2014年01月12日

toujyouka016.jpg 男女平等指数の数値訂正

世界経済フォーラムが毎年発表する男女平等指数ですが、
2009年のときは日本のデータがはじめは間違って発表されるという、
ちょっとしたハプニングがあったのですよね。
この間違ったデータによって、2008年の98位から2009年は75位へと
日本の男女格差はあたかもきゅうに縮まったかのように思われたのですよ。

「世界経済フォーラム*日本のランク訂正」
「先進国最下位の日本の男女格差」

 
訂正される前のデータは以下のエントリに引用されています。
日本の順位が「躍進」した原因は、「経済分野」となっていますね。
「意思決定、管理職、経営者」のスコアが0.86、「専門職、技術職」が1.00です。
2008年はそれぞれ0.11、0.85ですから、そこから大きくスコアが上がっています。
このふたつの項目が原因ということになります。

「2009年は日本の順位が下げ止まったジェンダーギャップ指数ランキング」

2009年の日本のジェンダーギャップ指数(誤記入)

ところで、2009年の企業における管理職や経営者の男女比が
女性46に対して男性54とは、これをご覧のみなさんもとても思えないですよね。
あきらかに女性の管理職や経営者はもっとすくないでしょう。
2008年とくらべても、数値があまりにも違います。
1年で女性の管理職や経営者がこんなに増えたらニュースになりそうですが、
そういうお話はぜんぜん聞かなかったですね。


どう考えてもおかしいというので、「ワーキング・ウィメンズ・
ネットワーク(WWN)」という市民団体が国連や国の統計を引用したり、
金沢大学の杉橋やよい氏が、国際労働機関(ILO)の数値を使って再計算をして、
男女平等指数に間違いがあるのでは?と質問書を送ったのでした

そうしたらやはり、男女平等指数のデータが間違いとがわかりましたよ。
世界経済フォーラムは質問書を受けてデータをあらためて確認したのでしょう。
データは訂正され以下のようになりました。
「意思決定、管理職、経営者」が0.10、「専門職、技術職」0.86です。
2008年とさほど変わらないので、これは妥当と思われますね。

「The Global Gender Gap Report 2009」

Gender Gap Subindexes (2009年日本、訂正値)

間違いのデータは「0.86」が「意思決定、管理職、経営者」の欄に入ってしまい、
空いた「専門職、技術職」のところに「1.00」が入ったようですね。
かくしてデータの訂正により、日本の2009年の総合順位は101位となり、
2008年の98位からまた下がったことがわかったのでした。


>フェミニストが抗議して不当に順位を下げた?

12月24日エントリのコメント欄で、「日本のフェミニスト団体が
抗議して順位を下げさせたから、男女平等指数を持ち出したのは
完全に失敗だ」という主旨のことを言う人がいらしたのですよ。

さらにこのかたは、「(そういう抗議をするのが)日本女性だと
普遍的に思われては大変迷惑」とも言っています。
日本のフェミニストの「不当な抗議」によって、日本の順位は下がったのだから、
男女平等指数は信用できないと、言いたいようですね。

ジェンダーギャップ指数?というのを持ち出したのは完全に失敗です。
あれは日本のフェミニスト団体が抗議して順位を下げたものです。

(2014年01月08日 10:14)
女性団体「ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク」
金沢大准教授の杉橋やよい氏。
彼女らが抗議して順位を下げたんです。
噂やデマではありません。本人が認めています。

こんなことをする女性が存在するのは日本だけではないでしょうか。
ある意味、たいしたものではないですか日本女性は。
もちろん、それが日本女性だと普遍的に思われては大変迷惑ではありますが。

(2014年01月09日 22:09)

このかたは「ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク」と、
金沢大学の杉橋やよい氏の名前を出して来たので、あきらかに上でお話した、
2009年の数値訂正のことを指していることになりますね。

この数値訂正は、もとのデータに間違いがあったから、それを指摘しただけです。
間違いを指摘したり、正しい数値と差し替えるのは当然のことです。
よって「正当な指摘」であって「不当な抗議」ではないということです。
「正当な指摘」を「不当な抗議」のように言い立てるのは、
デマを流しているも同然と言わざるをえないです。


世界経済フォーラムが発表している男女平等指数は、「経済」「教育」
「健康」「政治」の4分野に対して、男女間の「相対的な格差」を算出します。
これは年収とか人数とかの数値を機械的に比較するだけです。
よって間違いがあったとか、よほど正当な理由のときでないかぎり、
数値が訂正されることはないでしょう。
どこかのだれかが抗議して、恣意的に順位を変動させるのは無理だと思います。

このような男女平等指数の算出方法を知っていれば、
「フェミニストが抗議して不当に順位を下げさせた」なんて、
ありそうもないことくらいわかりそうなものです。
くだんのかたは、算出方法もろくに知らずに、
男女平等指数の批判をしていたのではないかと思われます。

あるいは日本の女性差別を告発する男女平等指数を否定したくて、
事実を歪曲させて流しているのかもしれないです。
このかたは「女性の味方」というハンドルを名乗っているのですが、
やっていることは00年代にはやったジェンダーフリー・バッシングの、
バッシング派とおなじようなものだと思います。

posted by たんぽぽ at 21:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
英国BBC放送の「良い影響を与えている国ランキング」は日本が4位。
これについて世界経済フォーラムの意見を聞きたいです。
Posted by JP at 2014年01月19日 00:46
日本が国際社会から批判されると、べつの話題を持ち出して
「日本はこんないい国なんですよ」と言って、批判を薄めようとするのは、
こうした場合の常套かしらね?

その件については、世界経済フォーラムがコメントする立場に
あるのかどうかはわからないです。
気になるなら、あなたが直接問い合わせてみてはいかがでしょう?
Posted by たんぽぽ at 2014年01月19日 15:37
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