結果は1審とおなじく原告の控訴を却下です。
「夫婦別姓訴訟:控訴を棄却 東京高裁」
「夫婦別姓訴訟 控訴審判決」
2回目で結審だったので、どうせだめだろうと思って
期待はしていなかったのですが、予想通りだったと言えます。
判決はかなりお粗末です。
「世論調査によれば、結婚して同一の姓になることに積極的な国民が相当程度いる」ですよ。
「少なくとも現時点では、姓の変更を強制されない権利が、
個人の尊厳に不可欠とまではいえない」
そして裁判長のコメントが
「夫婦が同姓を名乗ることは旧来から社会的に受け入れられており、というものです。
規定は憲法に違反しない」
裁判所が人権尊重や法的整合性ではなく、世論調査を優先するのですよ。
女子差別撤廃委員からも、世論調査を理由にせず民法改正を実現するようにと
勧告されているのですが、それもおかまいなしだったようです。
やはり日本の刑事司法レベルはこの程度なのだなと、あらためて思うところです。
欧米やオセアニアの民主主義国では、夫婦別姓を認めるなんて
前世紀に終わったことで、いまは同性結婚を認める段階であり、
同性結婚が実際に認められて歓喜するという状況です。
これとくらべても、日本の立ち遅れは際立っていると言えます。
裁判官も、もう少しグローバル感覚をつけてもらいたいものです。
>裁判官も、もう少しグローバル感覚をつけてもらいたいものです
夫婦別姓問題に関しては、日本は「ガラパゴス」もいいところなんだけど、
そうしたことにぜんぜん無頓着なのだから嫌になってしまいますね。
「日本の刑事司法は中世並み」と言われて「日本は人権先進国のひとつだ、
笑うな、シャラップ」と返す国だけのことはあると思います。
裁判官が、判決の根拠に、憲法や法律ではなく「世論」を持ち出し、
「旧来から受け入れられてきたこと」と主張することが驚きです。
法を市民に守らせる事こそ、「法の番人」の役割でしょうに・・・。
私は、この裁判官だけを悪者にするつもりはありません。
結局、「法により統治される」という意識が薄いのだと思いますよ、私たちは。
>裁判官が、判決の根拠に、憲法や法律ではなく「世論」を持ち出し、
>「旧来から受け入れられてきたこと」と主張することが驚きです。
まったくですよね。
法的整合性より「世論」とか「旧来」が優先するのですから。
そもそも「世論」や「旧来」は法律を守ってないことが多いし、
それゆえ「世論」に法律を守らせるための、裁判所であり法的判断のはずですよね。
>結局、「法により統治される」という意識が薄いのだと思いますよ、私たちは
結局は日本人の法意識や人権意識の反映、ということなのかもしれないですね。