2012年11月13日

toujyouka016.jpg 配偶者控除廃止が見送り

配偶者控除の廃止が、またまた見送りになりそうです。
「党内で異論がある」「主婦層の強い反発がある」ということで、
選挙前に不利なことはやりたくない、とのことです。

「配偶者控除の廃止見送り濃厚 岡田副総理が衆院委で答弁」
「配偶者控除、主婦反発に配慮し廃止を見送り」
「配偶者控除廃止が見送りに」


 
これは昨年のおなじ時期に「来年やる」と言ったものです。
ところが今年も「見送り」になったのでした。
(どうせこんなことだろうと思ったので、さほどの意外性はないが。)
おととしも「見送り」になったので、これで3年連続ですよ。
「年中行事」になりつつあるようですね。

配偶者控除をなぜ廃止する必要があるのかは、
これまでのエントリをご覧いただきたいと思います。

「配偶者控除廃止が見送り」(おととし)
「配偶者控除廃止が見送り」(去年)
「配偶者控除」
「配偶者控除(2)」
「基礎控除への一本化案」

配偶者控除の廃止は、民主党のマニフェストにあるものです。
今年見送りになると、あとは総選挙ですから、
結局このマニフェストは守れなかったことになります。

配偶者控除の廃止に財源の確保は必要ないですから
(廃止によって、財源が得られるものですから)
公約が守れないのは、もっぱら既得権益層を抑えられず
政策実行力が脆弱だからだ、ということになります。


アジア女性資料センターの記事には、
つぎにいかなる政権が誕生しても、配偶者控除の廃止の
先延ばしはできないと書かれています。
次にいかなる政権が誕生するにせよ、あまりに大きな格差を是正するために、
女性の労働価値を安く切り下げる配偶者控除を廃止し、
世帯単位から個人単位税制へ移行することを、
これ以上先延ばしにすることはできません

そうは言っても、自民党は絶対にやらないし、
民主党は廃止しなければという意識はありますが、
「党内で異論が」「主婦層の反発が」と言って、
いつまでも先送りにする可能性が高いです。
「維新の会」はおそらく興味がないのではないかと思います。
「国民の生活が第一」はどう考えているのかはわからないです。

配偶者控除や女性の労働に対する意識と、
既得権益に抗する強い実行力がうまく組み合わさらないと、
配偶者控除の廃止は実現しないのだと思います。
しかしこれらがうまく組み合わさることは、なかなかなさそうです。


新聞記事ですが、読売の記事は、配偶者控除があることで、
「恩恵を受ける」ことだけが書かれていて、
高所得者に有利なことや、女性の労働の抑制になることに、
触れられていないのが気になります。
配偶者控除を廃止すると、あたかも国民生活全般が
不利になるかのような印象を与えかねないです。

朝日の記事は、高所得世帯の主婦層に有利なことは、
直接述べられてなく、「働く女性に不公平」だとして、
「子ども手当ての財源に充てる」ことが書かれています。
民主党は働く女性に不公平だとして、マニフェストに
「配偶者控除を廃止し、子ども手当の財源に充てる」と明記。
しかし、主婦層の反発などを考慮して、判断を先送りしてきた。


posted by たんぽぽ at 22:52 | Comment(28) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
子ども手当も「すべての子どもに」「控除から手当へ」を断念してしまいましたから(自民・公明に押し切られて)、やはりこうなるだろうと思います。残念ですが。

「主婦層の反発」とメディアが書いているのは、配偶者控除は女性同士の対立だとの認識が強いからでしょう。「主婦の夫層の反発」とは言わないから。

配偶者控除適用者は約1,330万人います。その配偶者がいますから合計2,660万人ほどに"恩恵"があることになります。
資料:「配偶者控除の見直し(平成24年度税制改正要望)について」PDF
http://bit.ly/UELs2Z
確かにこの数は選挙に響いて「怖い」でしょうね。
Posted by kiriko at 2012年11月14日 01:02
上のコメントをちょっと修正します。

