陸山会の政治資金規正法に関する裁判は、
かくして小沢氏の無罪ということで、決着がついたのでした。
小沢氏は政治資金に関して、虚偽の記載はどこにもなかった、
ということになります。
政治資金の規正、すなわちどこから政治資金を手に入れ、
どこにお金を使ったかをはっきりさせる、というのは、
90年代以降の政治改革の、重要な課題のひとつでした。
そして、小沢氏が1993年に自民党から飛び出して
新党を作ったのも、政治改革を実行するためでした。
それで、小沢氏は自身の政治資金についても
徹底的にクリーンにしていたのだろうと思います。
みずから標榜する政治改革に、忠実だったのでしょう。
2審も無罪になったことで、ネットの反小沢の人たちは、
どういう反応をしめしたかと思うところです。
特徴的なのは、やはりつぎのエントリだと思います。
「小沢一郎氏無罪判決を受けて」
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これまで当ブログでは、小沢一郎氏が陸山会事件に関して
有罪であるとの立場を取ってきましたが、
この度の無罪判決の結果を、最大限尊重するものであり、
また、今までの当ブログにおける批判に関しても、
改めてお詫び申し上げる次第であります
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小沢氏の無罪判決を受け止め、いままで有罪という前提で
小沢氏を批判してきたことを、おわびしているのです。
これは立派な態度だと、わたしは思いました。
こうした場合、たいていはだまって無視するのが相場です。
そんな中にあって、エントリをあげて自分の間違いを認めて
おわびするのは、なかなかできることではないと思います。
(願わくば、今後の小沢批判のスタンスなんか書かないで、
被告の身に置かれることの精神的負担や、
マスコミが「小沢バッシング」をあおったことや、
官僚による議会制民主主義の干渉の危険性などについて
考察がほしかったと思います。)
ところが、はてなブックマークを見ると、
「謝罪する必要はない」などと言うコメントがあるのです。
賛同と思われる「はてなスター」もいくつも付いています。
ようは小沢なんかに頭を下げられない、ということなのでしょう。
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無罪判決を受けたからって「真っ白」のわけじゃないし、
エントリ主も確か「小沢は絶対有罪」といったわけじゃない
(むしろ批判したのは証人喚問から逃げたふざけた態度)から
謝罪の必要ないと思うけどね
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無罪判決が出たけれど「真っ白」ではないなどと
言っているのですが、小沢氏が潔白であることは
裁判結果がすべてを語っていると言えます。
これで理解しないというのは、理解できない人の
「理解責任」を問われてしかるべきではないかと、わたしは思います。
このような裁判結果の軽視は、客観的事実よりも
自分の思い込みを優先させる態度であると言えるでしょう。
「とんでも」の域に入っているとも言えると思います。
「kojitaken」氏は、小沢氏の2審無罪のことについては、
自分のブログではひとことも触れていないです。
ようするに「スルー」ということですね。
1審のときはご多分に漏れず、小沢は絶対に有罪だと
思っていたのかもしれないです。
それで1審の無罪判決が、よほど意外だったのかなんなのか、
裁判の結果について考察することもなく、
「小沢信者」を揶揄したり、べつのことを持ち出して
「小沢たたき」をしていたのでした。
それで、指定弁護士は控訴したけれど、もうこの問題には
今後いっさい関わらないと決めたのかもしれないです。
「反小沢」の「お仲間」たちも、小沢裁判をスルーする
「kojitaken」氏を、だれも批判をしていないようです。