2013年07月09日

toujyouka016.jpg 非もてをこじらせた

とても強烈なものを読んでしまいましたよ。
男性のかたが非もてをこじらせると治らないそうですよ。

「非モテをこじらすと治らない」
(はてなブックマーク)

魅力的な女性と結婚すれば、非もてのコンプレックスは
解消されるのではないかと考えている記事があるのですが、
「そんなことはありません」とお答えしているのが、上述のエントリです。

「自分の性的価値が低いことの苦しみ」

 
エントリ作者は、まわりの男友達とともに非もてだったのですが、
そのまわりの男友達は30近くになるとみんなもて始め、
魅力的な女性と巡り会えて、30代の半ばくらいまでには、
しあわせな結婚をしていったのでした。

若いころは恋愛にさんざん苦労していたのに、
30歳くらいになると、それまでの苦労がうそのように
簡単に恋愛相手が見つかるというのは、わりとよくあることです。
仕事が軌道に乗って社会的地位がある程度ついてきて、
生活が安定してくるので、それ自体が魅力になることに加えて、
心の余裕ができるということかもしれないです。


ところがしあわせな結婚をしたはずの友達は、
それで非もてのコンプレックスが解消されたのではなく、
なぜかむかしのまま女性不信を煮えたぎらせているのですよ。
中には会社の若い女性と不倫をするのもいて、
中年ブサ面の俺にヤられて喘いでいる姿を見下ろしたら、
こいつもしょせん俺の社内でのポジションとかおごってくれる
メシとかになびくビッチなんだと思う。
そのことを確かめたくって次々に口説くんだよ
などと言っているのですよ。

これは人間性を疑うべきレベルだと思いますよ。
(わたしは「いや〜」と思ってしまいました。)
「どう考えても、なにか心がこじれてます」どころではないでしょう。
女性をいったいなんだと思っているのかと思います。

若いころは仲間どうしで集まって、「イケメン死ね、おっさんくたばれ、
商社は不良債権で潰れちまえ」と言って、彼らから見て
もてる人たちを呪っていたというのですが、
自分がかつて呪った対象とおなじことをしているのが皮肉です。


わたしが言いたいのは、はじめに「世の中にはこういう男もいるので、
じゅうぶんに気をつけましょう」ですよ。
こういう男性がじつはすくなくないのかと思うと、
こっちこそ男性不信になってしまいそうです。

「魅力的な女性と結婚すれば、非もては解消されるのではないか?」
という記事を書いたのは、女性のかたです。
彼女は自分がもてなかったのですが、魅力的な男性と結婚したことで、
非もてのコンプレックスが解消されたようです。

それで男性も同様ではないかと思ったのですが、
すくなくない男性が、魅力的な女性と結婚しても非もてを解消しないあたり、
このあたりのメンタリティは男性と女性とで異なるようです。
非もてをこじらせるというのは、男性に顕著なのでしょう。


非もては自分を「弱者」とか「被害者」のように考えていますが、
だれに対してなのかと言うと、それはいわゆる「もてる男性」です。
「女性を獲得する」という男性同士の競合があって、
それに敗れた男性が「非もて」ということです。

ここで女性は、男性どうしで分配される「資源」扱いです。
非もては自分には「資源」が配分されないので、
みずからを「被害者」とか「弱者」と考えているわけです。
女性を「資源」とみなすのですから、彼らは本来女性差別的なのであり、
実態は既得権にあずかれなかった「加害者」ということになります。

非もては本来なら「強者男性」に矛を向けるところなのですが、
彼らは多くの場合、女性から被害を受けていると考え、
女性に対して攻撃的になっていきます。
「資源」である女性が自分の思い通りにならないのが
許せないということであり、「資源」なのだから自由意志を
認めないという、差別意識の現れでもあると言えます。

非もての男性が、こうした差別構造を理解しないまま、
自分は「弱者」とか「被害者」だという意識だけ強めていくと、
仮想加害者である女性に対して不信感を強めることになり、
ミソジニーに走ったり、女性差別的になったりするのでしょう。
「非もてをこじらせる」というのは、かかるミソジニーや差別意識から
抜け出せなくなったということではないかと、わたしは想像します。


付記:
女性の恋愛の場合は、男性を「資源」とみなして獲得する、
という意識がおそらくないのだと思います。
したがって女性でもてないのは、獲得競争の敗者を意味しないので、
ミサンドリーに走ることもなく、しあわせな恋愛をすることで
非もてコンプレックスが解消されるのかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 23:29 | Comment(4) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
 いろいろ思うところはある話ですが。
 非モテ(の人全てがそうだとは言いませんが)の一番の悲劇は「愛されない」ことではなくて「自分以外を愛せない」ことなのかもしれないなあ、なんて感じる話ですね。
Posted by イカフライ at 2013年07月10日 19:31
このエントリにコメントありがとうございます。