子ども手当…「すべての子どもに」「控除から手当へ」を"断念した"とまでは言えませんね。
貫くことができなかった、に修正します。

子ども手当創設に関わった議員らは諦めていないと思いますが、元からあまり関心が高くなかった人たちは「もう手当は厄介だから触りたくない」と思っているのではないでしょうか。配偶者控除も触らぬ神に祟りなし、と。
Posted by kiriko at 2012年11月14日 08:20
うーん、実際は他の政治問題に押し切られてる感がありまくりですね。年内解散、とか言われている時点で明らかに「他のことを議論する余裕はない」のでは…。

むしろ議論する時間を作らせない政治のムードにうんざりしております。
Posted by mmm at 2012年11月14日 12:31
たんぽぽ様

民法改正頓挫の話もあって、すこぶる御機嫌が麗しくありませんので、少々、暴言気味にコメントします。ごめんなさい(先に謝っておきます)。

日本国民には、憲法で、勤労と納税の義務が課せられているはずです。にもかかわらず、「旦那の稼ぎで足りてるから、私は専業主婦でオッケー。」などと言う、勤労の義務を果たさない『怠け者』が、『怠け者』であることを理由に所得税の納付義務を免除されるだけでなく、旦那の所得税までも減額して貰っているわけです。更には国民年金保険料までも完全無料と言う特典まで付いてる。
「どのツラ下げて公道を歩いとるんじゃぁ!この恥知らずの非国民がぁ!!」と怒鳴り倒してやりたい衝動に駆られるのは、私だけではないでしょう。

毎日一生懸命家事をこなし、夫を陰ながらサポートして頑張っている専業主婦の方々が、社会からその努力を全く評価されず、怠け者、恥知らず呼ばわりされないようにするためには、専業主婦の方々にも、所得税を納めて頂く以外の方法は無いでしょう。
とは言え彼女達は無収入。従って、彼女達のバックアップにより、より多くの仕事が出来てその分報酬も増えたであろう彼女達の夫に、専業主婦の妻の所得税を納めて頂く。夫の収入の内5割が、専業主婦のバックアップにより増えた分とみなし、夫の所得税額の5割を、夫の所得税に上乗せして納付させる。のが良いと思います。

日本国の税収減を本気で憂慮し、かつ、本気で男女共同参画社会の実現を目指す政治家であれば、この程度の法案を提案しても良いんじゃないでしょうか。
そんな骨のあるヤツ、居ないんでしょうかねぇ・・・
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年11月14日 12:37
これに主婦層から実際にどの程度反対の声が出ているかはともかく、主婦の反対だとかを理由に、専業主婦モデルの家族制度を日本伝統の家族制度として奨励したいという保守層が存在していると思われます。
Posted by 御光堂 at 2012年11月14日 16:18
kirikoさま、このエントリにコメントありがとうございます。

>やはりこうなるだろうと思います。残念ですが。

現在の民主党の実行力では、そうでしょうね。
子ども手当ては財源の確保がいるけれど、
配偶者控除の廃止は財源がいらないので、事情がおなじではないですが、
それでも家族関係の施策は、全部萎縮していると思います。

>配偶者控除は女性同士の対立だとの認識が強いからでしょう

そういえば「主婦層の反発」って、ちょっと変ですね。
夫の給料から控除されるのですから、
専業主婦の夫のほうが、直接の利害当事者になりますしね。

それから、女どうしの対立という図式に持って行くのは、
関心しないですね。
そういうのが、とくにある種のオトコには、
受けるのかもしれないけれど。

>合計2,660万人ほどに"恩恵"があることになります。

「風」に弱い民主党がおじけづくにはじゅうぶんな数ですね。
(2660万人が等しい恩恵を受けているわけではないんだけど...)

とはいえ、選挙が近くなかった、去年やおととしも
配偶者控除の廃止を見送っていたのですよね。
もともと実行力などないのであり、選挙が近づいたことで
見送る理由がひとつ増えた、ということなのでしょう。


>子ども手当創設に関わった議員らは諦めていないと思いますが、

小宮山洋子とか、いまでもかなりこだわって
いるのではないかと、わたしは想像します。
子ども手当ての名称変更も最後まで抵抗していましたしね。
(水島広子が郵政選挙以降いなくなったのが残念です。)
Posted by たんぽぽ at 2012年11月14日 21:56
mmmさま、このエントリにコメントありがとうございます。

