2013年06月25日

mar0006.gif東京都議会選のメモ

すでに話題になっていますが、6月23日に東京都議選がありました。
結果はわたしには、事前の予想以上に悲惨なものとなってしまいました。

「自公が全員当選 民主は第4党に転落 都議選」
「東京都議選:自民59人全員当選 第1党奪還 民主惨敗」

選挙結果の全体の分析は、つぎのコンテンツがとてもよいです。

「2013年東京都議選の簡単なデータ分析」

 
民主党の議席はわずかに15です。前回は54議席取っていますし、
その後離党で議席を減らしましたが改選前は43議席でした。
昨年12月の衆院選に続いて、壊滅的大敗と言わざるを得ないです。
民主党が都議会で始めて議席を取ったのは、1997年で12議席でしたから、
ここでも結党のころの水準ににまで落ち込んだことになります。

t_TKY201306230281.jpg

自民党は59人全員当選ですから、民主党はその4分の1程度ですよ。
しかも共産党の17議席よりもすくなく、民主は第4党にまで転落しています。
わたしとしては、最低でも公明よりは取りたい、
できれば自民の半分は取りたいと思っていたところなので、
想定外の壊滅的大敗と言わざるを得ないです。

さらに衝撃的なのが、つぎの得票数のデータです。
民主党の得票は69万票で、自民についで第2位なのですが、
公明党の64万票、共産党の62万票とそれほど変わらなくなっています。
2009年には、公明、共産の3倍くらい取って第1党だったときとくらべると、
支持の大半を失ってのかなりの凋落ということになります。

image002-04327.png


民主党は候補者を44人に絞り、現職を多くして手堅く出たのですが、
1人区は菅直人のお膝元の武蔵野を含めて全滅ですし、
定数が6の杉並や8の世田谷でも議席が取れず、
候補者をふたり立てて共倒れになった選挙区もありました。
取りこぼしが目立ったのであり、すこし手堅くやったくらいでは、
議席が取れないほどに、凋落したということになります。

都議会選の壊滅的敗北を受けて、民主党は7月の参院選を
どうするのかという心配があります。
海江田代表の辞任という意見もあるのですが、顕在化はしていないようです。
代表を交代しても状況の改善はほとんどなさそうですし、
そもそも地方議会選で代表が辞任というのが異例です。
いまの体制で臨んでもやはり状況がよくなるとは思いませんが、
それでもこのまま続けるのがよさそうに思います。


菅原琢氏のエントリでくわしく考察されているように、
今回の選挙結果は投票率の低下が、ひとつ目の要因だと思います。
これは反自民の支持層が、民主党に失望したので、
行き場がなくなって棄権したということになるでしょう。
そして投票率が下がれば、組織票を持つ政党が有利になるので、
自民、公明と共産党の3党が勝利したということです。

ふたつ目の要因は、反自民勢力の分裂になるでしょう。
残った反自民の票も、みんなの党や維新の会がたくさんの候補者を
立てたことで分散することになり、民主と票を食い合ったのでした。
また自民と公明の大量得票と、反自民勢力の乱戦で
当選ラインが下がったことが、共産党に有利に働きました。
共産党は17人のうち8人までが最下位当選という幸運ぶりです。

かくして今回の都議選は、反自民勢力が有権者の不信を買い、
なおかつ分裂したことで、自民と公明が大きく助けられるという、
昨年12月の総選挙とおなじような事態になったのでした。
反自民勢力は、おなじ失敗を二度繰り返したことになります。
月並みな結論ですが、反自民勢力はまとまって
たがいに協力し合わなければ勝てない、ということになるでしょう。


また、政治改革勢力は依然として弱体化したままであり、
昨年12月の総選挙のころから勢力が回復していないことがわかりました。
そして自民、公明だけでなく共産党も強くなったのであり、
自民党が政権を取った状態で、それを批判する「万年野党」が
存在意義を持つという、55年体制的な状況がぶり返したと言えます。
その意味でもいまは「保守反動」の時代だと言えるでしょう。

posted by たんぽぽ at 23:15 | Comment(8) | TrackBack(1) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
55年体制+万年野党時代は、自民党内にそれなりにリベラルな派閥がありましたが、今はそれが壊滅的状況にあるので、当時と比べても救いがたい状況ですね。
野党が壊滅的、ということで、河野太郎とか多少リベラル派な議員がもう少し頭角を現して欲しいところですが、今の自民支持率では、なかなか党内批判も難しいですね。。

保守反動で保守政権が好き放題しているトルコのような状況に日本もなるのが近いのでは、とまで危惧します。
Posted by 魚 at 2013年06月26日 01:29
このエントリにコメントありがとうございます。