>「自分以外を愛せない」ことなのかもしれない

それはまさに非もての特徴のひとつですね。
エントリにあるように、結婚しているのに女性が信用できないから、
若い女性と不倫をするなんて、まさに自分のことしか考えていない男の
ひとつの見本でしょうしね。


非もての愚痴はたいてい、相手の女性からあれをしてもらえなかった、
とか、これをしてもらえなかった、というたぐいですよね。
相手の女性にしてなにをしたいということが出て来ない。
彼らは相手の女性を好きになったのではなく、単に自分がかわいいだけで、
自分が利益を得ることしか考えていないのでしょう。

しあわせな恋愛をすることで、相手の女性を好きになること、
相手のためになにかしたいと思うことがわかればいいのでしょう。
非もてをこじらせていると、それがわからないままで、
自己中心的な考えから抜け出せなくなるのかもしれないです。
Posted by たんぽぽ at 2013年07月11日 19:15
>>非もてをこじらせるというのは、男性に顕著なのでしょう。

確かにそうですね。
ネットでも独身男性で口汚く女性を罵っている人は大勢いますが
そういった独身女性はほとんど見かけません。

『非モテ男性がなぜ強者男性には矛を向けないか』に関連して、以前興味深い書き込みを見みました。

学生時代にいじめに遭ったA君の書き込みです。
A君は同級生の『男』達から、殴る蹴るの暴行を毎日受けていたそうです。
そしてそんなA君に対して、女生徒の態度も余所余所しく冷たかったそうです。
(しかし女生徒からの暴力は一切なかった)
その辛かった学生時代の出来事を、長々とネットに書き綴ったA君は、文章の締めで「---だから僕は今でも女という生き物に対して不信感と敵意を抱いている」と記していました。

酷い暴行を加えた首謀者の男達ではなく、あくまで女生徒にだけ敵意を向けているA君の発言に、驚きました。

これは、男性社会で負けを自覚した男は、怖くて当の「強者男性」には敵意を向けられないという事ではないでしょうか?

ネットでも女性と話したことも無い(故に積極的な恨みを抱くほど深く女性に関わった事もない)男が、女性への敵意を剥き出しにしています。
これも同じ構図ではないでしょうか?

「強者男性」への鬱屈を、女性への恨みにすり替えているのです。
その方が、自分にとって安全だから。
そして女性を攻撃すれば、同じく鬱屈を抱えた男が賛同してくれます。
つまり徒党を組む事で、強者気分を擬似的に味わえるのです。

ネットで中国人・韓国人の悪口を嬉々として発言する異常な男達にも、この「同じ対象を攻撃することで得られる賛同」という心理が働いているのだとと思います。
Posted by ダリア at 2013年08月16日 06:51
ダリアさま、こちらにもコメントありがとうございます。

>ネットでも独身男性で口汚く女性を罵っている人は大勢いますが
>そういった独身女性はほとんど見かけません

「非もて」自体、女性にはすくないですね。

非もての精神構造というのは、
1. 女性の気持ちが自分の思い通りになると考えていて、
自分の思い通りにならないことを、被害者のように愚痴る。
2. 女性を男性どうしで配分する「資源」と考えていて、
「資源」が自分に回ってこないので、被害者のように愚痴る。
というふたつに集約できると思います。

どちらも男社会が作った男性のためのジェンダー規範なので、
女性がこの構図の影響を受けることがないので、
女性はもてなくても「非もて」にはならないのだと思います。


>「強者男性」への鬱屈を、女性への恨みにすり替えているのです。

まさにそうだと思います。
上の2.で書いた、男性間の競争に勝てなかったうらみを女性にぶつけている、
ということだと思います。
前にちょっと書いたことがありますよ。
http://bit.ly/14HttDf

「弱者男性」の本当の加害者は、「男社会」と「強者男性」のはずなんだけど、
これらに対してはなにも言えないので、女性に絡んでくるのでしょう。
「強者男性」には勝てないので、女に対してだけは優位に立ちたいとか、
女に対してだけは勝てるだろうとか、思っているのだと思います。

女という「共通の対象」を攻撃することで、「男社会」に仲間として
受け入れられた気分になれる、という効果もあるのかもしれないですね。
Posted by たんぽぽ at 2013年08月17日 16:15
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