある面で悪いことはよくあることです。すべてを一元的に「完全によいもの」「完全にわるいもの」と見ることはとても危険であることを提起しておきます。あなたには敵か味方か、2種類の人物しかいないでしょうか?
戦慄を覚える必要はありません。現実を見てください。お近くの中国人と普通に友達になってください。現実を見ることができますよ。
>これって「小沢ガールズ」は小沢氏という虎の威を借る狐だったことを
政権中枢は小沢氏の政策や理念・方針を嫌っているのですから、
その政策、理念、方針をおなじくする小沢系の議員を
みんな遠ざけるのはとうぜんではありませんか。
ベテラン議員でも、小沢に政策が近い議員であれば、
影響力の発揮できないところへ遠ざけられるのですから、
「小沢ガールズ」だけが、「虎の威を借る」などと
悪く言われるいわれはないことです。
>その中国の共産主義政権が今までどんなことをしてきたか
わたしは、共産主義政権のなにからなにまでを
肯定しているのではないし、共産主義政権全般の
お話をしているのでもありません。
一般的に共産主義国は、男女平等に関しては力を入れている、
というお話をしただけです。
>中国より日本の方が悪いみたいな言い方をする人たちがいるのには
中国のことを持ち出したのはあなたでしょう?
ジェンダーギャップ指数の順位が、中国のほうが
日本より高いことに納得いかないから、わたしは理由を挙げて、
その順位は妥当だと思うと、お話をしたまでです。
ジェンダーギャップ指数は、あなたが持ち出した
出生率の男女比も勘定することは、ご理解いただけましたか?
あと、排外主義とか領土問題は、関係ないですので、
勝手に話題をそらさないでいただきたいです。
あなたは、「サザエさん」のときもそうでしたよね。
自分から持ち出しておいて反論されると、こちらが言っていなことを
言ったことにして、「全否定した」などと攻撃をする。
批判されるのが嫌なら、はじめから持ち出さないことです。
自分が賛同してもらえないと「正直に言って戦慄を覚え」る
などと言うのなら、あなたには議論は無理です。
さっさとお引き取りなさるのがよいと思います。
それから、ニャオ樹・ワタナベさまの最初のコメント、
=======
「西欧と比べて日本が劣っているなどと考える事はけしからん。」
とおっしゃられる方なら、「中国は日本よりも近代的思想の
導入の面では劣っているはずだ。」と言う前提で物を見ることも、
避けるべきではないでしょうか?
========
というのは、いかがお考えですか?
あなたのコメントを見るかぎり、このご指摘をまったく顧みず、
平然とダブルスタンダードを続けていることになるけれど、
あなたはそういう人だと思ってよいのかしら?
わざわざコメントありがとうございます。
>何故女性新人議員だけが「すぐに結果を出せなければ価値が無い」的な
>言われ方をするんでしょうか?
「新人女性議員だけ悪い」みたいな言いかたをするのは、
ほかでもないいもらす1号さまが、女性を差別している
ということだと思いますよ。
>共産主義的5ヵ年、10ヵ年計画な中国ですから、
>当然、先々、自国にとってプラスとなると考えて
>男女格差を埋めようとしているんだと思いますよ
共産主義国ですから理念的なものもあるのだろうと思います。
中国が69位というのは、わたしは意外と低いと思いましたよ。
中国は男女平等を売りにしているところもありますし、
もっと順位が高いのかと思ったです。
>ちなみに、数年後には韓国にも抜かれますよ、このままだと
わたしもそう思います。
男女格差を解消しようとする意識も、具体的な施策も、
韓国のほうが日本よりはあると思います。
(というか、日本が無策すぎるんだけど。)
>具体的な話をしましょう。中国人女性のある友達は日本で育児中ですが
こんなとき、ジェンダーギャップ指数が、役に立つかもしれないですね。
「日本は中国より30以上も順位が下ですよ」と言えば、
日本での生活に苦労なさったという、
その友達の中国人女性は、納得するかもしれないです。
以前、ノルウェーのテロリストが、「日本は家父長制の理想の国」
なんて言っていたけれど、これから察するに、
日本は女性の権利が認められない遅れた国だというのは、
ヨーロッパでは、結構知られているみたいなのですよね。
お友達の女性のお話から察するに、中国では日本の実態は、
あまり知られていないみたいですね。
「先進国だから、女性の権利は認められているくらい」に、
漠然と思っていらしたようで。
それだけ男女平等は、中国では当たり前になっている、
ということでもあるのだとは思います。
>中国人女性のある友達は日本で育児中ですが、「育児と仕事の両立が
>この日本でこんなに難しいとは思わなかった。先進国だと思っていたのに」
>と本音を話しています。
だから、中国で日本に来て働けるような女性は一部のエリートにすぎないわけですが。フィリピンの事例でも指摘しましたが、このジェンダーギャップ指数というのは、エリート女性の方しか目を向けていないのですね。
>それから、ニャオ樹・ワタナベさまの最初のコメント、
=======
>「西欧と比べて日本が劣っているなどと考える事はけしからん。」
>とおっしゃられる方なら、「中国は日本よりも近代的思想の
>導入の面では劣っているはずだ。」と言う前提で物を見ることも、
>避けるべきではないでしょうか?
========
>というのは、いかがお考えですか?
女性がみんな賃金労働者になって男性と同等に働く方が近代的で進歩的という根拠はどこにあるのでしょうか。たしかに専業主婦が日本で一般的になったのは戦後の高度成長期かもしれませんが、それ以前は「女工哀史」という言葉の通り、女性も炭鉱や工場で安い労働力として働いていたわけですよね。農家では女性も大切な労働力だったわけだし。
そもそも、「人間の社会は時代とともにより良い方向へと『進歩』するものだ」という視点そのものが一面的にすぎないわけですが。
>以前、ノルウェーのテロリストが、「日本は家父長制の理想の国」
>なんて言っていたけれど、これから察するに、
>日本は女性の権利が認められない遅れた国だというのは、
>ヨーロッパでは、結構知られているみたいなのですよね。
ノルウェー人の言うことなら、血迷ったテロリストの世迷言でも真に受けるのですか? そんな発言など相手にしないのが筋でしょうに、ここまで西欧にペコペコするのは、やはりエキセントリックなものを感じますね。
本当に「日本は女性の権利が認められない遅れた国」なんて言う風にヨーロッパで信じられているのなら、日本のアニメや「カワイイ」ファッションがヨーロッパで人気を博するはずがないでしょう。
仮にそんなことを言う西洋人がいたら、せめて「日本では千年前から女性が源氏物語や枕草子を書いていました」くらいのことは言ってみろと言いたいですね。ここに集まっている皆さんは、このような自国に対する十分な理解もないまま、西欧の基準が絶対だと信じ込んでしまったようですが。
>女性がみんな賃金労働者になって男性と同等に働く方が近代的で進歩的という根拠は
>どこにあるのでしょうか。・・・中略・・・それ以前は「女工哀史」という言葉の通り、
>女性も炭鉱や工場で安い労働力として働いていたわけですよね。
質問に質問で答えるのは反則だよ。の前に激しく勘違いしてますな。
『女性がみんな賃金労働者になって』とか言われてますが、日本の場合、ジェンダーギャップ指数が低いのは、『女性管理職や女性政治家(とりわけ閣僚)の割合が少ない』ことがその原因である、と、管理人さんは何回も書かれていますよ。ちゃんと読みなよ。
そして今現在、多くの既婚女性が、結婚までのキャリアをゼロクリアにされ、年収103万円だか130万円以下の安い労働力として働いていますよ。そしてそのことを多くの日本人、特に男が「普通」だと思っている。『パートの○○』って言ったら、殆どの日本人男性が、スーパーのレジ打ちとかの「おばさん」を想像するでしょう。その風習がイカンと言っているのだよ。
日本人女性に男性と同等の高等教育の機会を与え、多くの女性がその機会を利用して高等教育を受けていて、その為の投資を国なり自治体がしているにもかかわらず、「女は結婚したらそれまでの獲得技能を捨てるのが当然。」と言う慣習が幅を利かせているようでは、女性の教育のために投じた国や自治体の投資が無駄になります。
また、女性は結婚か自己研鑽かのどうしようもない二者択一を迫られ、彼女らが悩んだ挙句にどっちを取っても「これだから日本って駄目よね。」と、確実に思われてしまうことで、国民の愛国心の総量は確実に減るのですよ。闇雲に日の丸を掲げさせて君が代歌わせたって、駄目だっつうことです。
分かったか?
