大勝した自民党は選挙前から、2030年代の原発稼働のゼロの撤回と、
停止している原発の再稼働を公約にしていたからです。
かかる大敗には、脱原発派の内部の原因というのもあるでしょう。
いくつか考えられることがありますが、以下のトゥゲッターで、
このあたりについて考察しています。
「単純に反原発派が自滅しただけである〜なぜ反原発派が惨敗したのか?」
(はてなブックマーク)
トゥゲッターの論点の中心は、「脱原発派の大敗の原因は、
本来支持するべき民主党を攻撃しすぎた」ということです。
わたしも、このような一面はあると思います。
そんで、民主党の支持率は低下し続けていた。民主党が負けたら、原発推進の自民党が勝つのはほぼ確実な既定路線であることに、デモで人数を偽装して喜んでいる反原発派は気付いていなかった。支持すべき民主党へバッシングを続ける。これでどうやって勝てというのだろうか。
— 鐘の音 (@kanenooto7248) 2013年2月4日
民主党に批判するところがなかったとは言わないですが、
それでも、2030年代の稼働原発をゼロにするという、
はっきりとした脱原発を進めていたことはたしかです。
そして民主党を叩きすぎると、原発推進を主張している自民党が
選挙で勝つ可能性が高くなるというのも、かねてから言われてはいました。
ところが一部の脱原発派の人たちは、このような警告に対して、
あまり聞く耳を持たなかったようです。
民主党に対する目先の不満にこだわりすぎたのでしょう。
それで視界が狭くなり、自民党を勝たせることへの警戒心が、
すっかり薄れていたものと思います。
それから脱原発派の中には、「原発を即時停止しろ」のような
極端な主張をした人たちも、一部にいたのでした。
これはいくらなんでも非現実的なことですし、
そのような非現実的な主張を展開するのが、
このましくないことは、言うまでもないことだと思います。
この時点で、延々とお互いにいろいろ言いたいことはあったのだろうが、「大同団結」とか「反原発派みんな一緒」とか延々と言い続けて、みんなが許容できるフレーズだけが叫ばれ続ける←つまり思想の尖鋭化。原発の即時停止&廃炉を主張しまくり、一般人がポカーンとする。
— 鐘の音 (@kanenooto7248) 2013年2月4日
このような極端な主張をする人たちは、
「即時停止でなければ脱原発派でない」と言わんばかりの、
排他的な考えに向かったことが、さらに問題だろうと思います。
彼らにとっては、2030年代に原発稼働ゼロを目指す民主党でも、
「脱原発でない」ことになり、それが民主党を攻撃することにも、
つながったのではないかと思います。
トゥゲッターについたブックマークを見ると、
つぎのように小沢一郎のせいにしているコメントが気になります。
単純に反原発派が自滅しただけである〜なぜ反原発派が惨敗したのか? - Togetter
- [脱原発]
"民主党の代表選では反原発を唱える候補は一人もいなかった。" これは大きかったね。菅降ろしをやって海江田万里担いだ奴が「にわか脱原発」になって日本未来の党に入り込んだって、そりゃ誰も信用するはずなかったw
2013/02/05 23:03
単純に反原発派が自滅しただけである〜なぜ反原発派が惨敗したのか? - Togetter本来支持するべきだった民主党を叩いたから小沢なんか支持するからだよ。/「脱原発アルゴリズムデモ行進」みたいな人格を疑われる気持ちの悪い大道芸を喜々として披露しているようでは話にならない。
2013/02/05 20:08
脱原発派は大敗した、という主旨のトゥゲッターなのに、
そう言われているそばから、民主党(だった)議員のせいにして
不信感をあらわにして攻撃しているのです。
あるいは、これらの人たちは、トゥゲッターの主張に
同意していないのかもしれないです。
それでも、ここでは自分たちのそうした態度が、
脱原発派の大敗の原因として批判されている、ということが
理解できていないのだろうかとも思います。
付記1:
ひとつ目に紹介したブックマークコメントのかたは、
「菅降ろし」は菅首相(当時)が脱原発を進めていたからだと
信じているらしいのが、いかんともしがたいです。
付記2:
ふたつ目に紹介したブックマークコメントの、
「小沢なんか支持するからだよ」というのは、
小沢一郎が未来の党を作ったことを指しているのでしょうか?
トゥゲッターで、未来の党が脱原発の票を分散させたことが
批判されていて、こちらを意識したことも考えられます。