>年内解散、とか言われている時点で
>明らかに「他のことを議論する余裕はない」のでは…。

さっきニュースでやっていたけれど、総選挙をやりますね。
びっくりしました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121114-00000067-mai-pol
もう配偶者控除どころではないですね、完全に政局です。

去年、配偶者控除の廃止を先送りにしたとき、
「来年(つまり今年)は選挙が近いから、
「逆風」を恐れてますます先送りにしやすくなるのではないか」と
ちょっと思ったのですよね。
まさにその通りになってくれたようです。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月14日 22:01
ニャオ樹・ワタナベさま
このエントリにコメント、ありがとうございます。

>少々、暴言気味にコメントします。ごめんなさい

はいはい、了解しましたよ。

>と怒鳴り倒してやりたい衝動に駆られるのは、私だけではないでしょう。

そういうかた、結構多いと思います。
でもそこで、専業主婦への攻撃に走ってはイカンのでしょうね。
問題にしているのは、配偶者控除や年金3号などの制度なのに、
専業主婦自体のカチカン論争に、転嫁しちゃうでしょうしね。

>夫の所得税額の5割を、夫の所得税に上乗せして納付させる。のが良いと思います。

政策で専業主婦を減らしたいとか、女性の就労率を上げたい、
というのでしたら、それもまた一案かもしれないですね。
あからさまな増税ですから、反発はものすごくありそうだけど。

>そんな骨のあるヤツ、居ないんでしょうかねぇ

専業主婦の優遇の廃止でさえ、反発を恐れてできないくらいですからね。
専業主婦が不利になる政策なんて、なおさら無理だろうと思います。
いずれにしても、女性の権利に意識のある人と、
強い実行力を持った人が、組み合わさらないとだめですね。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月14日 22:03
御光堂さま、このエントリにコメント、ありがとうございます。

>専業主婦モデルの家族制度を日本伝統の家族制度として奨励したいという保守層

配偶者控除の存在というのは、まさに因習的カチカンを
持った人たちの「理想の家族」に合わせれたものですからね。
http://lacrima09.web.fc2.com/teardrops/against/illusion.html
彼らは配偶者控除の廃止を、「家族破壊」ととらえると思います。

自民党で反対している人たちは、まさにこう考えていると思います。
民主党にいる一部の「異論を唱える人」もきっとそうでしょう。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月14日 22:05
私は、配偶者控除の問題点を「働かない(市場労働をしない)こと」に持って行ってしまうのは甚だよろしくないと思っています。

働かないのがけしからんのでなく、パート等で働いて収入を得ているのに収入がゼロとみなされ、配偶者が減税されるのは不公平。そして103万円以上稼がないように労働調整し、非正規労働全体が低賃金に留め置かれることに貢献してしまっていることが問題です。

なお、専業主婦も所得税払え!という主張は、かえって専業主婦世帯に有利な制度を招く可能性が高いので「やぶへび」ではないかと思います。
専業主婦の夫の収入の半分を妻の収入とみなし、それぞれが所得税を払うことにすると、例えば年収1,000万円は500万+500万となり、税率が低くなるから、そのほうが税金が安くなります。

夫が1,000万円に相当する所得税を払い、さらにその半分の所得税を上乗せする(ニャオ樹・ワタナベさんの案はこれですね?)のは二重課税になって制度としておかしいです。

専業主婦が減少するのは時代の趨勢でもう逆戻りはないでしょう。若くて元気な大人が市場労働せずに扶養されるのは、戦後に出現したイレギュラーな現象です。放っておいても減るのだから、制度で専業主婦を撲滅しようとする必要はないと思います。
Posted by kiriko at 2012年11月14日 23:21
完全トピずれですみませんが、本当に違憲状態のまま、選挙するんですかね?

