信用できない安倍政権の「女性活用」のことです。
「安倍政権「女性活用」の支離滅裂」
「首相周辺「女は家に」 「選択的夫婦別姓」試金石に」(全文(1/2))
「安倍政権「女性活用」の矛盾 労働力つまみ食い?」(全文(2/2))
前のエントリで、安倍晋三首相は因習・反動的な「家族のカチ」を信奉していて、
女性の権利とか男女平等には理解がないことをお話してきたのでした。
そのような安倍晋三首相の唱える「女性活用」は、せいぜいが一部の女性だけが
恩恵を受けるだけになるだろう、という懐疑があります。
「安倍政権の女性活用というと、秘書官や省庁幹部に
女性を登用するという簡単で目立つ施策ばかり。
多くの女性が要望する切実な問題には全く向き合おうとしない」。
NPO法人「mネット・民法改正ネットワーク」の坂本洋子理事長はそう指摘する。
性別役割分担重視のイデオロギーと「女性の活用」は
「女性を分断すれば、あり得るかもしれない」と谷口准教授は指摘する。
つまり、活用の対象はエリート女性だけ。
働きながら子育てしたり、非正規雇用で低賃金の仕事に
従事する女性は対象外ということだ。
一部の目立つ女性たちだけに「アリバイ作り」的に恩恵を与える、
というのは、女性の権利とか男女平等にはもともと理解がないのに、
「女性活用」をしているとアピールしたい人が実際にやりそうだと思います。
目立たない大多数の女性を切り捨てようとしている例として、
労働者派遣法の改正を安倍政権が閣議決定したことがあります。
これは3年ごとに人を入れ替えれば、企業はいつまでも派遣社員に
任せられるようにできる職種を、大きく広げようというものです。
「労働者派遣法改正案を閣議決定 派遣固定化に懸念の声も」
「「派遣3年上限」 廃止を閣議決定」
この改正案は正社員雇用の枠が狭くなり、派遣の固定化につながる
という懸念が出ているもので、派遣社員はおなじ職場で3年しか働けなくなり、
正社員登用の道が塞がれると批判が出ています。
現状は女性が非正規雇用の7割をしめているわけで、
女性のほうが直接的に影響を受けるかたが多いことになります。
3月7日エントリで「女性は非正規雇用が増えることでM字カーブの
くぼみが緩和されている」ということをお話しました。
それで経済界は「働く女性が増えると、中長期的な経済成長率の底上げに」
なんて喜んでいるみたいだったのでした。
「M字カーブ緩和の原因」
女性の多くが非正規雇用につかざるをえない現状なんて、
安倍晋三首相はぜんぜん考えが及んでいない可能性が高そうですね。
労働者派遣法の改正で女性が犠牲になるなんて、認識すらないのではないかと思います。
エントリの最後で、わたしは
安倍政権は「女性の活用」とか、かけ声だけは張り切っていますが、と書いた(非正規雇用という労働市場の周辺部を女性で補填するだけに
彼らの「女性の活用」は、結局こういうことになるのかもしれないですね。
なるのではないか)のですが、本当にそうなりかねないです。
女性を積極的に登用しなければ、これからの時代においては
経済成長はむずかしいし、今後の社会保障費を補うためにも
女性の労働力率を高める必要があることは、経済界は理解しているようです。
安倍政権としては、経済界からのかかる要望に答えたい考えはあるのでしょう。
ところがその一方で、彼らが信奉する「家族のカチ」という
因習・反動的な家族・ジェンダー観も維持したいのだと思います。
こうした相反する要求を両方満たそうとするために、安倍政権は女性を
「労働力をつまみ食い」する対象とするのではないか、という懸念があります。
「背景には女性の労働力を本格的にではなく、実際、「女性は家庭に留まってほしいけれど、労働力はほしい」となれば、
都合よく活用したいという思惑がある」。男性労働力だけでは立ちゆかないが、
女性は家庭にいるべきだという「伝統」だけは守りたい。
竹信巨樹は「労働力のつまみ食い」と冷ややかだ。
「家庭を仕事を二重に女性に押し付ける」ということになると思います。
「家庭と仕事を二重に押し付ける」と言われて、わたしが連想したのは、
最近の若い男性によく見られる、「結婚したら妻にも働いてほしい、
でも家事は妻にやってほしい」という虫のいい要求のことですよ。
かかる女性に対する男の都合のいい要求を、国家レベルでやろうと
しているのかもしれないと、わたしはすこし思ったです。
なんか全てズレてるのね、この人。
もしかしたらこの人、本気で何も分かっていないのかもしれないぞ、と、最近思うようになりました。
>女性の社会進出のために、外国人家政婦を雇い易くするための法整備を
>指示したらしいですな、安倍晋三は
これですね。
家事や育児は「女の仕事」だと決め込んでいるのかなんなのか、
社会や男性も負担するという考えはないのかと思います。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140402/k10013430071000.html
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140404/plc14040423520026-n1.htm
外国人を「ていのよい労働力」と考えているのでしょうね。
それを日本人女性の「利益」のために利用しようということなのでしょう。
(さすがに外国人を利用するかたちでの「女性の社会進出」に
賛同している女性は、わたしの見たかぎりいないようですが。)
ようは女性も外国人もアウトサイダーだと思っているのだと思いますよ。
日本人男性中心の考えかただと思います。