2013年06月18日

toujyouka016.jpg 日本の人権外交の実態(2)

6月9日エントリでお話した、日本の「人権人道大使」上田秀明氏が、
「日本は世界一の人権先進国」と言って、議場から失笑を買った事件ですが、
6月14日になって、ようやく日本のマスコミが取り上げました。

「国連委会合で「黙れ!」、日本の人権人道大使に批判」(6月13日のAFP)
「日本の人権大使が国連で暴言 「シャラップ」」
「国連で「シャラップ」日本の人権大使、場内の嘲笑に叫ぶ」
「国連で日本大使「黙れ」発言に波紋」
「日本の大使が「シャラップ!」=国連拷問禁止委で暴言」

 
6月5日に、東京新聞が記事にしてはいましたが、
それっきり日本のマスコミはどこも報道していなかったのでした。
このような重大な事件をだまって放置しておくのかと
思っていたので、報道したことはよかったとしておきます。

それでも、拷問禁止委員会の日本審査があったのは、5月21-22日です。
インターネットではさんざん話題になっていて、
すでに「シャラップ上田」とまで言われているくらいです。
半月以上たって、ネットの世論はピークを過ぎたころになって、
ようやく大手メディアの記事になったのでした。
なぜに日本のメディアはこんなに動きが遅いのかと思います。

産経(というか共同通信の配信記事)では「13日までに分かった」
などと書いていて、「なにをいまごろになって」と思います。
うそではないけれど、いままでずっと放置してきたのをごまかしたようですね。
NHKの報道では、「一連のやりとりはインターネットの
動画投稿サイトにも掲載され、波紋を広げています」と述べています。
完全にネットが先行して、マスコミが後手に回っています。


日本のマスコミのことですから、例によって国際社会から
日本の人権状況のていたらくを批判される話題は、
取り上げずにすまそうとしたのかもしれないです。
それで「人権人道大使」の問題発言があったあとも、
すぐには記事にせず、ずっと放置していたのではないかと思います。

つぎのような意見もありまして、この事件を取り上げることに対して、
日本のマスコミのあいだで、なんらかの保身が働いた
可能性も考えられそうです。
https://twitter.com/SatoshiMasutani/status/345339758555308032
========
記者クラブとかあって、外務省がへそを曲げて
取材に応じてくれなくなるのが怖いとか。
それでだんだん世論が盛り上がってきてはじめて公表とか。
政治家の差別発言とか最初は何気ないコラムになり、
問題視しない記事だったりすることも。
========

6月14日になって、なぜきゅうに日本のメディアが
取り上げることにしたのかは、わたしにはわからないです。
ネットの世論が騒がしくなったので無視できなくなった、
ということではなさそうに思います。
もしかすると、6月13日にAFPが記事にしたので、
日本でも取り上げざるを得ないと考えたのかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 20:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
たんぽぽ様

エントリにも書かれているとおり、元々は「『日本は世界一の人権先進国』と言って、議場から失笑を買った事件」ですが、ようやく日本のマスコミが取り上げたと思ったら、「シャラップ」にばかりフォーカスしていて、「何故、失笑を買ったか」については掘り下げられていないのは駄目だろうが!
と言うようなサイトを先日見かけたのですが、すみません、URL先が探せません。でも、ほんとそう思いますよね。
取調べの可視化や時間制限、弁護士の立会い、なんかがどれほど世界標準なのか、それが出来ていない日本の刑事司法が如何に時代遅れなものなのか、が解説されていないと、この事件の本質は全く見えず、単に「英語の使い方を知らない馬鹿大使の暴言」で、話が終ってしまうでしょう。
マスコミさん、やり直し。

ところで、この拷問禁止委員会からの、従軍慰安婦発言についての勧告に対する、政府答弁書が閣議決定したようです。
なんと『従うことを義務付けているものではない』だそうですよ。要するに『無視する』宣言ですわ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130618/lcl13061823360003-n1.htm
http://jp.wsj.com/article/JJ11884541782085113425916673434462411976394.html

信じられんね、安倍政権。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ at 2013年06月19日 12:56
このエントリにコメントありがとうございます。

>と言うようなサイトを先日見かけたのですが、

もしかして、これかしら?
http://koike-sinichiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-6f08.html
http://www.h-yamaguchi.net/2013/06/post-b725.html

日本の人権状況の立ち遅れが問題なのに、「シャラップ」とか
ことばの問題にこだわるのは、本質からはずれていますよね。
この事件を取り上げては見たけれど、やはりなんとなく、
「日本は人権後進国」という事実から眼をそむけたいのかな、
という気がしてきます。


>http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130618/lcl13061823360003-n1.htm
>http://jp.wsj.com/article/JJ11884541782085113425916673434462411976394.html

ご紹介ありがとうです。
こちらにも出ていますね。
http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201306180289.html

条約に批准した以上、勧告に従う義務はあるはずですよね。
ここまで傲慢なことを言うようになったかと、わたしは思いましたよ。

こういうのも、諸外国によく知られるようになるといいんだけど。
Posted by たんぽぽ at 2013年06月20日 19:49
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