「違憲と知りながら投票させる衆院選+自分勝手に辞めた無責任首長の後釜を決めるための都知事選」って、有権者をとことんコケにしたダブル選挙ってことですかね。

特にダブルでコケにされる都民有権者の皆様、ご愁傷様です。
シングルの県民な私ですら、ムカっ腹立ちまくりですから、ダブルな都民の皆様の心情は、想像を絶しております。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年11月15日 12:48
トピずれのままでは申し訳ないので、戻して少しコメントします。

>kiriko様

二重課税と言う御指摘ですが、「専業主婦である妻に、家事労働を委託している夫から、専業主婦妻の所得税を徴収する」のですから、源泉徴収です。
なんてね。

念のために申し上げておきますが、勿論、私は、「怠け者の専業主婦に労働させろ」と言いたい訳ではありません。
「専業主婦層の反発」とやらを言い訳に、配偶者控除の廃止に反対している連中には、「専業主婦への所得税課税論」を叩きつけるくらいの、気合の入った政治家が欲しいね、と言うことです。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年11月16日 12:32
kirikoさま、コメントありがとうです。

>働かないのがけしからんのでなく、

専業主婦自体の攻撃に転化しそうな論調ですし、
その意味でも、好ましくないでしょうね。
批判しているのは、専業主婦世帯の優遇であって、
専業主婦自体が悪いと言っているのではないですからね。

>制度で専業主婦を撲滅しようとする必要はないと思います。

わたしの考えを言えば、制度はやはりいかなる
ライフスタイルに対しても公平であるべきと思います。
国策で専業主婦を優遇するのはもちろんだけど、
抑制するのも好ましくないと思います。
制度によって圧力をかけずに、国民の自発的な選択によって
専業主婦世帯が共稼ぎ世帯に移行するのがよいでしょう。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月16日 22:17
ニャオ樹・ワタナベさま、コメントありがとうです。

>本当に違憲状態のまま、選挙するんですかね?

やりますね。
http://mainichi.jp/select/news/20121116k0000e010163000c.html
|区割り作業が間に合わないため、今回の衆院選は現行定数のまま行われる。

違憲状態だとして、弁護士グループが訴訟を起こす予定だけど。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121116/trl12111600220000-n1.htm


>「専業主婦層の反発」とやらを言い訳に、

「配偶者控除は不公平だと思っている層の反発」も
顧みてほしいものですね。

考えてみれば、マニフェストを守ると「反発を受ける」
というのは、おかしなことだと思います。
マニフェストを示して支持を得たから、選挙で勝てたのだし、
「マニフェストを守らないと反発を受ける」のが本来でしょう。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月16日 22:19
>ニャオ樹・ワタナベさん

>「専業主婦である妻に、家事労働を委託している夫から、専業主婦妻の所得税を徴収する」のですから、源泉徴収です。<

いや、そう考えるなら、夫の収入から家事労働の委託料を引かないといけないです。
委託料−妻が家事で払った経費−基礎控除=妻の課税所得
妻の課税所得×税率=妻の所得税
委託料は妻の所得税より多く、夫の課税所得が大幅に下がるため、妻が所得税を払うとしても夫婦合計の所得税は安くなりますよ。

こういうふうに収入を分割して節税するのは超高所得者や会社がやる手口です。

税制度では夫婦の収入を分割する2分2乗の課税方式も検討されているのですが、高所得専業主婦世帯が有利になると指摘されています。
「税制調査会-諮問・答申・報告書等:個人所得課税に関する論点整理」3.世帯構成と税負担のあり方|(1) 配偶者との関係
http://www.cao.go.jp/zeicho/tosin/170621.html

以前、ネットで「専業主婦税を導入しろ」という主張を見ましたが、こういうのは実用にならず、女性の労働促進効果もないかと。
「優遇」に対して「冷遇」を突きつければ、足して2で割って公平になる…とは思えません。むしろ冷遇策への反対・反感を呼び込んで紛糾し、結局何も変えない=優遇はそのまま、になってしまうのではないでしょうか。
Posted by kiriko at 2012年11月16日 23:21
はーい呼ばれて飛び出て専業主婦です。
「在職証明書がないので申請しないでください」的な態度の役所の妨害があり、子どもを保育園に入れることもできず専業主婦真っ只中です。どうしてこうなった…

子どもを夫に預けて面接に行くも、「保育園に入れていないならダメです」と言われ、「大丈夫です、夫が見ることにしました」と反論も無駄でした。何故かって?どこの人事担当も「子どもは『母親が』見るもの」だそうです。夫婦が決めたことも無視。もう強迫神経症の患者を相手にするようなものでした。これでも首都圏なんですけどね…

