2013年01月31日

toujyouka016.jpg ひのえうまと宇宙線

新しいタイプのひのえうま信仰でしょうか?
1966年のひのえうまの年に出生率が下がったのは、
前年の1965年に宇宙線の量が多かったからだ、
などと考えているツイートがあるので、ご紹介します。

https://twitter.com/kibakoichi66/status/294219910337396737
https://twitter.com/kibakoichi66/status/294223001807892481
https://twitter.com/kibakoichi66/status/294224329388982272

 
========
「この大体50年間くらいで、最も宇宙線の観測数値が高かったのが、
グラフでは 1965年ということがわかります。
この年は1年間くらいの間、ずっと宇宙線の数値が高かったようです」
俺の受精した年だね。66年は「丙午」だった。
http://oka-jp.seesaa.net/article/274908068.html

このグラフ
http://oka-jp.seesaa.net/upload/detail/image/months.png.html
と、このグラフ
http://f.hatena.ne.jp/NATROM/20091016153152

「丙午生まれの女の子は〜」という話を聞くたび
「なぜそのような迷信ができたろー?」と思っていた。
腑に落ちる気がする。
========

宇宙線が原因であれば、日本だけでない世界的な現象のはずです。
ところがつぎのように、1966年に出生率が異様に下がったのは
日本だけであり、欧米諸国はもちろん、お隣の韓国でも
出生率の異様な低下は起きていないのでした。

「合計特殊出生率の推移(日本と諸外国)」


また、ひのえうまの前年に宇宙線が増えるというのなら、
1906年のひのえうまでも、やはり宇宙線の量が増えていて、
1966年とほぼおなじ程度の出生率の低下が起きたはずです。

実際は、1906年の出生率の低下は10%程度であり、
27%も低下した1966年とくらべて、ずっと小さいです。
当時は、ひのえうま伝説が知られていたのが、
東京とその周辺だけだったので、ほかの地方では
出生率の低下がなかったからです。

「ひのえうま伝説」

反証は簡単ですね。


最初のツイートは木葉功一氏
わたしはぜんぜん知らないんだけど、漫画家をなさっています。
『キリコ』などの作者だそうです。(ご存知ですか?)

「漫画を読みたいうんぬん」というツイートがあって、
皮肉の意味が、わたしは最初わからなかったですよ。
ちょっと調べたら、木葉功一氏が漫画家であることを
意識しているとわかったのでした。
https://twitter.com/NATROM/status/294228264988323840
========
漫画はすごく面白いんですよ。
「支配者層がひた隠しにしていた真実を一般大衆が見抜いて
迷信の形で身を守っていた!」という設定の漫画でも読みたいな。
========

posted by たんぽぽ at 07:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | 疑似科学(にせ科学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - ひのえうまと宇宙線 web拍手
この記事へのコメント
60年周期でどういう理由かで宇宙線の量が増えて出生に影響を与えそれが丙午の迷信の元になっているというのは、ネタとしては面白いですが、データが特にそれを裏付けていないようではただのお粗末な思いつきでしか無かったわけですね。
Posted by 御光堂 at 2013年02月02日 09:22
このエントリにコメントありがとうございます。

>ネタとしては面白いですが、

それこそ漫画に描けばよさそうですよね。
きっとおもしろい作品ができるんじゃないかと思いますよ。

>データが特にそれを裏付けていないようでは

1966年の日本しか合ってないですからね。
もうすこしよく考えて、外国を調べてみるくらいはしても
よかったのではないかと思うところだけど。

「震災以降がっかりさせられた」と言われているので、
科学的思考には、難のあるかたなのかもしれないです。
https://twitter.com/detaeku/status/294236530610937856
Posted by たんぽぽ at 2013年02月03日 10:45
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック