これも書き留めておきます。
昨年の12月26日に安倍晋三首相が、なんと靖国神社を参拝したのでした。
これが昨年暮れの政治関係のビッグイベントとなったのですよね。
「安倍首相、就任1年のきょう靖国神社を参拝」
「安倍首相、靖国神社を参拝 現職では小泉氏以来7年ぶり」
「「不戦の誓い」「中韓傷つけるつもりない」首相談話全文」
現職首相の靖国参拝は小泉純一郎以来7年ぶりなのでした。
考えてみれば、民主党政権の首相が靖国参拝をするはずもないです。
また小泉政権以降の自民党の政権も、基盤が安定せず短命続きでしたから、
靖国参拝をしている余裕がなかったのでしょう。
安倍首相が靖国参拝をしたというのは、それだけ政権が安定している
ということでもあると思います。
中国と韓国が強い抗議をするのはとうぜんのことだと思います。
「首相参拝「慨嘆と憤怒を禁じ得ない」 韓国政府声明全文」
「首相参拝「強い抗議と厳しい非難」 中国報道官談話全文」
「中国外務省「指導者が安倍首相と会うことはない」」
ところがそれだけではなかったのです。
安倍首相の靖国参拝に批判を表明した国が、ほかにもたくさん出て来たのですよ。
ざっと記事を集めて見てみたところ、アメリカ合衆国、イギリス、
台湾、ロシア、EUが批判を表明しています。
「安倍首相の靖国参拝に米国が「失望」を表明、中韓は強く反発」
「安倍首相靖国参拝 米国務省「失望したのは明らか」」
「日本に明確なメッセージ 靖国参拝批判で米政府」
「安倍首相の靖国参拝 「非常に遺憾」=台湾外相」
「安倍首相の靖国参拝 英メディアの報道は?」
「靖国参拝、ロシア・EUも懸念 「関係改善にならない」」
「首相靖国参拝:「建設的でない」…EUが批判」
「安倍首相の靖国神社参拝を受けた声明」
これだけたくさんの国から批判が出てくるのは、わたしも意外でした。
安倍首相の靖国参拝は思ったより国際問題になったようです。
かくして安倍政権は2013年を国際社会からの非難で、締めくくることになったようです。
安倍政権の国粋主義傾向は、それだけ国際社会から
警戒されマークされるようになった、ということなのでしょう。
そしてそれが日本と周辺各国との関係にこのましくない影響を及ぼすと
懸念されているということにほかならないです。
オバマ政権は安倍晋三が政権を取りそうだと思ったときから
警戒を始めていましたし、またとくに昨年の5月は橋下徹大阪市長の
「慰安婦必要」発言が、国際的な非難を浴びたりもしたのでした。
こうした経緯を考えれば日本の現政権の国粋主義志向に対して、
国際社会が神経を尖らせるのも無理もないことだと思います。
安倍首相の靖国参拝を批判した中にユダヤ人団体、
サイモン・ウィーゼンタール・センターがあったことは、
特筆しておくことだと思います。
「靖国参拝に広がる批判、日本孤立 EUやユダヤ団体も」
「靖国参拝「倫理に反する」」
サイモン・ウィーゼンタール・センターは、麻生太郎副首相が
「ナチスの手口に学べ」発言をしたときに、抗議を表明した組織です。
このとき以来、このユダヤ人団体も日本の現政権の国粋主義傾向は
きわめて危険であると、目をつけるようになったのでしょう。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
さて、本件に関して、以下のネット記事を見つけましたので、ご紹介しておきます。
なるほど、アメリカの視点はこうなのかもしれないな、と納得させられる内容だと、私は思いました。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140108-00010001-wedge-pol&p=1
あけましておめでとうございます。
あくまでも自分の感覚ですが、靖国は神社と謳ってるけど神道ではないですよね。「英霊」とやら存在したことがない「神様」を祭り上げた思想団体、むしろカルトという印象が強いです。
戦没者を敬うのは結構ですが、そのために国策で作られた「英霊」とかいう「神様」にお参りする必要はないと思います。
これをアーリントンと一緒にされれば、そりゃあアメリカ側としては怒るでしょう。アーリントン墓地とはまるで存在意義が異なっていますから。
もっとも文化大革命時代を懐かしむような人々には言われたくない、という感情論はあります。
でも、中国の機嫌を損ねるわけにはいかない国々(そもそもこの一件を擁護する理由が存在していない)も多いのですから、直接「どう思ってるんだ」と聞かれれば、興味があろうとなかろうと相応のコメントを出さざるを得ませんよね。
新年あけましておめでとうございます。
七草がゆは過ぎてしまいましたね。
>http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140108-00010001-wedge-pol&p=1
ご紹介誠にありがとうございます。
これはよくまとまっているよい記事ですね。
アメリカ合衆国は、安倍首相は靖国参拝をしないでくれと、
何度もくりかえし伝えていたのですね。
それを無視して参拝をしてしまったということですね。
首相の靖国参拝は、中国や韓国を刺激してアジアの安定にも
支障が出るだけでなく、日本の敗戦否定にもなることですからね。
日本の戦後処理に当たったアメリカ合衆国も当事者として見ていることは、
日本側ももっと理解したほうがいいことだと思います。
>これをアーリントンと一緒にされれば、そりゃあアメリカ側としては怒るでしょう
アーリントンはよく引き合いに出されるものですね。
上のニャオ樹・ワタナベさまご紹介の記事にもあるけれど、
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140108-00010001-wedge-pol&p=1
アーリントンは宗教色がないし、奴隷制や朝鮮戦争、ベトナム戦争を
正当化する資料館も併設されていないのですよね。
政治、宗教のどちらも関係ないというのが、アーリントンと靖国の違いですね。
>もっとも文化大革命時代を懐かしむような人々には言われたくない
中国についてはそれはそれで問題はありますね。
首相の靖国参拝は、なにより日本の敗戦否定なので、かつて日本と戦った国が
いまどんな国であろうと、彼らが抗議するのはとうぜんのことだと思います。
>中国の機嫌を損ねるわけにはいかない国々
アメリカ合衆国の調査会社が今年の10大リスクの第3位に
中国を挙げていて、「国内問題から目をそらすため
指導部が反日感情に訴える可能性」もあると考えているのですよ。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0701G_X00C14A1EB1000/
日本が中国の反日感情をあおることをすれば、
アメリカ合衆国が神経を尖らせるというものです。