というわけで、乳母を雇えるくらいの収入の無い方と結婚した女性は子どもを産まない方がいいです。
※正直な個人の感想です

というのは現実を基にしたネタで、とりあえず金持ちからどんどんお金を採れるように頑張りましょう。保育園を保育学校に変えられるように頑張りましょう。多数派が貧しい家庭になりつつある今、保守派に従っているのは「ああいう」家庭の出身の人か、緑内障のような視野や感性の持ち主です。どんどん減っていくと思いますよ^^
Posted by mmm at 2012年11月18日 15:21
kirikoさま、ていねいにコメントありがとうございます。

>委託料は妻の所得税より多く、夫の課税所得が大幅に下がるため、
>妻が所得税を払うとしても夫婦合計の所得税は安くなりますよ。

専業主婦をやっていることを「労働」とみなして、
収入があるとすると、収入を分割することになって、
どうやっても合計の所得税が安くなってしまいますね。

税率が所得に関係なく一定であればそうはならないけれど、
そんな「高所得者優遇」は、どこの国でもやらないでしょうし。

>税制度では夫婦の収入を分割する2分2乗の課税方式も
>検討されているのですが、高所得専業主婦世帯が
>有利になると指摘されています。
>http://www.cao.go.jp/zeicho/tosin/170621.html

すでに考えている人がいて、やはりうまくいきそうにないのですね。


>冷遇策への反対・反感を呼び込んで紛糾し、結局何も変えない=優遇はそのまま

実際にやろうとすると、そうなると思います。
優遇の廃止だけでも反発を懸念して「なにも変えない」ですからね。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月18日 18:48
mmmさま、いらっしゃいませ。
コメントありがとうです。

>「在職証明書がないので申請しないでください」的な態度の役所の妨害があり

それはひどいですね。
もしかすると、保育所が不足気味なので(首都圏ならありえる)
できるだけ利用者を減らしたい、ということかもしれないです。
一種の「水際作戦」ですね。

>子どもを夫に預けて面接に行くも、「保育園に入れていないならダメです」と言われ

それはとても困ることですね。
働きに出るには、子どもを保育所に預る必要があるし、
子どもを保育所に預けるためには、働いている必要がある、
とんだジレンマですね。
こういうのはまさに、女性の就労の抑制だと思います。

>金持ちからどんどんお金を採れるように頑張りましょう

日本はお金持ちに課税しようとすると、その金持ち連中から
猛烈に反発が来て、金持ち減税を余儀なくされる国ですね。
(野田首相の「税と社会保障の一体改革」でも、
高所得者の増税が見送られましたし。)
こちらも、金持ち連中の反発に抗することができるだけの、
強い実行力が必要になってきます。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月18日 18:53
>たんぽぽさん
後日談ができました。教会関係者(…であり同時に保育関係者)から苦情を入れてもらいました。その教会関係の保育園は同じ自治体にありますが遠方にあるので実際には通えないんですけどね。

「お金持ちが天の国に入るのはらくだが針の穴を通るより難しい」というイエス様が2000年前に語ったたとえ話、今の日本のお金持ちにも当てはまりますね。

うちの教派は「日本人の憧れる北欧」の国教会でもあったりするんですが、そういった視点から考えると「教育の質が悪い」とも思っています。学校だけの話ではありません、その親や親族も含めた話です。例えばお金持ちは子どもをインターナショナルスクールやミッションスクールに入れますが、そこで得るものより家族による教育の方が影響力があるのは当然です。

「他者は自分と同じくらい大事な存在だ、そして他者のために何かをすることには価値がある」という思想がすっかり抜け落ちているからこのようになるのだろうな、と。自分が多く持っているのは誰かの分を持っているのだという自覚が無さ過ぎるかのように思います。仏教は日本の国教だと言われていますが、同じような思想がありますよね。「喜捨」という単語を最近耳にしました。

また、税金に対する不信感を育てた「公」も大きな問題です。金持ちが税金を払うのを嫌うのは自分のものを失うからだけではないでしょう。正しく使われるようにという精神を持たないのは、政府に繋がる公的機関に所属する人々も同じことでしょうね。

