これまでは900円だったのが、なんと6000円(!)になったので、
ご紹介したいと思います。
「パスポート:名前変更手数料6千円にアップ」
記事は短いので全文を引用したいと思います。
結婚などによって名前を変更した際に新たな旅券(パスポート)を
発給するための改正旅券法が21日午前の
参院本会議で全会一致により成立した。
現在は旅券の追記欄に印字して処理していたが、
ICチップに新たな名前を反映させた旅券をあらためて発給する。
これに伴い名前変更の手数料は900円から6千円に上がる。
現在の制度では、新規の旅券にしなければ、
新たな名前がICチップや機械読み取り部分の情報に盛り込まれていなかった。
このため外国での出入国審査やホテルのチェックインが
スムーズに進まない事例が外務省に寄せられていた。(共同)
なんで5100円も値上がりするのかというと、
ICチップにも改姓したことを反映させるためです。
機械仕掛けなのでお金がかかることはいちおうわかるのですが、
6000円というのがかなりの高額なのはいなめないです。
「ぼったくっている」という感じはあるのではないかと思います。
パスポートを更新せずそのままにして、期限が切れてから
新しく作るときに改姓後の苗字で作るという手もありますが、
(この場合パスポートが新しくなるまで、航空券を旧姓で取るなどの注意がいる。)
諸般の事情で更新せざるをえない人もいるでしょう。
結婚改姓すると、なんでこんなに負担がかかるのかと、
理不尽さもひとしおではないかと思います。
記事の後半を見ると、「これで結婚改姓してもパスポートが
対応できてだいじょうぶですね」と言わんばかりの書きかたです。
わたしに言わせれば、こんなのはぜんぜん「朗報」でないと思いますよ。
むしろ「凶報」と言っていいくらいだと思います。
このパスポートの更新はかなり顕著だと思いますが、
ほかでもさまざまな場面で、一方的に不本意な改姓を押し付けられた上、
そこに発生するコストの負担までさせられるのですよね。
もちろん、同姓強制を支持する非共存派の人たちが、
代わりにコストを負担してくれるわけではないです。
記事によると「改正旅券法が21日午前の参院本会議で
全会一致により成立した」とあります。
民法改正を放置しながら、結婚改姓した人に負担をかける法案を
可決していくところに、ある種の無責任さを感じるところです。
こんな意見もあったりします。
これ友達も言ってたな…改姓する方ばかり大変で、訴訟する人の気持ちわかるって言ってた。→RT“@pissenlit_10: 「パスポート:名前変更手数料6千円にアップ」。結婚改姓のコストをこうやって改姓する側に押し付けられる http://t.co/Hzi3FY6IhL”
— ひまわり (@yukikoot) 2013, 6月 22
ある意味、それが一番酷なことではないかと思います。
>嫌々ながら改姓した人でも、改姓した瞬間に「自ら望んで改姓した」として
>取り扱われてしまいますからね
法的な扱いはおそらくそうですね。
自分の意志で改姓を選んだことになるのでしょう。
そうした法的扱いとはべつに、表面的に問題がないのを見て、
「多くの女性はみずから望んで改姓して、それで不満がないのだ」と
決めてしまう人たちもいるから困ってしまいます。