2012年12月23日

toujyouka016.jpg 衆院選・政治主導壊滅(3)

16日の総選挙では、民主党は壊滅的な大敗をしましたが、
それは自民党が積極的に支持されたというよりは、
むしろ民主党の自滅だったと言えます。

民主党はなぜ自滅をしたのか、そして今後のために
なにを改善すればよいのか、おこがましいながらも、
わたしが考えたポイントは、つぎの4つになると思います。
4つ並べたけれど、これらはたがいに無関係ではなく、
関連のあることだと思います。

1. マニフェストを守る
2. 政治主導を貫く。官僚に取り込まれない
3. 自民・公明にすり寄らない
4. 小沢一郎氏への謝罪

 
1.はよく言われることで、民主党が支持を失った
いちばんわかりやすい原因ではないかと思います。
それでも単にマニフェストが実行できなかった、
というだけなら、まだよかったのかもしれないです。
税と社会保障の一体改革のように、マニフェストにないことを
進めようとしたことで、印象を悪くしたのもあるでしょう

民主党はマニフェストで、党がひとつにまとまっていたと言えます。
そのマニフェストを守らなくなった以上、
瓦解するのも、むべなるかなと言えるでしょう。

今回の総選挙のマニフェストは、2009年のときとくらべて
数値目標を入れないなど大きく修正され、
より実現性の高い内容となっています。
マニフェストのほうを守れるものにしていく、というかたちで、
解決をはかることにしたのでしょう。


2.についてはやはりというか、政権についてからというものの、
官僚に取り込まれてしまったり、官僚にまかせたほうが
楽だと考える議員が、出て来てしまったのでした。
これもときどき言われることで、つぎの記事にも
このあたりについて、すこし触れられています。

「なぜ3年前の政権交代は裏切られてしまったか
日本に二大政党制が根付かない“政党不在”の理由」

========
当初は理念を持っていたとしても、政権与党になった途端、
「官僚の言うことに乗っかった方が楽だ」と考えた政治家も少なくなかった。

その代表的な存在が野田佳彦首相だろう。
彼は、民主党政権誕生直後から財務副大臣になり、
2010年6月の菅内閣発足に伴い財務大臣になったが、
完全に財務官僚に取り込まれてしまっていた。
「ミイラ取りがミイラになった」と言うところだろうか。

私が菅内閣で総務大臣を務めている際、
民主党が掲げたマニフェストに沿って改革を行おうとすると、
まるで官僚のちょうちんもちのように反対をする政治家もいた。
「あなた方がつくったマニフェストに書いてあるじゃないですか」と、
私が彼らを逆に説得することもあったくらいだ。
========


3.は前にお話をしたことがあります
民主党は2010年の参院選で議席を減らしたので、
自民と公明の賛成を取り付けないと法案が可決しないと考えて、
「3党合意」に拘泥するようになったのでした。

野党といっても、自民と社民、共産、みんなの党は
おたがいに異質であり、一枚岩ではないです。
自民と公明でさえ、違いがあります。
野党間の分断をはかるのが、こうしたときの常套手段でしょう。

たとえば、復興関連法案は自民と公明に否決させても、
可決できたはずなのに、民主党政権は「3党合意」にこだわりました。
野党どうしの分断をはかれないどころか、
自民と公明の結束をかえって高めてしまうというのは、
「しろうと」ゆえの統治技術の未熟かもしれないです。


4.については、小沢氏に対する扱いもかなり理不尽でした。
小沢一郎氏は政治資金に関してやましいことはなく実際無罪でした
民主党政権としては、小沢氏を擁護するのが本来です。
ところが世論の顔色を伺って、小沢氏の党員資格を停止する
といった「小沢氏の切り捨て」に出たのでした。

これは、政権交代の最大の功績者に対して、
「恩を仇で返した」ことにもなるでしょう。
そして、野党を分断できないどころか、自分たちが分裂したわけで、
ここでも統治技術の未熟が現れていると思います。