何かのランキングによると、日本人は北欧に憧れているそうですが、実際に同じように行動に移すだろうかという点は、とても残念です。信じるより疑うことだけを愛したが故に、古いものからよいものを遺すこともできていないのかもしれませんね。女性への蔑視や非情な待遇を愛して遺そうとしているというのに、同じくらい古い、他のよいものを手にしていませんね。

長くなっちゃってゴメンナサイ(汗)。
Posted by mmm at 2012年11月18日 20:28
ニャオ樹・ワタナベ様

要するに、専業主婦だけでなく失業者やニートも、憲法違反の非国民だから公道を歩くなとおっしゃりたいのですか?
そもそも「勤労の義務」という日本国憲法の規定自体、「働かざる者食うべからず」的な意味合いを込めた昔の社会主義国の憲法とは違うものだということは多くの法学者の認めるところですが。

しかし貴下のその口汚い言葉を見ても、「夫婦別姓」「配偶者控除廃止」などと言っているような人たちは、決して弱者の味方ではないということがわかりますね。
Posted by いもらす1号 at 2012年11月18日 22:45
mmmさま、またまたコメントありがとうございます。

>後日談ができました。教会関係者(…であり同時に保育関係者)から
>苦情を入れてもらいました

よかったですね。
問題の保育園が苦情を聞いてくれればいいですね。


>自分が多く持っているのは誰かの分を持っているのだという自覚が
>無さ過ぎるかのように思います

日本にはノブリス・オブリージュの精神が弱いですよね。
自分が財産、権力、社会的地位を築けたのは、
まわりの人たちから助けられたものもあるからだ、という感覚が弱い。
このあたりの精神構造は、日本の裕福層が税金を
払いたがらないのと、関係があるかもしれないですね。

>正しく使われるようにという精神を持たないのは、

税金に関しては、自分たちのために使われているという意識が、
日本ではあまり持てないように思います。
スウェーデンでは、子どもをふたり産むと
税金のもとが取れると言われているけれど、
こんなふうに税金を自分自身に還元できることが、
意識できるのですよね。

日本人が、税金を自分に還元できるという意識を持てないのは、
精神上のだけでなく、制度の問題もあると思います。


>何かのランキングによると、日本人は北欧に憧れているそうですが、

わたしは、あこがれているわけじゃないんだけどね。
北欧諸国のなにからなにまでいいと思っているのではないです。
ただ、このような男女格差の国際比較を行なうと、
北欧諸国は模範国になる、ということですよ。

>長くなっちゃってゴメンナサイ

ああ、いえいえ。
いつもいっぱいコメントをくださって、ありがとうです。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月19日 23:12
いもらす1号様。ニャオ樹・ワタナベです。
私を御指名のようですが、「唐突に勝手な新お題を提示する」、「前に書いてある事を読まない」、「一事が万事的発想」に、いちいち付き合いたくありませんので、スルーします。悪しからず。

で、たんぽぽ様。
>日本人が、税金を自分に還元できるという意識を持てないのは、
>精神上のだけでなく、制度の問題もあると思います。
「雇用者だけが自動的に取られている源泉徴収」と「意味不明な所得税控除」の2つが、制度上の諸悪の根源ではないかと思います。これにより納税者の意識は「どうやって自分の節税をするか。」に向かいがちとなり、納めた税金の使途についての意識が低くなるように思います。
その点で私は、誰一人逃れられない消費増税には賛成します。品目別の複数税率導入とセットで、と言う条件付きですが。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2012年11月20日 12:34
>たんぽぽさん
>>何かのランキングによると、日本人は北欧に憧れているそうですが、

