母子加算廃止

つぎつぎと弱者を切り捨てる、安倍自民党政権ですが、
その魔の手は、シングル・ペアレントにも伸びてきました。
「＜厚労省＞月額１万円を一律支給へ　働きながら子育て世帯に」

現在、ひとり親世帯には、生活保護費に加えて、
月額2万2000円から2万3620円の、母子加算なるものがあります。
これを、ことしから３年がかりで廃止して、
かわりに月額1万円の「ひとり親世帯就労促進費」を設け、
これと置き換えていくことになったのです。

金額はいままでの半分以下ですし、しかも受けられるのは、
働いていることが条件なので、働くのが困難なかたの場合、
実質的に給付の打ち切り（！）と言えます。
そうしたかたの生活は、破壊的になることが、目に見えてきます。

　
しかも、新給付制度導入の主旨が、すさまじいですよ。
「自立に向けた努力を促すことで生活保護から脱却してもらい、
保護費全体を抑制する狙いがある」だそうです。

生活保護を受けている人は、そのお金で楽して、
遊んでいるとでも、言いたいのでしょうか？
（政府は「生活保護を受けている人に、再チャレンジの手を
差し伸べているのだ」などと、悦に入っていそうだけれど。）

こういう発想の人たちにとって、「生活苦」というのは、
大好きなぜいたくを断って、がまんする程度のことなのかもしれないです。
働きたくても、思うように働きに行けず、
生活保護に頼って、精一杯切り詰めながら暮らしている．．．
といったような、本当の「生活苦」は、きっと想像を絶する、
思いもよらないことなのでしょう。

Comments

「自立」という言葉とは、つくづく弱者に対する支援カットの際に使われる危険な言葉だと思うこのごろです。

Posted by うがんざき at 2007年01月28日 23:08

>「自立」という言葉とは、

「障害者自立支援法」も、まさにそうですよね．．．

Posted by たんぽぽ at 2007年01月29日 23:20