>彼女らが悩んだ挙句にどっちを取っても、「これだから日本って駄目よね。」と、
>確実に思われてしまうことで、国民の愛国心の総量は確実に減るのですよ。
読み返したら分かりづらそうな表現なので、少し補足しておきますね。
仕事か結婚(あるいは子供)か、と言う二者択一を迫られた女性達が、結果的にどっちを選択しようとも、諦めざるを得なかったもう一方を思う度に、「これだから日本って駄目よね。」と思ってしまうんじゃないか、と言うことです。
なんでそう、思ってしまうか。何故ならば、そんな二者択一をしなくても良い国が世界に幾つもあることを、彼女達は知っているからですよ。そして毎年、各国のジェンダーギャップ指数が発表される度に、「やっぱりそうなのね。日本って。」と思ってしまうんだと思いますよ。
そんな彼女達の前で、ジェンダーギャップ指数を否定してみせたところで、彼女達の「これだから日本(の男)って駄目よね。」感を増幅させる以外の効果は、たぶん無いでしょうな。
>>だから、中国で日本に来て働けるような女性は
>>一部のエリートにすぎないわけですが。
>>フィリピンの事例でも指摘しましたが、
>>このジェンダーギャップ指数というのは、
>>エリート女性の方しか目を向けていないのですね。
私の友人には不法滞在者や身売りの方はいませんので、ご了承ください。あと、日本に来ることができるのは「一部のエリート」だと本当に思いますか?答えはノーですよ。お近くの日本人学校にお行きください。
私のその友人は元留学生で、日本で就職、そして結婚しました。
とりあえず、留学がどのくらいのお金でできるか調べてください。もちろん為替レートも。外国人相手には世界常識に則った奨学金制度(貸与ではなく賞与。自国からと留学先から出るものは同時に受け取ることが可能)を流石に準備してます。日本は他の国に比べて法律も緩いので、学生ビザでのアルバイトも合法ですから、生活費は銀行による口座証明(現金がいくら銀行にあるかの証明)以外考える必要はありません。
日本にいる留学生を「一部のエリート」呼ばわりしたらかなり失礼です。ちなみに自国で高卒だったから就職差別に遭い、自国の大学を諦めて日本の大学に来たエリートとはまったく正反対の人物も、自分の同窓にいます。
>>「日本では千年前から女性が源氏物語や枕草子を書いていました」
読み書きができる、それ自体は素晴らしいことです。しかしそれだけでは何もできません。何もする必要の無い時間がなければ、彼女たちは何も残すことはできなかったでしょうね。
ユディト記(旧約聖書続編・ユディト記8章〜)でもお読みになったら如何でしょうか。女やもめユディトはアッシリアとの危機の中、自分からイスラエルの人々に訴えかけた上で「わたしが行うことを詮索しないでください。それを成し遂げるまでは申し上げません」と言い、町の指導者は「無事に行って来なさい」と承諾しました。彼女は敵の中に入り、敵の首を討ち取りましたが、これが現代であったとしても、日本人はユディトに対して「あなたは女だから」と退かせるのではないでしょうか。(また、彼女が神から与えれた策略は女性でなくてはできないことでしたが、また彼女が穢されることはありませんでした。)
あなたは「自分が女性であったら」という想像力や他の立場にいる人の持つ視野が不足しているようです。家事、育児、介護などを行いながら、「あなたなら」どのように労働するでしょうか。働かないならば自立しているとは言えません。家族にただ寄りかかるだけです。配偶者を失ったり不仲になった時に自己の立場を悪くしたり、子どもや親族の誰かを犠牲にするだけです。それがわかっていれば、配偶者や世の中に共有や協力を求めないでしょうか?
権利というのはそういうものです。「もし自分だったら」という想像ができないのであれば、触れない方がよろしいかと。
>中国で日本に来て働けるような女性は一部のエリートにすぎないわけですが
それは根拠のない思い込みにすぎないことが、
mmmさまのコメントで指摘されていますね。
なぜ、中国で日本に来て働ける女性が、「一部のエリート」と
思ったのか、その根拠が知りたいです。
>このジェンダーギャップ指数というのは、
>エリート女性の方しか目を向けていないのですね
それも根拠のない決めつけですね。
現にあなたがおっしゃった、男女の出生率の比も
カウントされているでしょう。
>>それから、ニャオ樹・ワタナベさまの最初のコメント、
>>というのは、いかがお考えですか?
>女性がみんな賃金労働者になって
なぜそこで「女工哀史」が出てくるのかわからないです。
まるっきり見当違いですね。
男女で賃金格差が大きいことも、ジェンダーギャップを
生み出していることは、指摘していますよ。
http://taraxacum.seesaa.net/article/258325477.html
女性管理職がすくないことや、妊娠・出産による解雇で、
女性の勤続年数が短いことが問題だといえば、
「望ましい女性の労働力率が高い状況」というのが、
どういったものなのかは、容易にわかりそうに思います。
その前に、訊かれたことに答えていただきたいです。
「ヨーロッパの民主主義国のほうが日本よりすぐれている
ことを指摘すると、「欧米にこびている」というのに、
ご自分は中国を見下すのはどういうことですか?」
それと、もうひとつお訊きしたことがありましたよね。
ジェンダーギャップ指数は、あなたが持ち出した
出生率の男女比もカウントすることは、ご理解いただけましたか?
またまたコメントありがとうございます。
>『女性がみんな賃金労働者になって』とか言われてますが、
なんで「女工哀史」なんて、女性が低賃金で働いていた
戦前のお話が出てくるのか、ぜんぜんわからないですよね。
男女で賃金格差が大きいから、ジェンダーギャップ指数の
スコアが低くなることも、ちゃんと指摘しているのに。
http://taraxacum.seesaa.net/article/258325477.html
女性管理職がすくないことや、妊娠・出産による解雇で、
女性の勤続年数が短いことが問題だというのですから、
「望ましい女性の労働力率が高い状況」というのが、
どういったものなのか、イメージを描くのは容易だと
思うのですけれどね。
それとも、いもらす1号さまは、そのイメージも描けないくらい、
現代日本社会の雇用状況にうとい、ということなのかしら?
>「これだから日本って駄目よね。」
まったくですね。
「日本より欧米の民主主義国のほうが、ジェンダー平等が
実現されていてすばらしい」と言われたら、
(本当に日本を愛している人であれば)、日本の現状に対して
嘆き悲しまなければならないのだと思います。
そして日本の女性たちに、「日本に産まれてよかった」と
思ってもらうために、日本のジェンダー格差の解消に
努力しなければならないのだと思います。
いもらす1号さまのような態度は、わたしのようなものから
かえって反発を招き、日本が嫌いな人を増やす原因となるでしょう。
>日本に来ることができるのは「一部のエリート」だと本当に思いますか?
>答えはノーですよ。
>日本にいる留学生を「一部のエリート」呼ばわりしたらかなり失礼です。
ていねいにご解説ありがとうございます。
やはり「ふつうの人」も、日本にたくさん来ているのですね。
なぜ日本にくるアジア人は「一部のエリート」だと、
いもらす1号さまが思ったのかが、気になりますね。
「日本というのは金持ちの国だから、貧しいアジア人は
エリートしか来られない」とでも思っているのでしょうかね?
中国人だけど朝鮮人の人。いわゆる朝鮮族の方々。北朝鮮中国間の公式非公式に関わらずに商売に携わっているのでヘタすると今の日本人よりお金持ちです。
中国の農村部の方。識字率が上がって以降、頭脳明晰と判断されると国費で留学することができるように。
中国の都市部の方。言うまでもなく凄いです(爆笑)。若いうちに留学できなかった人は、アメリカに行きたいんだけどビザが出なくて消去法で日本に来ることもあります。
中国つながりで、タイ人の方。中国系移民が多いことはご存知ですよね?(王族ですら中国系です)タイが独立国家なのは日本のおかげだと思っているので学生として来たい人が増えているようです。実際に増えてるみたいですね。仕事をしてお金を貯めてからこっちに来て、アルバイトしつつ勉学に励んでいるようです。
インド人の政治家の長男。某言語の先生もしながら日本語を勉強していました。お金持ちはお金持ちなりに、自分のポピュラーではない言語を教えるために頑張っていたりなんかします。
パキスタンの政治関係者の長女。もう天才としか言いようが無い人でした。日本に来るやいなや、日本語をすんなりマスターし(すごいことです)、いくつもの言語をあっという間に吸収し、帰国したのち政治家ではなくほかの道に進んだとか…
自国で大学を卒業せずにいたために就職差別を受けて、貯金して日本に来た人は既に話に出ましたが、韓国人でした。気の毒でしたが、ちゃんと卒業して帰って、問題の無い就職をし、親御さんを喜ばせたそうです。
彼らの真面目さを馬鹿にしないでほしいです。そりゃ事件を起こせばニュースにはなりますが、その後ろにはたくさんの真面目な人間がいっぱいいることをお忘れなく!
ええ、実はカチンときました(苦笑)。
たくさん書いてくださってありがとうございます。
>ええ、実はカチンときました(苦笑)
お気持ちはわかりますよ。
思い込みで偏ったことを言われるのは、
おおよそ気持ちのよいことではないですからね。
いもらす1号さまが、なぜゆえ「中国で日本に来て
働けるような女性は一部のエリートにすぎない」と
お思いになったのかは、こちらのエントリでお尋ねしました。
根拠について、くわしい解説を聞かせてほしいところです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/303395676.html