>わたしは、あこがれているわけじゃないんだけどね。
>北欧諸国のなにからなにまでいいと思っているのではないです。
>ただ、このような男女格差の国際比較を行なうと、
>北欧諸国は模範国になる、ということですよ。
ああ、もちろん「全部」素晴らしいとは言えません。何しろ職業によってはまともに働ける時期が短すぎてね。制度一般がかなりシンプルにまとまっていて、日本はそのシンプルさを「根本から」作り出すべきだと思います。

http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-85.html
こちらさんがいい比較をやっていると思います。あとは、日本人が一体何を望むかですね。財布を半分近く明け渡す痛みに一生耐える代わりに安全を得るか、財布を全部自分で管理する代わりに「いつ自分の繁栄が失われるだろう」という不安をも人生が終わるまで飲み込むか。「3.福祉国家の分類」の「社会主義型」は、はっきりいって宗教的な人道についてのモチベーションが失われている日本では少し難しいかもしれないとは思いますが、現在70代くらいの親を介護する40〜50代人口が急激に「介護される側に回る」これからを考えると現実味を帯びているようにも感じます。家族だけが介護を許される、といった伝統的な価値観を維持すると、労働者がいなくなってしまいます。3人以上の子どもを育てた50〜60代の男女を私の知る範囲(まあ色々ワケあって知っているのですが)では見かけません。
Posted by mmm at 2012年11月20日 14:21
>mmmさん

>3人以上の子どもを育てた50〜60代の男女を私の知る範囲(まあ色々ワケあって知っているのですが)では見かけません。<

そうなんですか。
私の知る50〜60代の人には、子どもが3人いる方が多いですよ。
統計的には、1987年、1992年、1997年調査で夫婦の子ども数3人以上が3割前後です(平均子ども数は約2.2人)。
http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou13/chapter2.html

直近の調査では夫婦の子ども数平均が2人を下回ったそうです。
妻が1960年代生まれ(現在52歳以下)の夫婦で子ども数が減少したようですね。
Posted by kiriko at 2012年11月21日 04:21
いもらす1号さま

>要するに、専業主婦だけでなく失業者やニートも、

失業者やニートのお話なんかしていませんよ。
言ってもいないことを言ったことにしても、会話にならないです。

ニャオ樹・ワタナベさまも相手してくださらないようですしね。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月21日 22:02
ニャオ樹・ワタナベさま
またまたコメントありがとうです。

>>日本人が、税金を自分に還元できるという意識を持てないのは、
>>精神上のだけでなく、制度の問題もあると思います。
>「雇用者だけが自動的に取られている源泉徴収」と
>「意味不明な所得税控除」の2つが

わたしが思ったことは、「税金がどう使われているか」ですね。
福祉などがどのくらい充実しているか、ということです。
それで日本は福祉が貧しいですから、「自分のために税金が使われている」
というのがなかなか実感できないだろう、ということです。

スウェーデンでは、子どもをふたり持つと税金が取り戻せるって、
前のコメントでちょっと書いたけれど、日本はこういう
「税金を取り戻せる」と意識できる場面がないですよね。

それから、日本では所得の再分配によって、
子どもの貧困がより大きくなる唯一の国、というのも
ときどき言われることですね。
こんなのも社会福祉の貧しさの現れであり、
「払った税金が、自分のために使われる」という
意識が持てない原因になっていると思います。
http://www.kodomo-ouen.com/questionnaire/08.html
Posted by たんぽぽ at 2012年11月21日 22:04
mmmさま、コメントありがとうございます。

>http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-85.html

ご紹介ありがとうございます。
いろんなデータが比較されて、とてもよいページですね。

日本は諸外国と比べて人口大国なのですよね。
それで、女性を働かせなくても社会が立ち回る
状況にあったのですよね。

人口がとてもすくない北欧諸国とおなじような福祉が、
日本に根付くのかどうかはわからないです。
もしかすると、列挙した国ぐにのどことも異なる、
日本独自の方向へ向かうのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2012年11月23日 22:57
kirikoさま、コメントありがとうございます。

>http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou13/chapter2.html

ご紹介ありがとうございます。
でも、このコメントを書いている現在、
ご紹介のページになぜかアクセスできないです。

こちらで見ることにします。(グラフは表示されない)
http://bit.ly/10pJZDD
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逆に3人以上の子どもを生んだ夫婦は減っており、出生子ども数3人の割合は2割を下回った
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3人以上子どものいる夫婦は、ずっと2割程度あったのですね。
2割いればめずらしくはなく、わりとふつうにお目にかかりますね。
(わたしも個人的に、子どもが3人いたご家族を知っている。)
Posted by たんぽぽ at 2012年11月23日 22:58
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