2013年04月11日

toujyouka016.jpg これで少子化危機突破?(2)

3月28日エントリで、「少子化危機突破タスクフォース」なるものが、
得体の知れない方向に向かっていることを、お話したのでした。

この原資料はつぎのサイトにあるのでご紹介したいと思います。
あの決定事項にして、いったいなにが出てきたのと思うところですが、
これらを見ているかぎり、会合で出て来た資料は、
予想に反して(?)、案外まともであることがわかります。

「「少子化危機突破タスクフォース」(第1回)〜資料〜」
「少子化危機突破タスクフォースの開催について」

 
たとえば、最後の「少子化社会に関する参考資料」には、
経済的基盤の問題や雇用問題、仕事と家庭のバランスに触れられています。
男性の家事負担や長時間労働のことも出て来て常識的な内容です。

また三重県知事の鈴木英敬氏の資料を見ると、
最後の「今後の議論にあたって」のところに、
「くれぐれも産めよ増やせよと言う誤ったメッセージが
伝わらないように」とあって、国や社会のために子どもを産むのでない
という大切なことが喚起されています。

「論点は概ね抽出されている。あとはやるかやらないか。
実行が問われている」とも書いてあって、この問題にかなり
かかわっているかたであることが、よくわかります。


その一方で、疑問に思うところもなくもないです。
松田茂樹氏の資料には、ワークライフバランスの話題の中に
「出会い」や「婚活」が出て来て、「?」という感じですし、
斉藤英和氏が、不妊治療に関する資料を出していたりします。
決定事項の婚活や不妊治療は、これらから採ったのかもしれないです。

山口一男氏の資料は、ワークライフバランスのことを中心に
書かれていて、全体的にはかなりまともだと思います。
それでも「子ども手当て」のことを「給付金が子どものために
使われる保障がない」とか「少子化対策として問題」などと
否定的に書いていたりします。

ヨーロッパの民主主義国のことを知っていれば、
子ども手当てに対してこんな否定的な考えになるはずないので、
このあたりは民主党の政策が嫌いな自民党の会合ということで、
「配慮」したということかもしれないです。


会合の人選についても、まともなかたが入っていると思います。
武石恵美子氏は、ワークライフバランスや労働問題に
取り組んでいますし、林文子氏は横浜市の待機児童を
ゼロにするために努力しています。
これらのかたたちは、きわめて適切な意見を述べるでしょうし、
こうした場所での発言にふさわしいと思います。

3月28日エントリでわたしは、有識者といっても、
妙なことを言う人ばかり集めたのではないか?と、
書いたのですが、そうではなかったようです。
これは失礼しましたと、おわびしたいと思います。

それでも、歌手やスポーツ選手やミスインターナショナルのかたが
参加していたりして、どういう基準でこれらの人たちを
入れたのかと思うところもあったりします。
「各界から多彩な人材を集めた」つもりなのでしょうか?


この「少子化危機突破タスクフォース」ですが、
まともな意見も出て来たけれど、奇妙な意見も出て来て、
決定の段階で奇妙な意見ばかり選ばれたということかもしれないです。

会合を主催した森雅子少子化担当相というのは、
なんでも、震災後にデマをツイッターで書いたり、
民主党政権時に大臣をやじるのがすごかったりと、
エキセントリックなかただそうです。
この森氏がへんな方向にまとめてしまった可能性はありそうです。


謝辞:
3月28日エントリのコメント欄で、「少子化危機突破タスクフォース」の
原資料をご紹介してくださった、kirikoさまとニャオ樹・ワタナベさま、
まことにありがとうございます。

また、このエントリの内容は、おふたりからいただいたコメントを
参考にしたことも、お礼もうしあげたいと思います。

posted by たんぽぽ at 23:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
第1次安倍内閣の「教育再生会議」のメンバーに、教育問題の素人のタレントが何人かいましたね(というか、教育問題の専門家がいなかったのですが)。落語家の妻とかシンクロナイズドスイミングの元選手とか。
ドラマで冷徹な教師を演じた女優さんに委員を打診したそうですし(その方は賢明にもお断りしましたが)。

そういう人選が好きなんでしょう、安倍首相が。その意を森大臣が斟酌したんじゃないですか?自分の人気取りもあるかもしれませんけど。

専門家以外に、親の立場で委員を務める人がいてもいいと思いますが、せいぜい一人でいいし、有名なタレントである必要はないですね。

ところで、自民党は不妊治療に力を入れたいのかと思ったら、不妊治療の助成金を一部引き下げたいというニュースがありました。
所得制限をかける案(またかよ)等が出ているようです。

このタスクフォースの方向性と矛盾しないのか、補助金を抑制して不妊情報教育で何とかしたいのか、よくわかりません。
Posted by kiriko at 2013年04月12日 21:57
このエントリにもコメント、ありがとうございます。

>教育問題の素人のタレントが何人かいましたね
>(というか、教育問題の専門家がいなかったのですが)

教育再生会議もおなじような人選をしていたのですね。

>そういう人選が好きなんでしょう、安倍首相が

そうかもしれないですね。
そういう人を入れると、大衆ウケするとか、イメージがよくなるとか、
思っているのかもしれないですね。

断わったかたは賢明だけど、そうなると断わらずに参加した人は
なんだったのかとも思います。
自分には場違いと思わず出てくる側の資質も、考えたほうがよさそうですね。


>不妊治療の助成金を一部引き下げたいというニュースがありました。

情報ありがとうございます。
これですね。
http://www.ninsin-news.com/news_KVO1udRP7.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/www3.nhk.or.jp/news/html/20130224/t10015740911000.html

タスクフォースとはやっている人が違うのでしょうね。
これは矛盾ですから、どこかで調整することになるのだと思います。

>所得制限をかける案(またかよ)等が出ているようです

本当に「またかよ」ですね。
子ども手当てがトラウマになっているのかなんなのか、
とにかく所得制限を付ければ、民主党の否定になるとでも
思っているのかもしれないです。

民主党の子ども手当てに所得制限がなかったことが、
それだけ優れていて画期的だったということなのでしょう。
Posted by たんぽぽ at 2013年04月16日 18:18
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