東京都知事選（２）

あらためて、東京都知事選、非常に残念ですが、浅野さんの敗北です。（泣）
「何かが変化と思いたい…都知事選、大差で敗北の浅野氏」
「＜都知事選＞浅野さんら４人の敗戦の弁」
「浅野氏「予想以上の負け方」…都知事選投開票」

敗因はいろいろと分析されていますし、いくつもあると思いますが、
わたしが考えるいちばんの原因は、東京はそれだけ石原慎太郎が、
支持されているところなのだ、ということでしょう。

　
4月5日エントリでもお話しましたが、東京はコイズミカイカクの、
唯一の受益者ゆえに現状に肯定的で、しかも好景気が続いて、
高飛車になっているところがあるらしいです。

つぎの引用記事が、平均的東京人の本性かもしれないです。
東京が地方に、搾取されてきたという倒錯を信じていて、
地方搾取の現状を、「正義がなされた」かのように居直っています。
（浅野氏やその支持者が、「ずれている」としたら、
このような傲慢さを、過小評価していたことか？）
http://www.asyura2.com/07/senkyo33/msg/136.html

「石原都政の実害を受けている人は限られた層だということ」と、
浅野さんも、みずから語っていますが、東京はまだまだ、
引用記事のような人が、多数派なのでしょう。
こうした人は、いわゆる弱者には、共感は示せないでしょうから、
「それが一般に広がらなかった」のも、無理もないのかもしれないです。


ようするに、はじめから、だれが出ても勝てなかったのだと思います。
石原慎太郎は、公費濫用などが批判され続けて、就任以来、
最低の支持率になっていましたが、それでも50%以上ありました。
それに追い討ちをかけるように、いわゆる識者たちは、
石原の批判をせず、だまりこんでいる始末です。

こうした状況ですから、出馬だけでも、かなりの覚悟が必要でしょう。
実際、強すぎる石原の前に、みんな二の足を踏んでしまい、
民主党は、独自候補を立てられずじまいでした。
このままでは、かたちだけの選挙になりそうでしたし、
不選敗だけでも避けられればいいと、一時期わたしは思ってましたよ。

そんな中で、浅野さんが手をあげたおかげで、一筋の希望が現われたのでした。
これ以降、批判的扱われかたが目立ったとはいえ、
メディアも注目して、くりかえし公開討論会を開くなどしたのでした。
選挙らしい選挙になっただけでも、前回から比べたら大躍進でしょう。
イシハラに、２度の「泣き寝入り」だけは、避けられたのだと思います。

きびしい状況にあって、あえて出馬してくださった、浅野史郎さんの、
勇気と大健闘ぶりに、あらためて敬意を表したいと思います。

Comments

本当に残念でした。

Posted by べるの at 2007年04月12日 04:18

まったく、だよね．．．

Posted by たんぽぽ at 2007年04月12日 22:47

交際費だけで見ましたが、たいした額じゃないなと実感しました。
7年間で1,600万円の交際費（ウィキペディアより）ですけど、年平均額約230万円、少ないくらいです。大企業に比べれば少ないんじゃないかなと思うくらいです。資本金が1億超える企業は、税務上ほぼ全額否認されますからね。

新東京銀行、東京オリンピックの予算に比べ、へのようなものだと思いました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E#.E9.83.BD.E7.9F.A5.E4.BA.8B.E3.81.A8.E3.81.97.E3.81.A6

ただ、どこまでを交際費にしているかですよねー。
議員の事務費公開云々問題・・・全部が全部公表できない場合も当然あると思いますんで、税務上のように課税しちゃう方法はいかがですかな？なんて。

Posted by みみ at 2007年04月12日 22:56

そうですね。黙り込んでいるよりずっと前進ですね。実害を受けている人はやっぱり東京では少数派なんでしょうか。電車にのりながらいろんな人たちを見ると，どんな暮らしをしているんだろうと時々思います。地方のほうが大変だってことは旅行に行くと実感します。こういう偏りこそ問題だと思います。

Posted by KATEK at 2007年04月13日 06:35

壷売り情報です。

http://angel.ap.teacup.com/gamenotatsujin/525.html

Posted by どーも at 2007年04月13日 11:35

みみさん、こんにちは。

新銀行東京や東京オリンピックといった、事業と比べちゃったら、
交際費の金額は、たいしたことないと思いますよ。
モンダイになるのは、やはり、なににどう使ったかでしょう．．．
知事としての政治姿勢が、問われているんだと思います。



KATEKさん、こんにちは。

実害を受けているかたは、決して少なくないんでしょうけど、
それでも、恩恵を受けている人のほうが、多かったということなのでしょう。
（あるいは、こんなようなかたが、多かったりしてね．．．）
http://d.hatena.ne.jp/tema/20070405

>黙り込んでいるよりずっと前進ですね。

今回のイシハラは、内心びびりまくりだったんじゃないかな．．．？
「石原に全力でぶつかってくる人がいる」と、
本人に知らしめただけでも、意義があったように思います。

なんでも、イシハラは、「人の（浅野の）票の分析には興味ない」なんて、
インタビューで答えていたと聞いています。
浅野さんに入れたのは、だれかを考えることは、
それこそ、自分を批判したのはだれかを、考えることですから、
向き合いたくなかったのかもしれないです。

声をあげないと言えば、民主党の打診を断わった人たち、
そのあと浅野さんに好意的だった、のようなお話は聞かないですね．．．
（なにか言ってくれても、よさそうなものなのに．．．）



どーもさま、情報ありがとうございます。

>http://angel.ap.teacup.com/gamenotatsujin/525.html

でも、リンク先、文鮮明と岸信介の写真が出てくるけど、
本文との関連がよくわからなかったです．．．（汗）

Posted by たんぽぽ at 2007年04月14日 00:09

こんにちは。

堂々と「交際費」として支出されるのは、何かの記念式典だとか、誰かの葬式だとか、用途が限られるから、そんなものを見るより、まず「食糧費」とかのほうが「飲み食い」の実態を示しています。
豪華旅行も「視察費」（調査費？）

たぶん、民主党都議は、石原にバカにされながらも補正予算に賛成して与党に戻って一息つくだろうと予想します。
あれだけ話題になった浅野氏の得票率・３割、というのが、
去年の和歌山知事選挙で「無風」扱いされた共産党推薦候補と変わらない、という中身を見ても、
結局は民主党の手足がじつは石原を向いていた、ということでしょう。
「勝手に支援」された皆さんには気の毒だけれど…。

Posted by ×第二迷信 at 2007年04月14日 15:37

>あれだけ話題になった浅野氏の得票率

初当選の石原慎太郎より、得票数が多かったと考えれば、
信任があったとも言えますよ。

和歌山県知事選は、民主が候補を立てなかったので、
民主支持が流れて、共産の候補の得票が増えたんですよ。
（自民と共産に、半分くらいずつにわかれたんじゃなかったかな．．．？）

>結局は民主党の手足がじつは石原を向いていた

民主党の都議のうちで、今回「造反」して、
石原支援にまわったのがいたのかどうか
（いたとして、影響が出たのかどうか）、わたしは知らないです。
なにか情報をご存知でしたら、教えてくださいね。

Posted by たんぽぽ at 2007年04月14日 17:34