>今はそれが壊滅的状況にあるので、当時と比べても救いがたい状況ですね

自民党は野党時代の3年半ほどのあいだに、劣化が進みましたね。
固定支持層からの支持を堅めるようになったので、
これによって右傾化が進んだと思います。
昨年9月の代表選のときには、すでに総裁選の候補者は
みんな「右翼」という状況になっていましたね。
「多少リベラルな議員」は、自民党の中ではすっかり希少になった感じです。

自民党の支持率は、アベノミクスが期待はずれと
国民の多くが思うようにならないかぎり、下がらないのではないかと思います。
安倍も政権に対する支持が「砂上の楼閣」なのは
わかっているでしょうし、だからなおさら用心深くやると思います。

そして壊滅的になった野党をどう立て直すかですね。
民主党は信頼が回復していないし、反自民勢力は分裂したままですし、
いまのところ手の施しようがないように思います。
やはり自民党政権に対する批判が強まらないかぎり、
求心力は出て来ないのではないかと思います。
Posted by たんぽぽ at 2013年06月26日 23:25
私は投票率が予想外でした。43.5%もあるとは思いませんでしたよ。
しかし、世代別投票率なんかはどうなんでしょう。まだ出ていないようだけど。私の会社にも東京都民が何人かいますが、「明日は選挙だ」とか言っているやつは、一人も居ませんでした。現役世代に限れば、投票率は30%ぐらいじゃないかな?と言う気がします。

参院選もまた、盛り下がっていますよね。「アベノミクス選挙だ」と言われても、何の結果も出ていないものは判断しようがないし、子供達は夏休みだし、何より、先の血みどろの衆院選から半年しか経っていないことによる「選挙疲れ」が、有権者の間に漂っている感じがします。
Posted by ニャオ樹・ワタナベ@モバイル at 2013年06月27日 09:26
このエントリにコメントありがとうございます。

>私は投票率が予想外でした。43.5%もあるとは思いませんでしたよ

わたしも思ったより多かったと思っています。

>私の会社にも東京都民が何人かいますが、「明日は選挙だ」とか言っているやつは、
>一人も居ませんでした

完全に盛り下がっていたようですね。
たぶんそのかたたちは、いつも自民党に投票しないのだろうと思います。
そして反自民勢力が強くないと、選挙がおもしろくないと
お考えなのではないかと想像します。

都議会選もたぶん棄権したのではないかと思うのですが、
前回は反自民というか民主党に投票した層の多くが、
今回は棄権したことをしめしているのではないかと思います。

>「アベノミクス選挙だ」と言われても、何の結果も出ていないものは判断しようがないし、

マスコミも世論も「アベノミクスで景気が回復する」と思いたいというか、
思おうとしているのではないか、という気もします。

いまだ民主党政権時代にへきえきしていて、アベノミクスを含めて、
安倍政権からの恩恵なんてないのに、「いまの安倍政権を
安定にしなくてはならない」とでも思っているのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2013年06月27日 19:53
多分7月の参院選でも似たような結果になるのではないかと思われます。
そしてあと三年は国政選挙がないわけですから自民党政権は安泰です。
ここはむしろ共産党に頑張ってもらった方がいいのかも知れません。
Posted by 御光堂 at 2013年06月29日 09:14
御光堂さま、おひさしぶりです。
コメントありがとうございます。

>多分7月の参院選でも似たような結果になるのではないかと思われます

わたしもそう思いますよ。
あと1ヶ月で状況が劇的に変化するとはとても思えないですからね。

>そしてあと三年は国政選挙がないわけですから自民党政権は安泰です

その3年間は、反自民勢力が再起のために、努力をする期間だろうと思います。
3年経てばきっと状況が大きく変わっていると思うからです。

>ここはむしろ共産党に頑張ってもらった方がいいのかも知れません

共産党が強くなったのは、自民が強いのでカウンターも強くなっただけで、
「保守反動」に向かったとわたしは考えているので、
あまり喜ばしいとは思わないんだけどね。
Posted by たんぽぽ at 2013年06月29日 17:10
今度の参院選で自民党とその補完勢力が2/3議席を取れば(その可能性は高い)一挙に憲法改正まで突っ走る可能性は高いですから、そうなると今まで憲法によって支えられてきたさまざまなことが根底から覆されるかもしれません。
そうするともはや共産党ぐらいしか頼れないということもありえるかもしれません。
Posted by 御光堂 at 2013年06月29日 20:06
またまたコメントありがとうございます。
わたしのレスが遅くなって申し訳ないです。

その「もはや共産党ぐらいしか頼れない」という状況が
「保守反動」ということですよ。
やはり時代が逆行して追いつめられた状態と言わざるをえないでしょう。

共産党にほとんど頼らなくても、世の中が改善されて行く
というのが、望ましい事態なのだと、わたしは思います。
(なんて言うと、共産党の支持者から猛烈に抗議が来そうだけど。)
Posted by たんぽぽ at 2013年07月01日 12:29
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Tracked: 2013-06-26 04:47