2013年03月30日

toujyouka016.jpg 日本は最低の先進国

日本は最低の先進国なんて言われていますよ。
なにが最低かと言うと、「子どもを持つ女性にとって」です。
(思い当たるフシが多くて、すぐにわからなかったですか?)

「Japan: The worst developed country for working mothers?」
「日本は先進国で"最低"の国」

もとの記事はBBCで、それを参照して内容を意訳して
コメントを付けた日本語のエントリもあります
ここにあることは、ふだんからジェンダー問題に
関わっていることは、よく知っていることばかりだと思います。
知識の整理もかねて、記事を見て行きたいと思います。

 
1. 日本では、男性よりも女性の方が大卒率が高い

12月21日エントリでご紹介した、OECDの報告がリンクされています
これによると、25-34歳では大卒の割合は、
男性の52%に対して、女性は59%となっています。

日本は女性のほうが高学歴になったにもかかわらず、
女性の労働市場への参加は、立ち遅れているということです。
日本では教育への投資を、それだけ無駄にしているとも言えるでしょう。

2. 第1子を生んだ日本女性の70%が退職する理由の一つだ

妊娠や出産によって仕事が継続できなくなるというので、
退職を余儀なくされる女性が、日本では多いのですよね。
出産や育児を仕事の邪魔と考えて、仕事か子どもかの
二者択一を迫る日本企業は、まだまだ多くなっています。
日本とおなじ調子でやっていたら、外国で女性差別だと
訴えられた日本企業もあるくらいです。

3. もう一つの理由は、彼女らの夫にある。
家事に関して、日本男性は、ヨーロッパやアメリカの男性と
比較して、かなり非協力的だ

日本の夫は、欧米の民主主義国の夫とくらべて家事をやらず
男性の家事時間がもっとも短いと言われていますよ。


4. ほとんどの日本男性は、その後の昇進や、職自体を失うことを恐れて
育休システムを使いたがらない。

男性の育児休暇の取得率は、わずかに2.63%です。
これでも過去最高だと言われて、ニュースになるくらいです
女性の育児休暇の取得率は87.8%です。

5. 保育施設の過度な不足だ。
政府の統計によると、東京都に限って言えば、2万人の子どもたちが
保育施設を待つ状態

都市部での保育所の不足も依然として深刻です。
先日、保育所の充実を求める親御さんに対して、
「子育ては本来家庭で行なうもの」などと言ったために、
ブログが炎上した、自民党の区議がいたのでした。

6. 子どもを持つ女性のキャリアステイや職場復帰は、日本の隠れ資産であり、
日本のGDPを15%増加させる可能性を秘めているという。
日本の労働人口の減少という現状だけでも、十分に女性活用の理由になる。

女性の労働力を活用すれば、大きな経済成長が期待できる
というのも、かねてからさんざん言われていることです。
記事で言及されている「ウーマノミクス」の記事はこちらです。

それから、日本は移民の受け入れに消極的なのですから、
きたるべき労働人口の減少に対処するためには、
女性を活用するよりないというのも、よく言われることです。


7. 他のOECD各国と違う日本の奇妙な点は、
ペットの総数が子どもの総数より多いという点です

これは寡聞にして初耳でした。
日本は子どもが持てないので、犬や猫を飼う人が多いのでしょうか?

8. スウェーデンやデンマーク、アメリカなど女性の就業率が高い国は、
出生率もより高い。
逆に、イタリア、韓国や日本など女性の就業率が低い国は
出生率も比例して低い。

女性の労働力率と出生率の相関は、言うまでもないでしょう。

9. 2006年、日本の人口は減少に転じた。
この現象が続くと、50年以内に日本の人口は3分の1に減少するという、

2040年にすべての都道府県で人口が減少するとされています。
人口減少と同時に深刻なのが、高齢者の割合が高くなることです。
2050年には少子高齢化が深刻になって、日本は世界でいちばん
悲惨な国になる
、という予想があります。

ちなみに、いまのペースで人口が減り続けると、
200年後には、人口がいまの10分の1程度になるそうです。
(さすがに200年のあいだには、なんらかの対処をしているでしょうか?)

posted by たんぽぽ at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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