民主党は自分たちの非礼を認めて、小沢一郎氏と未来の党に
謝罪をするべきではないかと、わたしは思います。
小沢氏たちを民主党に復党させろとまでは言わないですが、
つぎの選挙で協力するくらいの申し出はしていいと思います。

posted by たんぽぽ at 18:37 | Comment(4) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
マニフェストについて私はひとつ考えるところがあります。マニフェストとは目標や理念であって、「何が何でも他の要素や現状(災害など)を無視して」実行されるべきものとは違うはずですよね。もちろん、優先されるべきことが見つかればそちらを先にやるべきです。しかも、たった3年で、自民党が一党独裁状態で築き上げてきた「帝国」を民主的かつ現実に即したものに変えるなんて非現実的もいいところかと。

受け取り方にも色々あるんでしょうが、この民主党政権の動きを見る人々にもちょっと難あり、と思っています。

ところで突然なんですが、自分の周囲でカトリックに所属するキリスト教徒の、現在の傾向として自民党支持派が強まっています。どうやら、かつてWWUを止められなかったことについて(カトリックは政教一致であることを思い出してください)罪悪感を植えつけるような教育を教会で行っていたようで、その反動と思われます。今はまだ観察中なのでまだ考察ができていませんが、そのうちエントリに書く予定です。

よいクリスマスを!
Posted by mmm at 2012年12月23日 21:55
嫌になるぐらいの徹底した説明責任と政策実行の為に恨みを買う事を躊躇しないと言うのも縮小均衡に向かいつつある時代には大事ですよ。
Posted by D at 2012年12月24日 11:21
mmmさま、連休のまんなかにコメントありがとうございます。

>マニフェストについて私はひとつ考えるところがあります

マニフェストというのは、やろうとしている政策を
はっきりしめす必要があるものだと思いますよ。

もともと自民党の政権公約が、抽象的なお題目で
具体性がなかったので、ぶっちゃけなにもしなくても
「公約を守った」と言えるような性質のものだったのでした。
その反省から、民主党は「マニフェスト」なんて
わざわざ外国語を使ってことばを変えて、
より政策を具体的にしめすようにしたのでした。

ただその政策が数値目標をきっちり入れたり、
ごていねいに工程表まで作ったりして、タイトにやりすぎたと思います。
こればっかりはなにが起きるかわからないですし、
今度のマニフェストは、計画が少々変わっても、
「公約を破った」と言われない程度にゆるやかにはしていますが。

>この民主党政権の動きを見る人々にもちょっと難あり、

これは、わたしもいろいろと言うことがありますよ。
マニフェストの実行についても、子ども手当てなんて、
マスコミの論調に流されて、叩くほうにまわって、
むしろ国民から民主党を裏切ることになってしまったし。

有権者の多くは、政治とは自分とかけ離れたところで
行なわれている「見せ物」という感覚で、
自分たちの生活と結びついているとか、
自分たちが政治を支えるという意識が、とぼしいように思います。


>カトリックに所属するキリスト教徒の、現在の傾向として自民党支持派が強まっています

これはのっぴきならない事態ですね。
どういった事情なのか、わたしも気になります。
もしお時間がありましたら、エントリにお書きいただけたらと思います。

>よいクリスマスを!

mmmさまもよいクリスマスを!
Posted by たんぽぽ at 2012年12月24日 23:36
Dさま、このエントリにコメントありがとうございます。

>嫌になるぐらいの徹底した説明責任と政策実行の為に恨みを買う事を躊躇しないと

民主党はそのあたりが弱いと、わたしは思います。

とくに後者については、関係団体から反発されたり、
世論から逆風を吹かされたりすると、すぐに萎縮して、
政策を引っ込めてしまうところがあると思います。

民主党の政策は既得権に抵触するものが多いのですから、
それこそ恨みを買ってとうぜん、くらいでいないとだめでしょうね。
「なんとしてでも法案を成立させる」という執念が
たりないのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2012年12月25日 18:56
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